6回目の今回のテーマは「姿勢と睡眠」。
全く関係ないように思われるかもしれない姿勢と睡眠ですが、実は大きく関係しているんですよ。
まず質問です。お子さんの睡眠時間はどれくらいですか?
厚労省の発表では、1〜2歳児で11〜14時間、3〜5歳児10〜13時間、小学生9〜12時間、中・高校生8〜10時間の睡眠が推奨されています。
睡眠は子どもの成長にとって重要で、幼児であれば脳の発達や情緒の安定、日中の活動の質にも大きく関わります。
最近は夜遅くまで起きているお子さんが増え、子どもの睡眠不足が深刻化しています。
もちろん昔と違い、共働き世帯が増えて食事の時間が遅くなったり、TVやSNS、ゲームなど増える娯楽の選択肢につい夜更かししたり、塾や習い事で帰りが遅くなったりと要因は色々、睡眠時間を確保したくても難しい場合もあります。
その場合は無理のない程度に、でも少しでも睡眠時間を確保してあげられる環境を作ってあげられると良いですね。
睡眠の話をする上でもう一つお伝えしたい事があります。
それは子どもの寝姿勢です。
ここでお父さんとお母さんにお聞きします。
お子さんと一緒に寝られたことはありますか?
「はい」と答えられた方。
お子さんの寝相ってすごくないですか?
朝起きたら顔の横にお子さんの足があったり、夜中蹴られて起こされたりと大変な目にあわれた親御さんも多くおられるのではないでしょうか?
でも大人になるに従って、寝相が良くなってきていますよね?
不思議に思いませんか?
なぜ子どもと大人の寝相は違うのでしょうか?
まず1つ目の理由として、大人と子どもでは眠りの周期が違うことがあげられます。
大人は深い眠り(レム睡眠)と浅い眠り(ノンレム睡眠)の周期が90〜120分とされていますが、子どもはそれに比べて40〜60分と短いのです。
寝返りは浅い眠りの時にうつので、大人と比べて浅い眠りの回数が多い子どもは必然的に寝返りの回数も多くなるのです。
2つ目の理由として、子どもは寝返りをうつことで自分の身体を整えメンテナンスしているのです(自助整体)。
前回と前々回にお話ししましたが、これは子どもの身体が大人より柔軟にできているためできることなんです。
言い換えると、寝相が悪いほど「自分の身体を整える能力が高い」ということ。
しかし、残念ながら大人になるに従ってその能力は衰えていき、だんだんと寝相が良くなってしまうのです。
本来、お子さんと一緒に寝て蹴られるのは喜ぶべき事ではありませんが、寝相が悪いのは実は褒めてあげるべき事なのかもしれませんね!
そこで、親御さんにお願いがあります。
お子さんの睡眠時間も重要ですが、睡眠環境にも注目していただきたいのです。
お子さんが活動的な日々を送れるかは、しっかりとした睡眠環境を整えてあげるかどうかにかかっています。
まず重要なのは、しっかりと寝返りのうてる広さを確保してあげること。
そうしてあげることで、お子さんは自分自身で身体を整えメンテナンスができるので、毎日健康的に過ごせます。
あと敷布団やマットレスなど寝具の硬さも重要。
柔らかすぎたり硬すぎるとよくないのです。
なぜ寝るものが重要なのかと言うと、理想的な寝姿勢が関係してきます。
上の理想的な寝姿勢を見てください。何か気付かれる事はありませんか?
実は立ったときの理想的な姿勢と同じなんです。
それをそのまま横に向けた姿勢、それが理想的な寝姿勢なんです。
ちなみに、深い眠り→浅い眠りに切り替わる瞬間にこの姿勢でいられるかが重要なんです。
「姿勢は夜作られる」と言われ、寝ている姿勢、特に深い眠りから浅い眠りに切り替わる瞬間の姿勢が、起きているときの姿勢に大きく影響しているのです。
ここで重要となるのが寝るものの硬さ。
柔らかすぎると腰が沈んで丸くなり、硬すぎると骨盤部が沈みにくく腰がまっすぐになり、理想的な寝姿勢にはなれません。
これはお子さんだけでなく親御さんにもいえることです。
大人は寝返りで身体のメンテナンスができない分、より寝姿勢が大切なのかもしれません。
「なかなか寝付けない」「寝ても疲れが取れない」
もしかしたら睡眠環境のせいかもしれませんね!
睡眠環境についてお悩みのある方のご相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
睡眠環境を整え、その日の疲れをリセットして毎日健康的、そして活動的に過ごせると良いですね!
では、今回のおさらいです!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回も読んでいただけると嬉しいです。
↓↓過去のコラムはこちら↓↓
藤田央子(ふじた・ひさこ、KCSセンター岡山/倉敷店所属、姿勢調整師)
岡山県倉敷市出身。過去たびたびの交通事故で満身創痍の状態となり、医師からは「痛みと上手に付き合って」と言われ一度は諦めの心境に。痛みを和らげるためさまざまな療法を受ける中、姿勢療法に出合い生活が一変する。自身の経験から、姿勢で生活が変わることを一人でも多くの人に体験してもらいたいと活動中。大阪観光大姿勢科学ディプロマコース修了、米国ウエスタンステート大IDPコース修了、米国UCLA解剖実習修了、厚生大臣認可JFCP技術審査会臨床安全優秀賞受賞。
2/11(火・祝)おう子先生の親子相談会(無料体験付き)
2/14、28(いずれも金)15・19時まもる先生の無料体験会
3/19(水)青空マルシェ
いずれも会場は姿勢専科KCSセンター岡山/倉敷店(倉敷市吉岡)、どのイベントでも姿勢調整体験が受けられます。
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