日差しには春の温もりを感じるものの、朝晩はまだ冷え込む日が続きますね。
いよいよ4月からの新入園・新入学に向けて準備が進む中、
「給食、時間内に食べられるかな?」
「あまり噛まずに丸飲みしているけれど大丈夫?」
と心配されている保護者の方も多いのではないでしょうか。
「食べるのが極端に遅い」「丸飲みしてしまう」というのは、本人のやる気の問題ではなく、お口の機能が発達途中であったり、食べ方にちょっとした癖がついているサインかもしれません。
ご家庭で見直せる「お口づくり」のポイントを3つお伝えします。
しっかり噛むために大切なのは、実はお口だけではなく「姿勢」です。
食事中、お子さんの足はブラブラしていませんか?
足の裏全体が床(または椅子の足置き)にピタッとついて踏ん張れる状態でないと、奥歯でしっかり噛む力が発揮できません。
まずは足元を整えることが、お口の機能が育つための大切な土台になります。
診療室で丸飲みの相談を受けた際、私がよくお話しするのが「一口の量」です。
実は、お口の前方に「噛むスイッチ」、奥の方に「飲み込むスイッチ」があります。
スプーンやお箸で一度に口に入れる量が多すぎると、食べ物が前方のスイッチを通り越して、一気に奥のスイッチに届いてしまいます。
すると、まだ十分に噛めていないのに、無意識にゴックンと飲み込んでしまう「嚥下(えんげ)反射」が強制的に引き起こされます。
お子さんがスプーンに山盛りすくって、お口の奥まで押し込んでいないか観察してみてください。

この「飲み込むスイッチ」のフライングを防ぎ、適正な一口量を覚えるために大活躍するのが「前歯」です。
親御さんが良かれと思っておかずを一口サイズに細かく切りすぎていると、前方のスイッチを通らずに丸飲みする癖がつきやすくなります。
おにぎりや大きめの野菜、骨付き肉など、あえて少し大きめに出して「自分の前歯でちょうどいい量をかじりとる」経験をさせてあげてください。
前歯を使うことで、自然とお口前方の「噛むスイッチ」が入り、お口全体を使った正しい機能が育っていきます。

新しい環境での給食は、子どもたちにとって大冒険。
最初は少し時間がかかっても焦る必要はありません。
ご家庭で正しい姿勢と一口量を意識しながら、楽しく食べる経験を積み重ねていきましょう。
「ペロリと食べられた!」という達成感が、子どもたちの「生きる力」と笑顔につながりますように。
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横道由記子
子どもの頃にむし歯だけでなく、歯並びに悩んで矯正治療を受けた経験から、予防歯科という言葉にひかれ、地元岡山大学の歯学部で学び、平成25年に和気歯科医院院長となる。
むし歯の予防だけでなく、噛み合わせにおいても、原因を見つけ治療とあわせて予防していく考え方を学び、我が子の子育てで悩み、学んだことをいかして、医院では小児歯科・小児矯正歯科を担当している。
地域の保育園、幼稚園、公民館など子育て支援事業や企業主催の健康教室などで健康なお口と心身を育むサポートを積極的に行っている。
授乳、抱っこ、離乳食、むし歯予防、歯並びのことなど歯医者さんに聞いてみたいことを公式LINEから無料で相談できます。
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