先月から始まった、お口を育てるために知っておきたいこと
2月は、お口を育てる食べ方編です。
顎を育てるためには単純に硬いものを奥歯で噛めば良いと思いがちですが
お口を育てる = 食べる、話す、正しい呼吸 を育てる = 美しい歯並びと口元を育てる
このように本当の意味でお口を育てる食べ方には、下の3つのポイントがあります。
① 前歯を使って噛み切る
② 奥歯を使って噛んですりつぶす
③ 舌を使う
今回は、① 前歯を使って噛み切る効果とコツをお伝えします。
⒈ 一口量を覚える
大きな食べ物を噛みちぎることで自分の口にちょうど良い量がわかるようになります。
喉に詰まらせたり、むせたりするのを予防する第一歩です。
お口を閉じて美しく機能的に食べるための最初のステップは、正しい一口量を覚えることです。
⒉ 口輪筋を鍛える
食べ物をとらえ、口を閉じて食べるための筋肉が口輪筋です。
口輪筋は美しい笑顔や綺麗な歯並びをつくる大切な筋肉です。
一口で食べられる大きさのものばかり食べていては、口輪筋を使いこなせません。
前歯を使って噛みちぎることで、口を閉じて美しく食べることができるようになります。
⒊ 食べ物を感じるセンサーが働く
前歯はとても敏感です。豆腐とお肉では必要な噛み方が違います。
前歯でかじる時の食べ物の触感や圧力は前歯の根っこの周りのセンサーから脳に伝えられて、
それぞれの食べ物にちょうど良い噛み方を引き出します。
食べ物の形は大きいままで!
一口大に切り分けずに大きなままで、皮付きのままで、
焼いて噛みごたえをプラスして…
そんな工夫で前歯を使う機会を増やしましょう。
どこで噛むかママがお手本!
普段から前歯で噛み切ることをしていないため、前歯ではなく
横の方で噛み切るお子さんも多く見られます。
どこでどんなふうに噛み切るのか、ママが食べる姿を
しっかり見せることも大切です。
前歯が生え揃った離乳食時期の赤ちゃんだけでなく、小学生になっても前歯を使って噛み切ることができていないお子さんは意外にたくさんいます。
前歯を使っていないと、前歯の先端が摩耗しないまま凸凹が残ります。
しっかり使うと生えて数年で平らに摩耗するはずの凸凹が残っていませんか?
診療室では大人になっても凸凹が残っている方に出会うこともあります。
ママも一緒にチェックしてみてください。
しっかり前歯で噛み切ることで口元にも脳にも刺激を届けて、健康美を目指しましょう。
次回は、② 奥歯を使って噛んですりつぶす ③ 舌を使う 効果とコツ
をお伝えします。お楽しみに♪