/掲載日:2020年08月23日/紙面:山陽新聞朝刊/掲載:24ページ/
県立大の岡崎愉加准教授(助産学・母性看護学)が、思春期の子育てに悩んだり、困ったりしている保護者らに向けたパンフレットの増補改訂版を作った。新たに「性的同意」の項目を設けるなど加筆したほか、大切な箇所にラインマーカーを付けて読みやすくしている。
パンフレットでは、思春期の子育てと性に関する内容を中心に説明。性行為を行う際の互いの意思確認である「性的同意」は、自身の研究を基に大学生の多くが言葉自体を知らないことを紹介しながら「相手を尊重し信頼関係を築く上で大切」と指摘している。
他にも、子どもが性に関する質問をしてきた時は「逃げない・ごまかさないことがとても大切」とし、直接教えにくい場合は「参考になる本を手に取りやすい場所に置く」「正しい知識の得られるホームページを紹介する」といった対応例を加筆。子宮頸けいがんが20~30代で増加していることなどは、目立つよう黄色のマーキングを施している。
1年ぶりに内容を改めた。B5判、25ページ。400部印刷した。
岡崎准教授は保護者らを対象とした性教育の講演会を行う際に配る予定で、「困った時に手に取ってもらい、子どもとどう向き合うかのヒントにしてもらいたい」と話している。
(河内慎太郎)