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【プレママのための幸せな出産&育児のススメ⑥】 「妊娠中から知っておきたい!快適な母乳育児ライフを過ごす5つのポイント」

 

「出産」という言葉を聞いて、皆さんは何をイメージしますか?

痛い・つらい・不安という声をよく耳にしますが、視点を変えれば、母親の体の中で命を育み、生み出すこと。

「出産」はとても素晴らしいことだと思いませんか!?

出産に向けてベビー用品の準備も必要ですが、それ以上に大切なのが、親になるための心の準備です。

そこで、現役助産師のシャノン香織さんに、“妊娠中からのママの心と身体づくり”の方法やポイントを取材。

今回は、妊娠中から知っておいてほしい『快適な母乳育児ライフ』についてお伝えします。

*母乳育児の現状

「赤ちゃんは母乳で育てたい!」―。そんな思いはありませんか?

妊婦さんのうち9割以上に「母乳育児をしたい」という思いがあるといわれています。しかし、知識不足や適切な支援が得られず、母乳育児ができているのは5割程度にとどまっています。

 

 

*快適な母乳育児ライフを過ごすために

産後の生活において大半を占めるのが、授乳の時間です。その頻度は1日約8~10回。母乳育児の悩みが少なければ少ないほど、産後の生活はスムーズに進みます。

 

①母乳育児はスタートが肝心

母乳をつくる“工場”が稼働し始めるのは、胎盤が出た後です。出産後できるだけ早く授乳を開始することによって、母乳をつくる工場のスイッチが入ります。

生まれた後の赤ちゃんをおなかの上に乗せると、赤ちゃんは自分の力ではい上がっておっぱいを探し、吸い付くことができるんです。生まれてすぐに赤ちゃんの計測をする出産施設も多いかもしれませんが、その場合は周りのスタッフに介助してもらい、赤ちゃんの計測後に分娩台の上で授乳できると良いですね。

分娩直後のカンガルーケアや授乳がしたい―など、バースプランで事前に希望を伝えておくのもおすすめです。帝王切開の場合は身体が落ち着いたら、搾乳を始めてみたり、介助してもらいながら授乳してみましょう。

 

②赤ちゃんとお母さんは同じ部屋で過ごそう

母子同室の良いところは、赤ちゃんが「ほしがるサイン」を出してくれた時にすぐに授乳できること。授乳するタイミングは、赤ちゃんが泣いてからでは少し遅めなので、眠りから目覚めまどろんでいる時がベストです。少し身体をくねらせたり口をチュパチュパさせたりするしぐさがあれば授乳してみましょう。赤ちゃんがあまりに泣いてしまって授乳できない時は、なだめて落ち着かせることが優先です。赤ちゃんの様子が少し落ち着いてからトライしてみましょう。

 

③ほしがる時にほしがるだけ

何時間おきだとか何分ずつなどと制限せず、ほしがる時にほしがるだけあげてみましょう。生まれたての赤ちゃんが1回の授乳で飲む量は、個人差はありますが平均して1日目は5ml(うずらの卵大)、2日目は15ml(梅干し大)、3日目は30ml(ミニトマト大)、4日目は45ml(鶏卵大)、5日目は60ml(レモン大)といわれています。これより飲む量が少なくても、頻繁に飲むことによって自然と増えていきます。

 

④赤ちゃんに大きな口でおっぱいを含んでもらおう

授乳は痛みを伴うものではなく、赤ちゃんとお母さんがホッとできる時間です。授乳中に乳首に痛みがある場合は、どこか見直しをするポイントがあるサイン。おっぱいを口に含む際、赤ちゃんは口を大きく開けた状態(大人が少し上を向いた状態で口を開けて指を縦に3本入れたときの口の大きさ)になります。おっぱいを「吸う」というよりは「ほおばる」といったイメージの方がぴったりです。

 

⑤心地よい姿勢で授乳しよう

入院中は授乳椅子などで授乳することもありますが、家ではソファやベッド上、床の上での授乳が多くなります。授乳している時に腰から背中、首にかけて痛みがあったり、腕や手首がつらい時は授乳姿勢を工夫してみて!授乳クッションを使用するのも良いですが、身体が前かがみにならないように、赤ちゃんを抱き寄せて授乳してみましょう。

赤ちゃんを抱っこする時はお母さんのおなかと赤ちゃんのおなかが向き合っていて、赤ちゃんの身体にねじれがないこと。横抱きで授乳する時は腕全体を赤ちゃんの身体に添わせ、お尻の辺りを支えましょう。また、ママが背中を立てた姿勢で授乳するよりも、少し背中を背もたれに倒して授乳する姿勢をとった方が重力を借りて楽になります。工夫しながらリラックスして授乳できる姿勢を見つけてみましょう。

 

 

*授乳はママと赤ちゃんの共同作業

世の中には「完全母乳」という言葉がありますが、栄養的に母乳だけを与えているという意味で、パーフェクトという意味ではありません。“母乳だけを与えている”“ミルクを足しながら母乳をあげている”“ママと赤ちゃんの身体のことを考えてミルクを与えている”―。どれもとても大切なことです。

 

リラックスした気持ちで母乳育児をするためには、授乳以外のことはできるだけお手伝いしてもらえるように準備しておくことも忘れないで。授乳はママと赤ちゃんの共同作業です。赤ちゃんは生まれながらにおっぱいの飲み方を知っています。そして、ちょっとお手伝いすれば必ずできるようになります。お互い初めての経験、赤ちゃんと協力しながら練習をして、少しずつ授乳に慣れていけたら良いですね。

 

 

産前産後サロン 助産院あいのわ 助産師

 

シャノン香織さん

倉敷市真備町生まれ。2児のママ。倉敷市内の総合病院・個人病院に勤務後、2019年に自宅にて「産前産後サロン 助産院あいのわ」を開業。

 

『ココロオドルほどのしあわせな出産・しあわせな母乳育児をしよう』をコンセプトに、妊娠中からの心づくり&身体づくりで笑顔で産前産後を過ごせるようお手伝いしています。すべてを包み込んでくれる柔らかな笑顔と語り口調に「話すだけで心スッキリ!」「ゆったり安心する」と産前産後のママから大人気の助産師さんです。

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