たとえば、頭が痛いとき、どんな手当てをしますか?
多くの人は頭痛薬を飲むのではないでしょうか。私も、ハーブを使う前はそうでした。
当時は、薬を早めに飲むことが、病気の予防になる思っていました。
でも、ハーブが人の体に役立つことを学ぶうちに、「症状が出にくい体をつくること」「自然治癒力を高めること」の大切さを、身をもって知るようになりました。
もちろん、緊急時や重大な場面では薬は必要ですし、その恩恵はしっかり認めています。
そのうえで、家庭でできるセルフケアには、出てきた症状を和らげるだけではない、多くのメリットがあるということを、ぜひお伝えしたいと思っています。
風邪薬、頭痛薬、咳止め、腰痛の薬、鼻炎薬、消毒液、傷薬、抗炎症の塗り薬……。
ハーブに出会う前の私は、職場で“薬屋さん”と呼ばれるほど、市販薬を常に持ち歩いていました。これが、私にとっての安心でした。
睡眠不足や偏った食事といった悪習慣をそのままにしていても、痛みを止めてくれる薬は、まさに“魔法の弾丸”。
だから、風邪の咳がきっかけで喘息を発症したときも、薬が治してくれると疑っていなかったのです。
それなのに、
どの薬も効かないどころか、吸入薬を使うと、かえって咳がひどくなる。
声を出せば咳が止まらなくなるため接客もできず、大好きだった飲食の仕事を辞めることになりました。
「症状が出ても薬を飲めば治る。市販薬が効かなければ病院へ行けばいい。」
そう信じて疑わなかった私は、「薬が効かないんだ…」という、絶望にも似た気持ちに襲われました。
ちょうどコロナ禍で、社会全体が咳に敏感になっていた時期。
咳を気にして肩身が狭いと感じるときほど、発作のように咳が出てしまう。
この経験を通して、ストレスが体に直結することを思い知らされました。
そんな中、インターネットで見つけたハーブを試してみたところ、徐々に体が楽になっていったのです。

「薬で治らなかったんだから、ハーブで治らなくてもがっかりはしない」
そんなふうに、少しでも咳の回数が減ったらいいな、くらいの気持ちでいたのが、よかったのかもしれません。
「期待しすぎず、諦めず」
飲んですぐに劇的な変化がなくてもやめなかったのは、それが“最後の砦”のように感じられたからだと思います。
それ以上に、「自分で選んだ方法を、自分のためにやっている」という前向きな気持ちが、薬が効かないことへの絶望感を和らげてくれました。
そして、気がつけば2年ほどかけて、症状をコントロールできるようになっていたのです。
ハーブティーを飲み始めてからは、体だけでなく、心の健康にも細やかに気づけるようになりました。
そうなると、体や心が何を求めているのかが自然とわかるようになり、適切なケアができるようになります。
まずは自分で自分を守れるようになること。そこから「子どもへのケア」へとつなげていけるようになるのです。
子育て中は、どうしても自分より子どもを優先しがちです。
でも、本当はその逆だったんです。
飛行機の非常事態のとき、アナウンスではこう伝えられます。
「まず大人がライフジャケットや酸素マスクをつけてから、お子さんや周囲の方を手助けしてください」と。
子育ても同じ。
“まず自分を癒す”ことの大切さに、ようやく気づくことができました。
もちろん、時には失敗もありました。
でも、処方された薬をただ飲むだけの受け身の姿勢よりも、自分から体に向き合って何かしら行動を起こすことで、心も強くなっていったのです。
自分の軸を持ってセルフケアができるようになると、「今は休むときだな」と気づけるようにもなります。
だから、疲れきってしまう前に、ちゃんと回復することができるようになります。
今では、病院に行く前にハーブで解決することもよくあります。
子どもにハーブでお手当てをするとき、実は親子の間にはこんなことが起きています。
① 「早く治ってほしい」というママの願いや心配は、自然と「真剣に話を聴く姿勢」につながっていきます。
すると、子どものわずかな変化にも目が向くようになるのです。
② 子どもは「自分のことをわかろうとしてくれている」「大好きなママが気にかけてくれている」と感じます。
その喜びとともに、「自分は大切にされている」「価値ある存在だ」と実感し、自己肯定感が育っていきます。
③ ママがしてくれたケアを見て、やがて自分でもやってみるようになります。
そうして「自分で自分をケアできる」という経験を通して、自己効力感を持った大人へと育っていきます。
この「できる」という感覚は、他人に左右されず、しなやかに生きていける子どもが、心の奥にしっかりと持っているもの。
長女の成長を見ながら、そう実感することが増えました。
これは、言葉だけで習うものではありません。
実際にしてもらって、そして自分でもやってみて、「できる」と感じながら少しずつ育まれていくもの。
困難に立ち向かう勇気や、自信の根っこになる、大切な感覚なのです。

この先の人生の選択を他人の評価に委ねるのではなく自分の基準で選べるように。
その考え方が「セルフケア」(=自分を大切にすること)には詰まっています。
では、症状が起きたときは…
私が体調を崩したとき、ハーブを試してみたのが最初の一歩でした。
「薬のような即効性はないかもしれない」と思っていたけれど、意外にもよく効いて、「これは使える!」と実感したのです。
そこで今回は、そんな私が実際に使ってみて身近だと感じたハーブをご紹介します。
(※目安として1歳ごろから使用可能。6歳未満のお子さんには、大人の半分の濃さで飲ませてあげてください)

子どもは急に熱を出すことがよくあります。
うちでも、幼稚園から「熱があるのでお迎えをお願いします」と連絡をいただき、翌日には「病院に行きましたか?」と聞かれる…という流れが定番でした。
でも、本心としては「病院に連れて行くより、家で寝かせておきたいな」と思っていたんです。
そんなときの味方が、レモンバームとカモミール。
大人も子どもも、微熱の出始めにこのハーブティーを飲んで、1時間ほど横になると熱が落ち着く。
それが、今では我が家の“定番風景”になっています。
緊張を緩め、発汗を促し、ウイルスにも対抗してくれる、頼もしいハーブたちです。
実は小児の頭痛って意外と多いんです。
長女も小学生の頃から片頭痛がありました。
中学生になってみると、友達にも頭痛持ちの子が多くて驚いたのですが、その中にお医者さんの娘さんが何人かいて、こんなことを言っていたんです。
「薬って、飲み続けると効かなくなるんよね。」
この年齢で、もう耐性がつくほど薬を飲んできたのかと思うと、少し切なくなりました。
(※ちなみに、病院で処方された薬ならまだ安心ですが、市販の頭痛薬は成分が複合されていて、それが原因で“別のタイプの頭痛”を起こすことも報告されています。注意が必要です。)
我が家で頭痛の時に飲むのは、カモミールとペパーミント。
メンタルが強い長女ですが、それだけに、無意識に心が無理をしていることもあるようで、とにかく「緊張をゆるめること」が一番のケアです。
カモミールは、片頭痛を長い目でケアしたいときに使える代表的なハーブ。
子どもの舌にもなじみやすく、世界で一番飲まれているハーブティーとも言われています。
ペパーミントは、肩こり頭痛に私がよく使うハーブ。
この二つをブレンドすることで、相乗効果で体も心もほっと癒されます。
「お腹が痛い」と訴えるピーターラビットに、お母さんがカモミールティーを淹れてあげるシーンをご存じですか?
英語の教科書にも登場する、有名な場面です。
我が家では、カモミールにペパーミントとレモングラスを加えてお腹のケアをしています。
これらはどれもリラックス効果があり、胃腸の働きをやさしくサポートしてくれます。
レモングラスといえば、以前うっかり加熱用の牡蠣を生で食べてしまい、胃腸に違和感を覚えたときにもお世話になりました。
植物は自分自身を守るための抗菌作用も持っているので、そんなときにも心強い存在です。
お薬はたった一つの作用で狙ったポイントに強く効いてくれますが、ハーブは数種類の働きを合わせ持ち、いろんな場面で役に立ってくれます。
薬が痛みという症状をとることに特化しているのに対し、ハーブは心と体全体のバランスを整えて”痛みを起こす必要をなくす”ことでトラブル解決に向けてくれるのがいいところ。
そして、私にとってハーブは気になる症状の他にも、実は見えないところもあちこちを調節してくれる”自分の中のお医者さん”みたいな存在です。
薬とハーブ、どちらも助けになるものですから、どちらかに極端にかたよらないよう気をつけながら、上手に使い分けできるといいですね。
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試してみたいハーブの試飲や使い方のご説明も自宅サロンで承っております。
倉敷 お家ハーブサロン délice herb(デリスハーブ)
※LINEでは空き状況やイベント情報、Instagramでは日々のハーブ使いや全然関係ないこともストーリーズで発信中
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西睦美(にし・むつみ、メディカルハーブセラピスト)
心身の不調を植物の力で緩和。薬で止まらなかった喘息をハーブで改善。リラックスだけじゃない、身体の根本を整える美味しいメディカルハーブティーをブレンドするJAMHA認定ハーバルセラピスト。メディカルハーブを専門に、岡山・倉敷市内でハーブのミニ講座を含めたワークショップを随時実施。教室の開設を目指し勉強・実践中。
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