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スマホ世代の子どもたち 大人の知らない最新事情 □3□ SNSの仲間は「心友」 過熱すれば陰湿ないじめも

/掲載日:2020年06月12日/紙面:山陽新聞朝刊/掲載:12ページ/

 子どもたちが「スマートフォンがほしい」と思う大きな理由がSNSです。ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語で、要はいろいろな人とつながり、広く情報発信するための機能です。

 世界中に利用者がいるツイッターやフェイスブックでは、一つの投稿がたちまち多くの人に共有され「拡散」していきます。実際には会ったことのない人と友達になれたりして、SNS上の仲間を「心友しんゆう」と呼ぶことも。心が通じ合える、本当の自分を分かってくれる、そんな相手を指して使われる言葉です。

 一方、親しい人同士で現実につながるための利用方法もあります。例えば同級生と「グループ」をつくり、仲間内でのコミュニケーションに活用します。最近ではクラスや部活動の連絡網にLINE(ライン)が使われるため、「スマホがないとみんなの輪に入れない」という事態にもなりかねません。こうした事情から子どもたちは「スマホがほしい」「SNSをやりたい」と強く思うわけです。

 ところが、SNS上のコミュニケーションがトラブルを招く場合も少なくありません。SNSのグループでは事前にメンバーを登録し、新たに加入する人には既存メンバーからの招待や承認が必要です。いわば「密室」でのやりとりで大人の目が届きにくく、メンバー間の同調圧力も強くなりがちです。

 子どもだけでのやりとりが、悪い意味で過熱すると、うわさ話を広める、誰かの悪口で盛り上がる、集団で一人を誹謗ひぼう中傷するなど、陰湿ないじめに発展することもあります。具体的にどんないじめが起きているのか、次回に最新の事例を挙げます。

  (石川結貴・ジャーナリスト)

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