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【子どもの靴、どう選ぶ?】専門家に聞く!子どもの靴選び&フットケア

子どもの靴を選ぶとき、サイズ選びに迷いませんか?今回は、岡山市のリハビリ&フィットネス施設・シーアールウェルネス「フットLABO」でフットケアをされている理学療法士の栗山努さんに、子どもの足の成長や靴に関するお話を伺いました!

 

・こどもの足の特徴は?

子どもの足は大人のミニチュアではなく、とても柔軟で動きやすくできています。赤ちゃんの足は軟骨がとても多く、徐々に固まって骨化していきます。大人と同じようになるのは5~7歳、完全に骨化するのは16~18歳頃と言われています。感覚などの神経系も未発達で、地面や履物など環境に合わせて適応し、成長しようとします。

 

・赤ちゃんの足は扁平足?

足裏に脂肪組織が多いため扁平足のように見えますが、低いながらも足のアーチが形作られています。アーチがしっかりしてくるのは3歳頃、大人と同じになるのは6~7歳頃と言われています。アーチは衝撃を吸収するとともに地面に力を伝えるために必要。骨と発育と筋肉の発達により作られていくので、歩くなど運動して足の筋肉をしっかりと使ってあげることが大切です。

 

・早く歩かせたほうが良い?

乳幼児期は身長や体重の発育と同時に、歩き方や体の動かし方を学習する大切な時期。座ったら立たせて、立ったら歩かせてと次のステップを急ぐことが良いとは限らず、一つ一つの過程をじっくり繰り返すことが子どもの体づくりにはとても大切になります。特に、ハイハイをしっかりと行うことは、安定した姿勢で立つことや歩くために重要な過程です。ハイハイする子どもの目線に合わせて、しっかりと遊んであげましょう。その子の中で歩くための準備ができたら、自分から一歩を踏み出します。

 

・歩くようになるには靴が必要?

子ども用の靴の宣伝には、「子どもの成長をサポート」「足への負担を減らす」など様々なものがあります。小さな足は体の重さや地面の感触など様々なものを感じ取って成長していきます。歩き方を覚えるのに靴は必要ありません。ただ、現代のアスファルトが主な路面など、強すぎる刺激は足の発達にも悪影響を与えます。子どもの足は神経が未発達で感覚が鈍いため、冬場などは冷えすぎてしまうこともあります。足の動きを妨げないよう注意しながら、足を保護する目的で靴を履かせてあげましょう。

 

・サイズ選びのポイントは?

目安として、「足の実寸+12mm+最大5mmのゆとり」と考えればよいでしょう。選ぶときは、中敷きを取り出してその上にかかとを合わせて立ち、つま先の先に15mm程度の遊び(捨て寸)があるサイズが適当です。大切なのは内寸。靴のサイズはメーカーやデザインによっても変わり、意外と中が狭いものもあります。また、足は体重がかかると数ミリ大きくなるので、立って合わせるのもポイント。さらに、足の大きさは子どもも大人も左右で違いがあります。両足確認して、大きい方を選んでください。子どもの足は毎月少しずつ成長していくので、1~3歳なら3ヶ月ごと、3~6歳なら4ヶ月ごとと、年齢に合わせてサイズが合っているかチェックしてあげてください。

 

 

・こどもの靴の特徴と注意点

 

子どもの靴は足の発達に合わせて形や機能が変わります。靴の形で大切なのは、

①つま先

②かかと

③ソール

の3ヶ所です。

 

①つま先

つま先の形は、細いより丸みを帯びたものが望ましいです。足の甲を覆うアッパーは、柔らかい素材で指が動かしやすく、通気性の良いものを選びましょう。両サイドの親指と小指の付け根の部分が窮屈になっていないかも確認してください。

 

②かかと

靴合わせにおいて、かかとがしっかり安定することは最も重要なポイントの一つ。しっかりとした固さのものを選びましょう。くるぶしが当たっていないかも確認してあげましょう。特に外くるぶしは内より骨の位置が低いので、よく確認してください。

 

③ソール

ソールとは靴底のこと。横に揺れるよちよち歩きから、3歳頃にはかかとから接地する歩き方に変わってきます。保育園や幼稚園に行き始めるころからは、つま先が上がっている靴だとスムーズに前に進みやすくなります。また、どの年齢の靴においても、指の付け根部分にあたるアッパーが柔らかく、しっかり曲がるものを選びましょう。靴底の模様もポイント。左右で違うと蹴り出し方や力のかかり方に左右差が生じ、足や体の発達がまだ十分でない子どもにおいては、歩き方に影響を与えると考えられています。

 

3~10歳頃までは脳が体の動かし方を学習していく期間なので、地面の感触がしっかり感じ取れることが望ましいです。小さいうちから厚底や柔らかすぎるソールの靴を履くと地面の感触が掴みにくいため、かかとがしっかりとした少し固めのソール(指の付け根は曲がる)を基本に選びましょう。高学年以降は体も大きくなり運動も激しくなるため、ソールの柔らかさや衝撃吸収性も大切になってきます。中敷きなども含めて検討しましょう。

 

・子どもにアーチサポートなどインソール(中敷き)は必要?

足そのものがしっかりと発達できるためにも、まずは使わないほうが望ましく、足の骨格ができてきて運動量も増える小学校高学年くらいからが適当と言えます。小さい頃は素足で過ごす時間と、靴自体足に合ったものを選ぶことが重要です。

 

※画像はすべて栗山さん著「子どもの足と靴の豆知識~成長に合わせた靴選びハンドブック~」より

 

プロフィール

栗山努(くりやま・つとむ)

小児から高齢者の身体的リハビリテーション及びコンディショニングをはじめ、スポーツトレーニングやケガの予防に向けて動ける体づくりをサポート。特に足の健康についてはフィンランドでの研修などを通じて、フットケア及びインソールの作成などを実施。

 

保有資格

■理学療法士(1999年 理学療法士国家資格取得)

■ポディアトリア(フィンランド足病学認定セラピスト)

■アディダス ファンクショナルトレーニング トレーナー

■TOGU®ファンクショナルトレーニングインストラクター

■呼吸療法認定士

■NDTセラピスト

■IPNF 3Bコース修了

 

【施設情報】

CR Wellness(シーアールウェルネス)/フットラボ

岡山市北区十日市西町11-7 十日市ブランビル1F

電話番号 086-227-5500 FAX 086-227-5501

定休日 日・祝、火曜日

営業時間 平日10:00~20:00

料金 初回カウンセリング(無料)*要予約  

フットケア・足トレ スタートパック(60分×2回)13,200円

インソール作成 4,950円~

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