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スマホ世代の子どもたち 大人の知らない最新事情 □7□ 未知の同志と一緒に遊ぶ 無料アプリ豊富なゲーム

/掲載日:2020年08月14日/紙面:山陽新聞朝刊/掲載:13ページ/

 「スマホゲーム」と聞いて、単なる画面上の「遊び」という印象を持つ人は多いでしょう。脇目も振らずに没頭する子どもの姿を見れば、「どこがそんなに面白いんだ?」とあきれてしまうかもしれません。大人には理解しにくいスマホゲームですが、実のところ子どもを引き付ける要素がたくさんあります。

 例えば費用面の手軽さ。家庭用テレビゲーム機では、1本数千円もするゲームソフトが必要です。対してスマホゲームは無料の専用アプリが豊富にそろい、小学生でも簡単に始められます。

 遊び方にも大きな特徴があります。「友達と一緒に遊ぶ」という場合、インターネットを通じてゲームを同時進行する仕組みです。離れた場所にいる相手とつながって、チームをつくったり、対戦したり。こんなふうにスマホゲームはインターネットを利用するため、別名ではネットゲームやオンラインゲームとも呼ばれます。

 ゲーム内でつながる相手が、身近な友達とは限りません。実際には会ったことのない人と親しくなり、仲間意識を強めるケースが多いのです。

 人気のあるスマホゲームでは、プレーヤーが自分の分身のようなキャラクターを設定し、操作します。キャラクター同士は「チャット」という文字表記の会話ができるので、あいさつや軽いおしゃべり、ゲームの作戦会議など、自由に交流することができます。

 最初は見知らぬ他人でも、スマホゲームを通じて「同志」のようになる。ゲーム自体を楽しむだけでなく、「人とのつながり」が得られる。社会的な関係性を得られるという意味で、ソーシャルゲーム(略称・ソシャゲ)とも呼ばれています。

 (石川結貴・ジャーナリスト)

イラスト・大野太郎

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