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「月経」が育むママと娘の絆!癒やしと愛のエネルギーを子宮に届ける  薬効手染の布ナプキン『あるでばらん』

「生理」は、妊活中の女性にとっても、子どもを授かったママにとっても、とても重要でパワフルな生物学機能。しかし、日本だけでなく世界でもまだタブー視される傾向が根強く残っています。生理痛や月経前症候群(PMS)が原因で元気が出ず、さらに、それをオープンに話すこともできず、周りからは「単に機嫌の悪い人」と思われてしまう―。そんなつらい経験をしたママは多いのではないでしょうか。月に1度の生理は、つらさに耐えるネガティブな時間ではなく、心身の状態を知り、自分と向き合う大切な時間。そんな時間をママと娘でオープンに話せたら、初潮から閉経までの歩みを共有できる温かなつながりを築いていけるかもしれませんね。そこで、LaLa編集部は、古来から薬効があると言われている植物の力を借り、天然素材の布に薬効手染した布ナプキンを丁寧に製作・販売している「あるでばらん」(笠岡市)を取材。創始者の中村ふみさんに、製作に至った思いや、心身と向き合うヒントなどを聞きました。


有限会社アルデバラン代表取締役の中村俊一さん(左)と富美さん夫妻

 

 

*悲しみは、優しさを生む“ギフト”

「あるでばらん」創始者の中村富美さん(以下、ふみさん)は小学生の時に偶然目にしたテレビ番組で「機織り」を知り、染物や織物に興味を抱いたそうです。機織りの美しい音色に誘われて中学生の頃に門をたたいた「倉敷本染手織研究所(※)」に20歳で入所するまで、独学で染色について造詣を深め、その過程で「染料に使われる草木には人間の身体を癒やす薬効がある」という学びを得たことが、薬効手染のものづくりの布石となりました。

 ※倉敷本染手織研究所…倉敷民芸館の館長だった故外村吉之介が、「倉敷民芸館付属工芸研究所」として1953(昭和28)年に開設。当時は18歳以上の未婚女性が対象で、外村夫妻の私邸で生活を共にしながら、民芸の観点から染め織の技術や暮らしの在り方について学びを重ねていた。現在も研究生が寝食を共にしなが民芸の技術と暮らしを学ぶというスタイルで継続中。

 

そんな工芸をこよなく愛するふみさんが、子宮摘出の手術を受けたのは40歳のこと。深い悲しみで気力を失いかけたふみさんを光ある方に導いてくれたのは、やはり染色や織物の存在でした。「私と同じ悲しみを若い女性たちに経験してほしくない」という願いから、子宮ケアの観点で体に優しい布ナプキン開発をスタート。製作工程で化学薬品や精製物は使用せず、排毒効果のあるシルクを主軸に天然素材の布を、薬効がある草木と天然成分のみで手染めし、自然のエネルギーと恩恵を十分感じることができる布ナプキンを生みだしました。

 

あるでばらんが扱っている草木の染料の中には普段よく目にする植物もあり、薬効を知るとその植物の見方が変わるかもしれませんよ。

■染料と薬効について

・茜(アカネ)…浄血や体の全体の活性化など。古くは万葉集にも詠まれ、女性を守る薬草として重宝されていた。

・枇杷(ビワ)…排毒、免疫系の強化など。インドの仏典では「薬草薬木の王様」と呼ばれる。日本でも1500年前から病に苦しむ人のための救済として使用されていた。

・蓬(ヨモギ)…血液循環、抗菌、抗酸化の予防、生理不順など。古くから“婦人の妙薬”として使用され、日本では「ハーブの女王」と呼ばれる。生理痛の緩和など、数多くの効能は世界中で知られている。

 

子ども時代のエピソードや困難を乗り越え、現在までのふみさんのストーリーを聴いていると、ふみさんはまるで植物のヒーリングの力を身を持って体験し、悲しみで終わらせない深みのある経験で、私たち女性の心身を植物のエネルギーで癒やすミッションを持って、この世に誕生したかのようです。

 

 

*心と身体の合わせ鏡

使い慣れた使い捨てナプキンを、全て布ナプキンに突然替えるのはハードルが高いですよね。最初は在宅の時や、使い捨てナプキンの上に布ナプキンを重ねてみたり、また、生理ではない普段からコンパクトな布ライナーを付けて心地よさを実感してみるなど、安心して使える環境をつくりながら、自分のペースで一歩ずつ布ナプキン生活を取り入れるのがオススメです。

 

あるでばらんの布ナプキンを愛用している方からは「使い捨てナプキンとは違い、装着している時の温かみが心地よいです。使い捨ての時はナプキンは汚物としてすぐに捨てていましたが、あるでばらんのナプキンに替えてからは経血の量や質感を観察するようになれて、なおざりにしがちな自分自身に興味が持てるようになりました。経血の付いたナプキンは汚物ではなく、自分を知るための手掛かりだと気が付けたことがうれしかった」「経血がドバッと出て困る感じがだんだんとしなくなり、生理痛が和らいできていて、気が付けばおりものも軽減しました。子宮にダメージがあったんだと実感します」という声も聞かれ、経験談からは生理がネガティブなものではなく、心身を知るバロメーターになり得るという気付きが得られます。

 

 

*セルフケアと環境へのケア

“経皮毒”という言葉を知っていますか?経皮毒とは、皮膚を通して体内に吸収される日用品に含まれる有害な科学物質の造語。全身の皮膚の中でこの「毒」を格段に高く吸収すると言われているのが、生殖器だそうです。普段、迷わず選ぶ使い捨てナプキンは、いくつかのプラスチック素材を組み合わせて作られています。高分子吸収ポリマーは経血の吸収力も高いですし、生活のシーンによっては確かに漏れの心配も軽減されて良いこともありますよね。ただ、経皮毒の吸収率が最も高いデリケートゾーン・器官で、石油系素材のナプキンが経血を含み、長時間装着され蒸れているという状況を改めて考えてみると、毎回ハードなことをしていたんだなとドキッとしませんか?

 

また、生理は初潮から閉経まで平均約40年間続き、1人につき9000枚超の使い捨てナプキンが廃棄されているというリサーチ結果もあります。普段から柔軟に、体調や環境、スケジュールや活動によって、生理時に何を使用したらその時の自分が心地よいのか、選択肢があると良いですね。生理時のセルフケアが環境への負荷を軽減するなんて、子宮と地球に優しくなれてうれしい♪

 

 

*心身と対話して選ぶサニタリー

昔の女性はおりものが出ることはまれで、おりものは「こしけ」と呼ばれ、嵐で海が荒れる「しけ」のように、子宮が荒れて乱れていることを表していたそうです。現代では小学生も悩むおりものもまた、心身の状態や食生活の改善について知る手掛かりがあるようです。子宮に意識を向けて愛を注ぐこと―。それはママと娘に共通して大切なことだと言えます。初潮に始まり、ママになる喜びも、歳を重ね、閉経に向かうまでの道のりも、ママが娘に経験をシェアできるかけがえのない贈り物なのかもしれません。どんなサニタリーをママが使用しているかは、娘にとっての選択にもなるはず。まずは、ママが布ナプキンを使用し、心身の緩やかな変化を観察してみるのも良いかもしれませんね。

 

ある20代女性が、あるでばらんと出合ったのは小学生の時。トイレに行く際に持っていたポーチを男子にからかわれたのを境に使い捨てナプキンの交換ができなくなり、1日中同じ使い捨てナプキンを装着している娘を心配したママが解決法を求めて来店したのがご縁の始まりでした。生理が始まった頃は経血の量が少ない傾向にあるので、布ナプキンの使い始めには実はグッドタイミング!!!あるでばらんのハンカチタイプの布ナプキンは、経血が付いていない面を表側に、経血が付いた面を内側に折り返して使用することができます。その特性を生かしてポーチを持たずにトイレに行けるかを家で検証し、学校生活でも布ナプキンを不安なく取り入れることに成功!生理時特有の使い捨てナプキンからの臭いもなかったり、年齢と生活シーンによってサニタリーの選択肢があったことで生活の幅が広がったそうです。また、娘さんの生理の悩みを機に、ママも布ナプキンにシフト。初潮後に起こる悩みが心の傷になるのではなく、母と娘がサニタリーの選択肢を共有し、心地よく生理を迎え、生理の悩みを話せる間柄になれたことがすてきですね。

 

今後、ふみさんは布ナプキンの配布やお話会を通して小学生の子どもたちにサニタリーの選択肢を広げる活動をしていくことも考えているとのこと。大人が判断して決めるのではなく、子ども自身の心身の感覚を尊重し、子ども自身が内なる声を聴いて選択できる環境が、子どもの自己肯定感を豊かにしていく助けにもなりそうです。限りある生理というパワフルで神秘的な生物学的機能を通してママと子どもの対話を育むことで、生理をタブー視せず、お互いさまで心身を思いやれる社会へと変容していくのかもしれません。



(All photos from有限会社アルデバラン)

 

 

■有限会社アルデバラン

住所:笠岡市甲弩2509

TEL:0865-65-0895

オフィス:9:00~17:00(月~金/祝日お休み)


■Shop:あるでばらん

住所:同上

TEL:0865-69-5115

Open:土曜日・日曜日(祝日お休み)

営業時間:11:00~16:00

オンラインショップ:https://aldebaran-well.com/

Instagram:https://www.instagram.com/aldebaran.well/

Facebook:https://www.facebook.com/aldebaran.well/

 

 

【編集後記】

「両手で布ナプキンを優しく包み、温かさを感じるものが、自分にとって必要な薬効で染められている布ナプキン」と教えてくれたふみさん。「そういう感覚、私に分かるわけがない」と自分を粗末にせずに、ぜひ、シルクやコットンのそれぞれ違う肌触りとお役目、今の自分にとって必要な草木を自分の感覚を頼りに選んでみてください。普段しない方法でのアイテム選びは楽しいですよ~。ママの思考、行動、感覚は、子どもたちの生きていくことの全てに密接に関わっていると再確認できました。生理はタブーなのではなく、心身の写し鏡でもあり、命を授かる神秘的な機能でもあることを子どもたちに伝えられる母でいたいと改めて思う取材でした。(編集部・T)

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