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明日、わが子が「学校へ行かない」と言い始めたら…
母として、子どもの不登校との向き合い方 第三回

岡山県はかつて、不登校児童生徒数の調査において、不登校の出現率が全国ワーストになったことがあります。
現在も小学校児童の不登校出現率は、全国平均を上回っているそうです。
そこで、子どもが「学校に行きたくない」と言い始めたとき、または、身体の不調などで登校できない日が続いたとき、親として何ができるのか、さまざまな立場の方にお話を伺っていきます。

第三回
岡山市の取り組みについて

今回は、岡山市教育委員会事務局 学校教育部指導課 教育支援担当課長の 服部道明さんと、指導副主査の仲宗根篤史さんに「岡山市の取り組み」について伺いました。

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岡山市の現状をお聞かせください

岡山市の不登校児童生徒数ですが、中学校は前年より大幅に減っている一方、小学校では徐々に増えています。一昨年度は小学生の数が過去最高になりました。
また、小学校・中学校ともに、前年度から継続している不登校児童生徒の割合が高いという傾向があります。
生育環境がそれぞれ違ったり、子どもの性格が異なったりすることから、不登校になるきっかけや期間、タイミングは一人ひとり違います。さらには、子ども自身がその理由を言葉にできない場合が多く、対応の難しさを感じています。
子どもの周りにいる大人が、一人ひとりの状況に応じて連携をとりながら対応していくことが、とても大事だと感じています。
学校でも、その子どもに合った対応がどういうものなのか、常に考えながら対応しています。

不登校になる要因は?

調査では、不登校になる要因として、小・中学生ともに家庭の問題、友人関係、学業不振が上位です。細かくみると、小学生では家庭の問題、中学生では友人関係が最多となっています。学業不振ですが、学校生活の大部分を占めるのは「勉強」であり、「勉強についていけない」と感じてしまうと、相当なストレスや不安を感じ、不登校につながりやすくなります。
一方、はっきりした理由があるわけではなく、ある日突然に学校へ行きたくなくなる、行けなくなるというケースもあります。

相談先について教えてください

まずは、担任の先生にご相談されることをおすすめします。それから、先生方が家庭訪問や保護者への聞き取りを経て、スクールカウンセラーや適応指導教室などにつないでいきます。保健室登校や別室登校などについても相談されるとよいでしょう。
学校は基本的に、学年団や学校全体というチームとして対応しています。相談先としては、担任、学年主任、教頭先生等が考えられます。保護者の方から学年主任や教頭先生への相談は敷居が高く感じられるかもしれませんが、学年主任は学年全体の、教頭先生は学校全体の相談窓口としての役割も担っています。
担任の先生だけでは少し不安があったりする場合は、学年主任や教頭先生に遠慮なく相談してみてください。
岡山市では、スクールカウンセラーや子ども相談主事(岡山市スクールソーシャルワーカー)がすべての学校に配置されています。先生を通して申し込むと、心のケアや福祉の専門家に相談することもできます。
 さらに、学校外に設置している教育相談室や適応指導教室でも、不登校をはじめ子育てや教育に関する相談を受け付けています。詳しくは、岡山市教育委員会のホームページ等をご覧ください。

これから小学生になるお子さんをお持ちのママさんは、何かと不安もあると思います

幼稚園や保育園の中で集団生活を送っている場合、集団の中のわが子の様子を、ぜひ、先生方に意識してお聞きになってみてください。親の目から見えるお子さんのイメージとは違った一面が見えることもあると思います。
また、祖父母、先生、ご近所の方、ママ友から、客観的な情報をできるだけ多く集めておくことが大事です。もし、家庭での様子と大きく違いがあれば、早めに相談してみるとよいかと思います。
不登校は突然にになってしまうのが現実です。子どもの些細な変化にも早い段階で気付けるよう、普段からしっかりとお子さんに寄り添ってあげることが何よりも大切なことと思います。

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