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心と繋がるセラピー~お母さんの心が楽になるお話⑰夫婦間で感じる価値観のズレ

新学期が始まって1カ月。

特にゴールデンウィーク明けは、子どもさんが学校を休みがちになりやすい時期でもありますよね。

 

私は普段、心理セラピストとして親子や夫婦関係の悩み、子育て相談など個人カウンセリングを行っています。

子どもさんの「学校へ行く/行かない」についての相談もよくお受けしますが、最近は「旦那と子育ての考えが合わない」というお話もよく耳にします。

 

あなたは夫婦間で、子育てにおける価値観のズレを感じることはあるでしょうか??

ご相談に多いのは、学校へ行き渋りのある子どもに対して、

  • 子のペースに合わせてやりたい妻
  • 「行け!休むな!」と厳しく威圧的な態度で接する夫

という真反対の対応に悩む妻の声です。

 

親世代の育った時代

誰もが生まれ育った環境や、親など周りの大人からの接し方を、価値観の基礎として成長していきます。

 

私たちが育った昭和~平成は、「我慢しなければならない」という固定概念が今より強かった時代。

体罰が日常的に行われていたこともあり、「学校を休みたい」と思ったとしても、親や先生に言える状況でもなく…。

「学校に行くのは当たり前」「ワガママを言ってはいけない」「従わなければならない」というような環境で育ちました。

 

育った環境や世代的にも「男らしく」という価値観が根強く、特に男性は泣くことは許されず、弱音を吐いたりもできずと、厳しく育てられた時代であったように感じます。

 

そんな時代に育ってきた男性は今も、能力が評価される競争社会の中、「家族を守らなければならない」「家族のため稼がなければならない」と、家族のため自分を律しながら一生懸命頑張っておられることと思います。

すると、より一層弱音は許されないと感じ、自分の弱い所は認めたくないと感じます。

 

「強い自分しか認められない」といった価値観を、女性以上に強く持っているケースは多いのではないでしょうか。

 

厳しくしてしまうのは、子どもの頃十分甘えられなかったから

子ども時代、思う存分泣くことができ、抱きしめてもらえたり、十分な甘えをもらえて育つと、心が安定して我が子のわがままにも寛容な態度でいることができます。

しかし、私たち親世代が育った環境では、辛いとき辛い気持ちに寄り添ってもらえた経験が乏しいケースも少なくなく、

「厳しく育てなければだらしない人間になってしまう」
「甘えを許してはワガママな人間になってしまう」

という不安と怖れから、子どもに対し必要以上に厳しくなってしまうのです。

 

厳しくしてしまう方こそ、自分自身の子ども時代を振り返ることが大切

大人の価値観・目線だけで我が子に接していると、「〜すべき」という価値観を一方的に押し付けてしまい、子どもとの間に感情のすれ違いが生じてしまいます。

ですから我が子のことを理解するためにも、

  • 自分は子ども時代をどう過ごしていたか
  • どんな子だったか

を振り返えることがとても大切なのです。

 

我が子の気持ちが理解できず、大人の目線で親の価値観を一方的に押し付けてしまう-。

それは親自身が、子ども時代に本当に感じていた気持ちに蓋をしているということ。

 

たとえば子どもの頃、頻繁に怒られて育ってきた環境なら、「私のことは分かってもらえない」という思いが根底に存在します。

この怒られる恐怖や否定される不安、「私のことは分かってもらえない」というネガティブな状況から身を守るため、

「弱音を吐いてはいけない」
「甘えてはならない」
「親に迷惑をかけてはならない」
「強いものには従わなければならない」
「人に指図されたくない」
「学校へ行くべき」

という様々な信念体系を、個人の環境に応じて無意識に作り上げているのです。

 

ある意味、「置かれた環境で生きていくために必要だった価値観」とも言えます。

 

「小さい頃どんな子だった??」とご主人と話してみる

子ども時代の経験からどれだけ社会に適応するための信念や価値観を身に付けてきても、実はその奥に子どもの自分が感じてきた「等身大の本当の気持ち」が存在します。

等身大の本当の気持ちとは、「淋しい/悲しい/怖い/悔しい」など今まで言葉にできなかった思い。

 

繰り返しになりますが、我が子の気持ちが理解できず、大人目線で価値観を一方的に押し付けてしまうのは、子ども時代に本当に感じていた気持ちに蓋をしているということです。

 

今まで蓋をしてきた子どもの頃の本音-。

そこに目を向けるだけで、我が子との距離がグッと縮まります。

 

「本当はどう感じていた?」「どうしてほしかったと思う??」

重々しい会話でなくて構いません。

フランクな夫婦の会話の中で取り入れてみてください。

 

普段意識が向いていなかった子どもの頃の本音。

そこに目を向けるだけで、我が子との距離が縮まります。

 

子どもを叱る時も、「こうすべき」という価値観を押し付けるのと、「自分は子どもの頃こう感じてたんだな」と思い出しながら叱るのとでは、伝わり方が全く変わります。

 

それは、本当の意味で子どもの気持ちに寄り添っているから。

 

子どもへの感情の共感は安心感として受け取られ、

「私は愛される価値のある人間だ」
「私は大切な存在だ」

という「存在の肯定」として感じられるのです。

 

この安心感が心の土台となり、社会の中で生きていくための力となります。

「本当は子どもの頃、辛かったんだ」と認めたら、どこか親を責めている感じがしたり、もしかしたら今まで頑張って生きてきた軸が崩れてしまうような感覚に不安を感じるかもしれません。

 

けれど、自分の本音を認めるのと、親を悪く言うのは全く違います。

親のことを良い悪いとジャッジするのではなく、ただ自分の思いに耳を傾けてあげるのです。

 

これは父親である旦那さんだけでなく、母親である私たちにも同じことが言えます。

 

どこかのタイミングで自分の本音に気づかなければ、自分が限界以上に頑張り続けていることや、本当は無理しているということに気付けません。

それだけでなく、心の余裕を失った時、ネガティブな感情が自分自身へ向かった場合は自分を責め続け鬱状態になっていくかもしれない。

また他者へと向かった場合は、子どもなど「心理的上下関係において自分より弱い存在」への攻撃となって表れていくでしょう。

 

旦那さんを変えようと必死になり喧嘩が増えていませんか?

夫婦のコミュニケーションで大切なのは、

  • 自分の意見を押し通し
  • 自分の価値観でジャッジし
  • 相手を変えようとする

のではなく、「相手の本音に共感する」こと。

 

相手を変えようとする言葉や態度は、向こうからするとただ存在を否定されているように受け取れてしまいます。

 

こちらも人間なので、腹が立つことももちろんあります。

でも、ほんの少しだけ広い視野に立ってみて。

 

子どもの頃に感じていた本音や痛みに寄り添うことで、きっと旦那さんは存在を認めてもらえたような安心を感じ、心に余裕が生まれて子どもさんへの接し方も変化するのではないかと思います。

 

子育てにも夫婦関係にも、正解はありません。

「心と心が繋がり、通い合った関係性」

それが一番大切なのではないかと私は感じています。

 

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平野桂子(ひらの・けいこ)

岡山市在住。3人(大1、高1、小2)の子どもを育てるママ。自身の子育てと介護職に20年間従事した経験から親子関係の大切さに気づく。子育てに悩んだ経験から、同じように子育てで悩むお母さんの力になるべく、現在は心理セラピストとして子育て相談やインナーチャイルド療法、前世療法などに取り組み、より良い親子関係のためのコミュニケーション講座を開催している。2024年春、子どもさんとお母さんの心が楽に、ありのままの笑顔でいられる場所『みんなの家』をオープン。親子で自然と触れ合う参加型の活動を行っている。

【Instagram】心と繋がるセラピー

 

心理セラピスト(子育てでの気付きやヒントなど書いています)

 

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