毎日続く子育て、大好きな我が子と接して幸せなはずなのに、ときに辛く当たって後悔したり、関係性に悩んで落ち込んだり…。
「なぜこんなに苦しいのか…」「こんなはずじゃなかった…」-そんな風に思ってしまうときありますよね。
岡山で実際に子育てに励むママさんに、日々の育児ストレス解消や子どもとの関係性のヒントとなる知識&活用術をご紹介いただく本連載。
今回は、親子の心に寄り添うことを大切に活動しているインナーチャイルドセラピスト・平野けいこさんにお話を伺います!
こんにちは。
前回に引き続き、コラムを担当させていただきます。
インナーチャイルドセラピストで、「お母さんの心が楽に〜」「子どもさんのありのままの笑顔で」いられる場所『みんなの家』代表の平野けいこです。
前回は、子どもの行動を許せない原因を掘り下げ、子どもにばかり向けている視点を自分軸に戻して、自分自身を満たす方法をお伝えしました。
今回は「自分を許す・愛する・受け入れる」というテーマでお話しします。
「自分を許す・愛する・受け入れる」-最近よく耳にするキーワードですが、なんだか漠然としていて分かりにくいですよね。
自分のことを「許し、愛し、受け入れている」つもりでも、本当に心の底からそう思えていることって、実は意外にも少ないんです。
例えば、人のことを羨ましく思って落ち込んだり、あの人には負けたくないと感じたり――。
「自分には足りないところばかり」「どうせ私なんて」と感じることはありませんか?
―「できる自分は認められるけど、できない自分は許せない」
―「人から評価される自分は愛せるけど、人から評価されない自分は嫌い」
能力主義の価値基準で、無意識に自分のことをジャッジし、非難することが多くあるんですよ。
私たちは社会に属して生きているので、「人からどう思われているか」を感じずにはいられません。
しかしそこばかりに意識を向けていると、心が疲弊して自分自身を見失い、どう生きていいのかさえ分からなくなってしまいます。
「人からどう思われているか」という他人軸の視点でいると、子育ての場面でも子どもが「ちゃんとしていない」と感情的になってしまいます。
非難されることを怖れて子どもを叱ったり、他人から評価されるよう子どもをコントロールしたりするようになります。
「能力がある」というのはとても魅力的なことです。
しかし、能力があるということだけでその人の存在価値が決まるわけではありません。
能力ばかりに価値を置くと、「自分に能力がない」と感じたとき、自己否定感が増してしまいます。
「弱い自分」「できない自分」を認めたくないと感じることはありませんか??
でも「弱い」「できない」は決してダメなことではありません。
人間なのですから「できる私」も「できない私」も、「強い私」も「弱い私」もいます。
ただ、その「弱い」「できない」というネガティブな面を認められないのは、自分の一部を否定していることと同じなのです。
できる自分もできない自分も。
器用な自分も、不器用な自分も。
かっこいい自分も、かっこ悪い自分も。
強い自分も、弱い自分も。
否定せず、まるごと受け入れること。
どんな自分も自分なのだと存在を認めることです。
「自分を許す・愛する・受け入れる」とは、ありのままに感じた感情を否定せず「私はこう感じたんだよね」と自分の思いを理解すること。
自分自身に寄り添い、共感することなんです。
感情といっても「うれしい・楽しい」などのポジティブな感情は表現しやすく、自分自身でも認めやすい。
でも「さみしい・悲しい・悔しい」などのネガティブな感情は辛いので、否定し、隠したくなるものです――
ネガティブな感情を否定したくなるのは
「今まで言いたいことを我慢して生きてきたから」
「一人で頑張って生きてきた」「今まで本音に蓋をして生きてきた」ということに気付いてほしい思っている自分が、本当は心の中にいるんです。
そんな自分の存在に気付いてあげること。
それが「自分を許し、愛し、受け入れる」ということなんですよ。
「人からどう思われるか」を気にしてきたのは、「それだけ人からの評価がないと不安だった」「人から受け入れてもらえないと怖かった」-そう感じている自分がいるということ。
それは恥ずかしいことでも、ダメなことでも、いけないことでもない。
それだけあなたが必死に生きてきたという証拠なのです。
どんな自分であっても、
「そのままで良いんだよ」
「どんな自分も大好きだよ」
「頑張れない時だってあるよね」
「頑張っても頑張れなくても、大切に思っているよ」
自分自身にそう寄り添ってあげてください。
そして労り、慈しみ、自分自身のぬくもりを感じてみてください。
自分の本当の気持ちを丁寧に一つ一つ汲み取って、自分自身に寄り添うことで、本来の自分らしさを取り戻し、ありのままの笑顔でいられるようになります。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。 みなさまのお心が楽に、自分らしくいられますように。
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・⑦セルフコンパッションニスト・陽野(ひの)ひかりさん「親子・パートナーシップをより良くする方法」(前編)
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・女性のキャリアづくり支援座談会~令和のママたちのおしごと事情~<前編>導入・復職
平野桂子(ひらの・けいこ)
岡山市在住。3人(高2、中2、年長)の子どもを育てるママ。自身の子育てと介護職に20年間従事した経験から親子関係の大切さに気づく。子育てに悩んだ経験から、同じように子育てで悩むお母さんの力になるべく、現在は心理セラピストとして子育て相談やインナーチャイルド療法、前世療法などに取り組み、より良い親子関係のためのコミュニケーション講座を開催している。2024年春、子どもさんとお母さんの心が楽に、ありのままの笑顔でいられる場所『みんなの家』をオープン。親子で自然と触れ合う参加型の活動を行っている。
心理セラピスト
(子育てでの気付きやヒントなど書いています)
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