保育園へ入園するための活動「保活」は親の人生設計の一つ。「親になった自分たちがどのように過ごしていきたいか」「どのように子育てしていきたいか」-その人生設計によって、保活の動き方が変わります。保活の基礎知識について、岡山市の保育施設の検索ポータルサイト「ほいらく」を運営する大津朱里さんにお伺いする連載第2回。今回は「保活のスケジュールと保育制度」について、より詳しく見ていきましょう。
4月:自治体ホームページで「保育利用ガイド」を確認しながら、まずは保育制度を知りましょう。
4〜6月:保育施設の情報を集めましょう。「ほいらく」を利用すると探しやすいですよ。
6〜9月:保育施設に見学に行きましょう。見学で見るポイントについては次回第3回で!
11月:新年度版の「保育利用ガイド」を役所、または福祉事務所の担当部署でもらって、保育利用の申請をしましょう。
1.認定制度
2.保育利用を調整するため優先順位を決める点数
3.申請方法
1.認定制度
認可保育施設をはじめとするほとんどの保育施設を利用するには、保育施設等の利用申込に合わせて「教育・保育給付認定」の申請が必要です。認定には1号(いわゆる「幼稚園枠」)、2号(3歳以上の保育利用)、3号(3歳以下の保育利用)があり、施設選び、申請方法、保育料などが関わってくるので理解が必要です。
●1号認定
満3歳以上対象。いわゆる「幼稚園枠」と言われる認定。申請などの詳細は自治体の「教育利用ガイド」を確認しましょう(名前が異なる場合があります)。「専業主婦(夫)だけが申請するものでしょう?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。1号認定でも「預かり保育」が可能な施設があります!
そして2号認定を受けながら1号認定枠で保育利用している方は、3歳児クラスから預かり保育の時間帯も「無償化対象」となります。申請が必要ですが後から金額が返金されます。
※預かり保育の時間は、延長保育時間より短時間なところがあります。
●2号認定
認可保育園や認定こども園、企業主導型の保育施設利用が必要な3〜5歳児クラスが対象。基本の保育時間が「無償」になります。保育時間については、例えば働いている時間によって「保育短時間」か「保育標準時間」が適用されます。
●3号認定
認可保育園や認定こども園、企業主導型の保育施設利用が必要な0〜2歳児クラスが対象。市区町村民税非課税世帯は無償となりますが、保育利用料金がかかります。0歳の何ヶ月から入れるかは各施設によって異なるので、しっかり確認しましょう。
子どもの人数に対して保育士が多く必要となる学年のため、1クラスあたりの受け入れ人数が少ない傾向があります。第一希望は認可施設でも、同時に企業主導型保育施設や小規模保育園、認可外保育園を検討すると良いでしょう。
「ほいらく」では、岡山市の制度に則った保育料金シミュレーションがあります。ぜひ、試してみてください。
2.保育利用を調整するため優先順位を決める点数
自分たちの家庭が何点なのか計算しておきましょう(点数制を取り入れていない自治体もあります)。「ほいらく」では、岡山市の制度に則った保育利用調整点数シミュレーションがあります。ぜひ、試してみてください。
点数が分かったら、保育施設の優先順位を検討するときに役立ちます。役所の担当部署へ電話や窓口で「〇〇園を希望したいのですが、何人申請していて何点ですか?」と相談してみてください。希望者が受け入れ人数より多く、自分たちの家庭より点数が高ければ落ちる可能性が高いと言えます。それを繰り返して、保育施設の優先順位を記入するときに役立てましょう。
3.申請方法
まず自治体が発行する「保育利用ガイド」(名前が異なる場合があります)を確認しましょう。4月入園を希望する方は10月下旬に発行されるガイドを確認しましょう。申請書類も変わってきます。年度途中入園の方は、すぐにガイドを入手し、期限に気をつけながら書類を準備の上、申請が必要です。
「ほいらく」の保育利用調整点数シミュレーションでは、点数だけでなく、申請に必要な書類の一覧が出てきてダウンロードが可能です。ぜひ、ご活用ください。
認可施設に申し込み「利用不可通知」がきた場合を想定し、同時に企業主導型保育施設や小規模保育園、認可外保育園を検討しましょう。3歳のお子さまの場合、1号認定でも申請することもおすすめです!残念なことに、前回のコラムでご紹介した1歳6ヶ月以上の子から利用できる岡山市の「緊急的一時預かり事業」がこの4月からなくなりました。利用調整を受けている間、他の施設を利用することで入園できないと困ることを回避できることでしょう。
保活は、親と子どもの人生設計の一つです。ストレスが溜まりにくい計画的な保活をするために、制度理解や情報収集が大切。あなたの保活が少しでもラクになりますように。
大津朱里(おおつ・あかり、株式会社ほいらく代表取締役)
二児のママ。岡山市の保育施設の検索ポータルサイト「ほいらく」運営。“保活がラクになる。保育がラクに楽しくなる“よう、保活のストレスを低減し、お母さんお父さんものびのび子育てできる社会を目指す活動を行っている。
岡山市の保育施設情報は、「ほいらく」でさらに詳しく確認できます。
☟前回の記事はこちら☟
教えて!保活の基礎知識①/保活はじめの第一歩!
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