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【イベントレポート】LaLaアートツアー in 林原美術館 2022 古美術ことば辞展

皆さんこんにちは。LaLa編集部のKです。7月28日と8月2日、岡山市北区丸の内の林原美術館で開かれた「LaLaアートツアー」。初回へ娘2人と一緒に参加してきましたので、当日の様子をレポートします!

 

林原美術館へ来たのは今回のイベントが初。岡山城の堀端、旧二の丸屋敷対面所跡の長屋門が特徴的で、旧岡山藩主池田家から引き継いだ大名調度品を中心とするコレクションが多く保管されています。

 

 

LaLa Okayamaでは毎年夏休み、子どもたちに地元ゆかりの美術品に触れてもらおうとこちらの美術館でアートツアーを開催。今年で4回目となるようです。

今年の舞台は開催中の企画展「古美術ことば辞展」。(株)KADOKAWAの協力で、古美術品と言葉を照らし合わせて本来の意味を知っていくという展示です。

 

受付で対象年齢別のワークシートを受け取り、主任学芸員の橋本龍さんの説明の下、ミッションをこなしていきます。ワークシートは「そのまま自由研究にも使えるように」作られたとのこと。宿題に頭を悩ませる親子にはありがたい配慮ですね。

 

 

展示は、一つの美術品に作品解説と、角川新国語辞典出典の美術品にまつわる言葉解説の2枚のキャプションが添えられています。

 

まずは各々自由に美術品を観覧。その過程でワークシートに書かれたキーワードや答えを見つけていきます。どの子もバインダーと鉛筆を手に、一生懸命キーワードを探します。

 

 

 

 

 

小学校低学年の我が子のミッションキーワードは「兜の緒をしめる」、年長の子のミッションは「知っている言葉はいくつ?」「気になる言葉を調べよう」といった内容でした。

ミッションという使命感に燃える子どもたち。

「どこにあるのかな?」「あいうえお順に並んでいるって言ってたね」と相談し合いながら、展示室内を見て回ります。

 

ミッションキーワードを探すこともですが、見慣れない古美術品の数々に興味津々。「これは何だろう」「何に使うものだろう?」という疑問が自然と生まれてきます。

 

すかさず学芸員さんに質問すると、「今でも使っているものだよ。家にもあるよ。左の先に見覚えはない?」とのヒントをいただきました。なんとなく見覚えはあるけれど家にあるそれとは太さが違う!

 

「これは笄(こうがい)といって、刀の鞘に入れて持ち運ぶ小道具。昔の人は髷を結っていたので、右の細い部分で髪を整え、左側は耳かきとして使っていました」

耳かき!耳に入る長さが短いようにも感じるけど。「耳は入口を掃除する程度でよいので、こちらのデザインでも大丈夫なんです」-なるほど。

 

ひとしきり観覧したら展示解説です。展示は国語辞典だけでなく、後半では歳時記にまつわるものも。

 

印象的だったのが、夏休みの観察宿題として持ち帰った「アサガオ」。夏のイメージの強いアサガオですが、俳句の季語として使われるときは夏ではなく秋とのこと。

明治初期に用いられていた旧暦では、春=1~3月、夏=4~6月、秋=7~9月、冬=10~12月とされていたため、アサガオの盛りの8月は秋で、秋の季語とされていたようです。

 

次に目に止まったのは、夏の装束の一種「帷子(かたびら)」。

なんでも、お祭りで着る「浴衣」は、お風呂に入るとき着用した「湯帷子(ゆかたびら)」が由来なんだとか。現在で言うバスローブのようなものから用途が広がり、現代でも温泉旅館などで寝巻きとして用意されていたり、時代の変化とともに「夏のおしゃれアイテム」としてイベントで着用されたりと変化をとげているよう。

 

 

 

9月4日までの開催期間中、8月27日までの毎週土曜日は「集まれ ことばの探検隊!」と称して学芸員さんとともに言葉の探検をすることができるみたいです。

まだ自由研究が決まってないお子さんはぜひ、ここ林原美術館に自由研究のチャンスがあるので訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

【編集後記】

「辞書でことばの意味を調べよう」ということで、キーワードの展示品を探し出し、キャプションから意味を調べて書き出していった今回のイベント。長女は「兜の緒をしめる」なので「油断しないように用心する」でした。次女は難しすぎて「知っている言葉」はゼロ。ですが「七つ道具」という言葉に「ドラえもんの道具みたいな?」と、道具と言えばドラえもんを思い出す我が子。説明文を読み、七つ道具とは「熊手、薙鎌(なぎかま)、鉄の棒、木槌、鋸(のこぎり)、まさかり、刺股」の七つで、「刺股は最近お気に入りのキャラクターが持っているね!」と盛り上がりました。

大人からみても「そうだったんだ!」「なるほど」という発見の連続。ただ見るだけでは知ることのできなかったことも多く、「学芸員さんの説明って大切」と実感しました。(LaLa編集部:K)

 

参加者のみなさまから嬉しい声が・・・

・楽しかったです。他の能面もみたかったです。(7歳娘)
ワークシートを準備してくださったので、小さな子供でも主体的に展示に向き合えました。
とても楽しかったです。ありがとうございました。

・年長さんのお姉ちゃんも楽しむ事ができました。
本物に触れることって、幼少期から大切だなと実感しました。
岡山の歴史を辿って学習する機会を作ってくださり、ありがとうございました。

 

→企画展「古美術ことば辞展」の詳細はこちら

 

☟LaLaおかチャンネルでイベントの様子をちょこっとご紹介☟

 

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