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ニコニコ女医の、しなやかに生きるessence – 毎日の子育てを豊かに彩るおすすめの一冊 – ⑩ あのころ

みなさん、こんにちは!岡山生まれ岡山育ち、3児の母、内科医のたかはしじゅんこです。「大人も子供も夢を描ける社会」を目指し、自分も成長中。普段の子育てや生活などに関して医者の目線も交えながら、ママやパパが毎日を楽しむためのオススメ書籍をお届けします!

自己紹介は、初回をご覧くださいませ。

 

いよいよ夏休みですね!

いろいろ考えた結果、やっぱり夏はプールと海という結論に落ち着いた我が家です。

みなさんはこの夏、どんなことをして過ごしていますか?

お友だちのお宅にて

 

そんな夏本番の今月、第10回目に選んだ書籍はこちら…

 

「あのころ」さくら ももこ著(集英社文庫)
(C)MOMOKO SAKURA

みなさんは、さくらももこさんを知っていますか?

 

ご存じの方も多いかもしれませんが、さくらももこさんは漫画「ちびまる子ちゃん」の作者です。1990年にアニメ化されたちびまる子ちゃんは、なんと2022年現在も継続中という長寿番組。私もよくテレビで見ていました。

 

「あのころ」は、その作者の小さい頃の思い出を綴ったエッセイです。

 

みなさんは、小学生ぐらいのときのこと覚えていますか?

登下校、授業、給食、友だち、夏休み、家族行事など…記憶があるような、ないような。

 

親から離れて登下校するようになり、少し大人になった気分。お友だちやクラスメイトとの関係性を考えるようになったりして。

 

「あのころ」の舞台は、私たち子育て世代よりもう少し昔の昭和になりますが、それでも共通点がたくさんあります。

 

今回のおすすめポイントを2つあげるとすると、一つは「昔の気持ちを思い出すこと」。二つ目は「あの時のぼんやりした感情が、言葉になること」です。

 

「日記がたまってゆくのを、毎日忘れていたわけではない。

毎日”今日も日記を怠けてしまったなァ…”と心が重くなるのを感じているのである」

 

これ、共感しませんか?なんなら今でも思うことありませんか? (笑)

この二文の中に、夏休みの宿題の多くが集約されていて大好きな部分です。

 

特に夏休みシーズンの今、思い出します。夏休みのあれこれでは、どうして毎日天気を書くんでしょうか?

後で、新聞を集めて天気を書いた記憶がよみがえります。

 

小学生の夏休み。低学年から高学年までの6年間が懐かしく愛おしく。

我が家の長女も来年から小学生と思うとドキドキします。

 

そして二つ目。

これは筆者のいろんなエピソードに共通することなのですが。

あの小学生ぐらいの、見栄を張りたくなったり、ずるかったり、うらやましかったり、大人に左右されたりするときのいろんな気持ち。

でもあの時は語彙力があまりないので、自分の中でどう思っていたかはぼんやりしか残っていなかったりします。

そのため、友だちとそう分かち合うでもなく、誰に言うでもなく、当時は自分の頭の中のどこかにひっそりとたたずんでいたのでしょうね。

 

そのぼんやりした気持ちが、この本を読み今ごろになって「自分だけではないのだなぁ」と昇華される感覚がありました。もちろん、苦い思い出を含めてですよ…!

 

少し時代がさかのぼるのでまったく同じではないのですが、時代が変わっても共通する思いはあるというのもまた新たな発見です。

 

時間が経つと忘れてしまって、どうしても大人と子どもを区切ってしまうことは多いですが。

あのころと変わらない気持ちと、いやそれでも少しは大人になったという感覚が混ざり合っています。

 

子どもと一緒に、まだまだ成長したいと思えた一冊でした。

 

全体的に、楽しいエピソードだけでなく、ちょっと心にひっかかった思い出も抜粋してあるのでそこがまた面白いところです。

 

「あのころ」を振り返りたい方、「あのころ」の気持ちを思い出したい方に特におすすめです。

 

あなただけの、大事な人生。

1冊の本から、豊かにしてみませんか?

 

読まれた方がいらっしゃいましたら、ぜひご感想を教えてくださるとうれしいです!

 

それではまた来月!

 

P.S.

6月20日に出版した絵本「だいすきよ」は、7月20日までに217冊ご購入いただきました。推定74,431円の収益は、難病と闘う子どもたちの夢を叶えるボランティア団体・公益財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン(本部・東京)と、児童養護施設の子たちを支援する一般社団法人ぐるーん(岡山市北区)へ寄付する予定です。

出版から1カ月、スピーチや読み聞かせ、サイン会などの機会をいただきました。その中で周りの温かさを感じ、人は助け合っていることを心から実感しました。

嬉しいことや楽しいこと、達成感のある一方で、自身の人間性や器の大きさを試された1カ月で…。これからも、誠実に生きていこうと改めて思いました。

皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました!

 

たかはし・じゅんこ(糖尿病専門医) 

小学6年のとき将来の夢で医者を描き、現役で岡山大医学科へ。医療者のサポートのもと「患者が自分で自分を治療する」糖尿病に興味を持ち専攻する。その後3回の産休・育休を取得。育休中に社会の役に立ちたいとブログを開設し、想いを伝えることの重要性を実感。2022年6月20日に絵本を出版し、出版後1カ月の収益は全額寄付予定。理想の社会は「大人も子供も夢を描ける社会」。6歳の長女、4歳の長男、0歳次女の母。

 

Instagram:個人 https://www.instagram.com/junko_takahashi_/ 

絵本: https://www.instagram.com/junmami_ehon/    

note: https://note.com/junko0429/

絵本の詳細はこちらから

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・ニコニコ女医の、しなやかに生きるessence – 毎日の子育てを豊かに彩るおすすめの一冊 – ⑨ インディペンデント 女性が自分の力で自由になる方法

・ニコニコ女医の、しなやかに生きるessence – 毎日の子育てを豊かに彩るおすすめの一冊 – ⑧ BIG MAGIC 「夢中になる」ことからはじめよう

 

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