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ウチの子も読書好きに!
「ひと夏で読書好きな子にする方法!」~学校司書 編~

活字離れが進む現代において、PCやタブレットなどの使用頻度は高くなる一方、読書をする機会が少なくなっている子どもが増えています。
本は子どもたちの知的好奇心をくすぐり、語彙力UPにも繋がります。
子どもをこの夏「読書好きにする方法」を、日ごろから本に携わるお仕事をされている専門家の方に教えていただきます。
今回は、学校司書のりゆママさん(岡山市、長女6歳、長男2歳)に伺いました。

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本(絵本)を読むことの良さとは?

何といっても、想像力が伸びることです。登場人物や風景を思い浮かべることもそうですが、人の気持ちについても想像する力がつきます。それから、本を読むことで、世の中で生きていく力を養っていけると思います。例えば、物語の主人公がさまざまな出来事に遭遇し、悩んだり、失敗したりしながらも乗り越えていく姿を読むことで、自分が同じような困難にぶつかったときに、物語がヒントになることがあると思います。
また、人生を豊かにしてくれる、さまざまな言葉に触れることができ、言葉の力がつきます。

ご自身が読書に目覚めたきっかけについて教えてください。

小学6年生の時に、湯本香樹実さんの『夏の庭-The Friends』(新潮社)という本を読んだのですが、どうしても物語の結末を知りたくなって、深夜まで本を読んでしまうという体験を初めてしました。眠気よりも読みたいという気持ちが勝った、この経験から、もっともっと本を読みたいと思うようになり、読書に目覚めました。

夏におススメの本を教えてください。

低学年のお子さんには『チムとゆうかんなせんちょうさん』(エドワード・アーディゾーニ/作、福音館書店)です。
チムは船乗りになりたくてたまらない少年。ある日、チムはみんなに秘密で大きな船に乗り込みます。しかし、当然見つかってしまい、チムは船の仕事を手伝うようになります。
ところが嵐がやってきて・・・マクフィー船長のような、頼りになり潔くてカッコいい大人がで登場するのもこの本の魅力。冒険が大好きな人におススメの1冊です。

中学年には『ふたごの兄弟の物語』上巻、下巻(トンケ・ドラフト/作、岩波書店)です。
ラウレンゾーとジャコモは、とてもそっくりなふたごの兄弟。ふたりで入れかわって学校へ行ってみたり、大きくなって一人は貴金属細工師に、もう一人は泥棒の弟子になったりと、読んでいると思わずワクワクしてしまいます。
全部で12のお話があり、毎日1話ずつ読んでいくのもいいですよ。

高学年には『鬼の橋』(伊藤遊/作、福音館書店)です。
主人公は平和初期に実在した人物、小野篁(おののたかむら)。物語の中では12歳の少年で、妹の死をきっかけにあの世へと続く橋へと迷い込んでしまいます。そこにいた牛鬼と馬鬼に食われそうになる篁でしたが、将軍の坂上田村麻呂に助けられます。現実世界に戻ってからは、五条橋の下に住む少女と出会ったり、坂上田村麻呂に角を折られて、現実の世界に迷い込んできた鬼と交流したりする中で、篁自身が大きく成長していきます。
高学年の人にじっくり読んでもらいたい本です。

最後に、ご自身が一番好きな本を教えてください。

なかなか一番が決められませんが、「夏におススメしたい本」として紹介した『チムとゆうかんなせんちょうさん』が好きです。
親子やご家族で、ぜひ、本を通して触れ合ってほしいなと思います。読み聞かせはもちろんのこと、お父さん、お母さんが好きな本を子どもに薦めたりするのもいいと思います。
本好きになるのは「本を読んでおもしろかった」「もっと読みたい!」という経験をたくさんすることが大切です。本を読んでいる時間が楽しかった、幸せだったという気持ちを持つと、また次の本を読んでみようという読書意欲につながります。
親子のコミュニケーションの時間にもなるし、小学生の間にたくさん本を通して「幸せ体験」をしてほしいと思います。

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