/掲載日:2020年10月16日/紙面:山陽新聞朝刊/掲載:13ページ/
「こどもと大人のてつがくじかん」 ミナタニアキ、安本志帆ほか著
▲「こどもと大人のてつがくじかん」 ミナタニアキ、安本志帆ほか著
近年、「哲学対話」の企画を方々で目にするようになった。学究的な哲学論議とは少し異なり、市民が自由参加で身近な論題を語り合う場だ。
本書は、地方の小都市で3年余り前から続く哲学対話の実践記録。地域の子どもや大人が集い、「自分たちが今生きる土台をともに考えようとする試み」をしてきた。
テーマは「家族ってどんなもの?」「いい子って何?」など多彩。「一人じゃ辿たどりつけなかった考えに辿りつく」という参加者の感想に、対話が社会に育む力を感じる。
(Landschaft・2530円)