ご入園、ご入学おめでとうございます!新しい制服やランドセルに身を包み、ドキドキワクワクの春ですね。
小学校や幼稚園の給食の時間は、準備や片付けを含めて約40〜45分。
実際に食事をしている時間は、実は「15〜20分程度」と言われています。
そのため、お母様方からは「時間内に食べきれるか心配…」というお声をよくお聞きします。
しかし、焦って早く食べるよう促すことは、かえって「丸飲み」や、お水やお茶で流し込む癖をつけてしまう原因になりかねません。
私たちがお伝えしたいのは、「早く食べ終わる技術」ではなく、「しっかり噛んで、安全に美味しく食べられるお口づくり」です。
新生活の緊張や疲れは、無意識のうちに子どもたちの「姿勢」や「お口の機能」に影響を与えることがあります。
今回は、ご家庭でできる「お口の機能・3つの総点検」をお伝えします。

先月のコラムでもお伝えしましたが、しっかり噛むためには「姿勢」が重要です 。
新しい環境で緊張していると、体幹がうまく使えず、食事中に足がブラブラしたり、姿勢が崩れたりしやすくなります。足の裏全体が床にピタッとついて踏ん張れる状態でないと、奥歯でしっかり噛む力が発揮できません 。
身体づくりの観点からも、「まずは地に足をつけることが、心身の安定と深い呼吸に繋がる」と言われています。
おうちでの食事環境の足元を、今一度チェックしてみてください。

早く食べなきゃ!という焦りから、よく噛まずに水分で食べ物を胃に流し込んでしまっていませんか?
食事中に水分を摂りすぎると、噛まずに飲み込む癖がついてしまいます。水分はできるだけ食後に摂るのが理想です。
また、スプーンやお箸で一度に口に入れる量が多すぎると、まだ十分に噛めていないのに、無意識にゴックンと飲み込んでしまいます。
あえて少し大きめのおかずを出し、「自分の前歯でちょうどいい量をかじりとる」経験を積み重ねることも、正しい機能を育みます。
春は花粉症や寒暖差で鼻が詰まりやすい季節です。
さらに、緊張や疲れがあると呼吸が浅くなりがちです。お口が開いたままだと、お口の周りの筋肉(口輪筋)が緩み、正しく噛み砕いたり飲み込んだりする機能の発達を妨げてしまいます。
鼻詰まりが続く場合は、耳鼻科を受診してください。
また、お家の中で「シャボン玉」や「風船」を使って遊んでみましょう。
口をすぼめて強く息を吐く動作は、口の周りの筋肉を鍛え、口を閉じる力を育てます。

新しい環境での毎日は、子どもたちにとって大冒険。最初は少し時間がかかっても焦る必要はありません。
幼児教育や保育の現場でも、「まずは食卓が『安心できる楽しい場所』であることが一番」とされています。
お家ではたくさん褒めてあげてください。
「噛み合わせのバランス」や「舌の癖」があると、効率が悪かったり特定の歯に負担がかかったりすることも。
心配な時は、かかりつけの歯科医院で定期的なメンテナンスを受けてください。
「お口が正しく育っているか」といった機能発達のチェックは、お子さんへの一生ものの健康のプレゼントになります。

横道由記子
子どもの頃にむし歯だけでなく、歯並びに悩んで矯正治療を受けた経験から、予防歯科という言葉にひかれ、地元岡山大学の歯学部で学び、平成25年に和気歯科医院院長となる。
むし歯の予防だけでなく、噛み合わせにおいても、原因を見つけ治療とあわせて予防していく考え方を学び、我が子の子育てで悩み、学んだことをいかして、医院では小児歯科・小児矯正歯科を担当している。
地域の保育園、幼稚園、公民館など子育て支援事業や企業主催の健康教室などで健康なお口と心身を育むサポートを積極的に行っている。
授乳、抱っこ、離乳食、むし歯予防、歯並びのことなど歯医者さんに聞いてみたいことを公式LINEから無料で相談できます。
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