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オトナが見えているようで見えていない!子どもの本当のキモチ/④たった15分で親子関係が変わる!親子ミーティングのやり方

「子どもの絵」心理カウンセラー「おじゃまき」と親子コミュニケーションの専門家「たなきょう」の子育てコラムにようこそ!

2人の経験や専門知識から「子どもたちが今感じていること」「親子のコミュニケーション」についてお伝えする本コラム。

私たちの経歴や活動、思いは初回コラムや一番下のプロフィールをご参照ください。

今回は、学校などさまざまな教育現場での経験を踏まえ、「家庭でできる親子ミーティングの方法」をご紹介していきます。

 

1on1ミーティング

最初に、私は「『親子関係は特殊な関係性』ということを大人が意識しておくこと」がとても大切だと思っています。

親子がときに他の人間関係より難しいと感じるのは、

1.「親が上、子が下」というパワーバランスを生みやすい

2. 互いの存在が互いの人生に大きく影響する

3. 超密接・超閉鎖的で人生の大半を占める継続的な関係である

という3点からだと考えています。

私はある時、企業で上司と部下が行う「1on1ミーティング」を、同様に上下関係がある親子間でも取り入れられるのではと考えました。

1on1ミーティングは、上司が部下を評価するのではなく、部下の悩みを聞き相談に乗ったり、仕事のモチベーションを上げてより自立した人を育てるための面談のことです。

アメリカ発祥で国内でも4割の優良企業が取り入れているので、経験されている方もいらっしゃると思います。

しかし実際には「1on1」という言葉だけが一人歩きし、「具体的にどうすればいいのかわからない」「効果があまり感じられない」「通常の評価面談と変わらず部下が嫌がる」という声も聞かれています。

 

隠れた本音を引き出す

私はこの1on1ミーティングに教育職20年の経験から得た子育てコミュニケーションの要素を加え、「Kyoko式 親子1on1メソッド」を作りました。

メソッドでは、

①何を

②どんな順番で

③何に気をつければ

週1回15分で子どもから悩みや本当にやりたいことを自発的に聞かせてもらえるかを体系化。

親子1on1は、日常の親子のおしゃべりとは違う「職場で実施するようなテーマ・目的のある親子ミーティング」です。

実践していくことによって子どもに考えさせ、思っていることを言語化させ、隠れた本音を引き出します。

また兄弟姉妹がいる子にとって、たった15分でもその時間は「誰にも邪魔されない自分だけのママとの時間」。「ママと内緒の話をするから好き」というお子さんもいらっしゃいます。

では具体的なやり方についてお伝えしていきます。

 

5つのコミュニケーションスキル

時間は15分と短いですが、実際に行うときは全部で4つのテクニックを意識していただきます。

これは現代の親子にとって“貴重な15分”をより効率的に活かすための工夫。

実際には「準備段階」「最中」「やった後」の考察などが含まれていて、これにより「子どもの記憶に一生残る時間」ができあがります。

今回は、一番の要である「親子1on1の15分間の流れを円滑に進める『5つのコミュニケーションスキル』」についてお伝えします。

全体的には、なるべく15分くらいで終わるようタイマーなどをかけて時間を見ながらやります。

「もっと話したかった!」くらいが次回もやりたくなる秘訣ですので、継続的な実施のためにも意識してみてください。

まず、始める前に親子で「よろしくお願いします」と挨拶してみてください。

ちょっと照れくさいかもしれませんが、これは「普段の日常会話とは違うんだよ」と気持ちを切り替え、1on1を特別な時間にするための工夫です。

 

①褒める

導入としてお子さんを「褒める」ことから入ります。

褒めるときは「昨日〇〇してくれたね!」とか「この間テストで100点だったね!」などでもいいのですが、できれば限定的でない方がベター。

「最近いつも〇〇してくれてるね」など、普段から接していないと伝えられないポイントの方が「いつも自分のことを見てくれるんだな」と伝わり、お子さんはよりうれしく感じてくれます。

 

②問いかける

次に今回の親子1on1で何を話していくか決めるため、お子さんにどんな話題がいいか「問いかける」

例えば「最近どう?気になっていることはある?」と聞いてみるのもオススメです。

もし「ない」と言われたら「この間の〇〇はどうだったの?」と話題を振ってみるのもいいかもしれません。

 

③聴く

お子さんが話し始めたら「聴く」に徹します。

途中相槌を入れながら、でも形だけでなく「へー!そうなんだ〜!」と相手の話に心から興味を持って。

余裕があればメモを取りながら聴いてみてください。

もし聴きながらメモする余裕がなければ、終わってから書けるくらいお子さんの話に集中してみてください。

 

親がついここぞとばかりに話しすぎてしまうこともよくありますが、目指したい分量の目安は「親3:子7

最初のうちは保護者がリードすることが多いと思いますが、回を増すごとに段々とお子さんの割合が増えるよう心がけてみてください。

またそのとき気をつけたいことは、お子さんは「褒めてほしいのか? 」「ただ聞いてほしいだけなのか?」「解決策が欲しいのか?」ということ。

「ただ聞いてほしいだけ」のときにアドバイスされてしまうと、かえってストレスを溜めてしまい話す気持ちが潰されてしまいます。

お子さんの言葉の先にあるものを想像しながら聴いてみてくださいね。

 

④深掘りをする

聴きながら必要に応じて「深掘りをする」を繰り返し、子どもの考えを引き出します。

「ふーん」で終わらせず、話してくれた内容から「それはどういうこと?」「どうしてそう思ったの?」と聞いてみます。

それによって「自分の話に興味を持ってくれている」と感じるので、聴きながらどんな疑問が湧いてくるか考えてみてください。

 

⑤モチベーションを上げる

最後はまとめの意味も含め「モチベーションを上げる」で終わりに向かいます。

何か改善したいことや目標ができたら「じゃ頑張ってね!」で終わらせるのではなく、「何を手伝える?」と投げかけ言葉で「一緒に考えよう」「いつもそばにいるからね」というスタンスをお子さんに伝えてください。

15分が終わったら「ありがとうございました」と親子で挨拶して閉じてください。


この親子1on1、数回やるだけで「我が子の新しい一面を見つけることができた!」というお声をよくいただきます。

またさまざまなコミュニケーションテクニックを駆使しているので、親から子へ高いコミュニケーションスキルを授けていくこともできます。

このメソッドを身につけるときっと親子ともに、夫婦や家族、友人間などお互い以外の場でもコミュニケーション力を発揮できますよ。

大人も子どもも、自分の考えを言葉にするには練習が必要ですので、ぜひ継続的に続けてみてください!

また「いきなりこれ全部やるのはちょっと…」と思った方には、まずは「聴く」に特化したワークがオススメ。

こちらから解説動画を期間限定で無料プレゼントしていますのでご覧ください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

このテーマをさらに具体的にお伝えするため「おじゃまき&たなきょう」の2人で毎月インスタライブを行っています!

詳細はそれぞれのInstagramでお知らせしますので、ぜひ下のリンクからチェックしてみてください!

また今回「チームおじゃきょう」の2人と直接話せる場としてお茶会を企画しました!

今までのコラムのことやそれ以外の子育てのこと、働く親のことなど、「ちょっと気になることがあるなぁ」と思ったらぜひこちらから遊びに来てくださいね。

引き続き「オトナが見えているようで見えていない!子どもの本当のキモチ」をお伝えしていきますので、次回のコラムもどうぞお楽しみに!

 

 

おじゃまき(阪本眞基子、MORE+代表、「子どもの絵」心理カウンセラー)

岡山県出身在住。外資系大手人材派遣会社に支店長として長年勤務する中、支援する求職者を含め“心のバランスが壊れてしまう”大人たちにたくさん出会う。
介護により退職後「心のバランスが壊れるのは幼少期に課題がある」と知り、ユング心理学に基づいたアートセラピーを学ぶ。
現在は地元美術館での対話型鑑賞のファシリテーションのほか、「絵から診断!言葉にならない子どもの心理」と題して外向きの顔と心の内側を読み解いたり、教育関係者や保護者向けに実際の絵の読み解き方を伝えるなど、子どもたちの表に出ないSOSを知る活動を展開してる。

Instagram~家庭でできる簡単な絵の読み解き方をお伝えしています!

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たなきょう(田中響子、スーパースピーチキッズアカデミー代表、親子コミュニケーションの専門家)

東京都出身、ルクセンブルク在住。関東の私立女子中高での8年間の勤務経験を通して、思春期の生徒たちが「親や先生から求められる私」を追求するあまり、本音を抑え込む姿に直面する。その後、子育てが原因で親子が苦しむ“負の連鎖”を断ち切るため、定期的な親子1on1ミーティングを通して子どものホンネを親が引き出す必要性を痛感。
国内外2,500人以上の生徒の指導経験や海外での子育てを通して、日本人親子に特化した「子どもが思春期を迎える前に親が身につけておきたい親子コミュニケーションノウハウ」を体系化。「Kyoko式 親子1on1メソッド」として、東京でのセミナーやワークショップを始め、オンラインでもオリジナルメソッドの普及活動に努めている。

Instagram~家庭でできる子どもの本音を引き出す方法をお伝えしています!

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