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スマホ世代の子どもたち 大人の知らない最新事情 □8□ ソシャゲでは「ヒーロー」 現実逃避する場に

/掲載日:2020年08月28日/紙面:山陽新聞朝刊/掲載:12ページ/

前回書いた通り、ゲームで遊びながら「人とのつながり」も得られるのがソーシャルゲーム(略称・ソシャゲ)です。「つながり」には二つの意味があり、一つはゲーム内で友達やチームをつくること。もう一つは会員制交流サイト(SNS)を通じて仲間の募集告知やゲームの実況中継をすることを指します。

 ゲームの実況中継とは、自分のプレー状況を動画撮影し、インターネット上で配信すること。動画を見た人たちが、「強いプレーヤーだ」「裏ワザが紹介されていた」などとSNSで交流するため、何重ものつながりが生まれる仕組みです。

 このように、ソシャゲは単なる遊びではありません。一人でスマートフォンに向き合っているようでいて、実際には多くの人とコミュニケーションを取り、楽しさを共有しているのです。

 ゲーム内で自分のキャラクターがレベルアップすれば、他のプレーヤーから「すごい」と称賛されます。戦闘系ゲームでチームをつくると、先発隊や後方支援などの役割ができます。仲間と協力し、作戦を練ってプレーすることで、興奮や達成感がより大きくなります。

 こうした関係性に喜びを感じる一方で、現実世界の子どもたちは多様な問題を抱えています。成績不振や友達関係のトラブルに悩むとき、ゲームが逃避の場になることが少なくありません。

 リアルの自分はダメでもソシャゲの中ではヒーロー。ゲームこそが自分の存在価値を証明してくれるような気がして、ますますのめり込んでしまうのです。気付けばゲームをやめられなくなり、現実の生活を破綻させてしまう。ゲーム依存による健康障害、行き過ぎた「課金」などの問題も深刻化しているのが現状です。

  (石川結貴・ジャーナリスト)

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