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「HPVワクチン」って?/女子中高生はHPVワクチンを受けに行きましょう/presented by 三宅医院グループ

「HPVワクチン」をご存知ですか?HPVワクチンは、子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぎ、女の子たちを守る大事なワクチンです。
「まだ子どもだし、がんなんて関係ないでしょ」と思われるでしょうか。子宮頸がんは他のがんと比べ、若い女性の罹患が多いのが特徴。特に近年は、20〜30代で子宮頸がんになる人が大幅に増えています。

 

 

HPV感染は目の前にある危機

10〜20代の性交渉でHPVに感染し、その10年後にがんを発症します。母親より若い年齢でがんになり、子どもを産む前に子宮を摘出するケースもあります。
それを防いでくれるのが、HPVワクチンです。
子どもの頃の予防接種と違い、部活や塾で忙しい中高生がワクチンを受けるのは、お母さんにとってもなかなか腰が重い話かもしれません。
でも、HPV感染は中高生にとってもう目の前にある危機です。
HPVは、性交渉があれば8割以上の人が感染するウイルスです。感染を防ぐには、初交前にワクチンを接種するのが最も効果的。そのため、HPVワクチンの標準接種年齢は中学生に定められています。
子宮頸がんは、若い女性の命を奪います。子宮頸がんの恐ろしさを知っている私たち産婦人科は、HPVワクチン接種は必須と考えています。

 

過熱報道による接種低下

「でもHPVワクチンって、副反応が怖いって聞いたことがある…」という方。9年前、HPVワクチン接種後に全身の痛みや痙攣、歩けなくなるなど、さまざまな症状が出たという女の子たちの映像が報道されました。
この時の過熱報道により、国内でHPVワクチンを接種する人が大きく減ってしまい、ワクチンを接種している諸外国に比べ、日本のみで子宮頸がんの発症が増え続けていることが問題となっています。
結論から言えば、HPVワクチンは他のワクチンと同様に安全性が高く、安心して接種できるワクチンです。
副反応の過熱報道後、厚労省による全国疫学調査やHPVワクチンの被害者団体の要請による大規模な調査が行われ、報道されたさまざまな症状はHPVワクチンと無関係であることがすでに科学的に証明されています。

 

思春期の女の子に多く見られる「機能性身体症状」

9年前の報道は、「機能性身体症状」という病態のお子さんをHPVワクチンと関連付けて報じたものであったと考えられています。
報道にあったさまざまな症状を持つ女の子は、HPVワクチン接種が始まる以前から存在していました。
機能性身体症状とは、思春期の女の子に多く見られる「起立性調節障害」や「線維筋痛症」など、さまざまな不調を来す疾患の総称です。
小児科や思春期外来ではよく知られた病態で、「朝どうしても起きられない」「学校に行くとお腹が痛くなる」などの相談で受診され、機能性身体症状として専門機関へ紹介する場合もあります。

 

 

機能性身体症状は、強いストレスでも症状が出ることがあります(ワクチン接種の痛みや緊張により発症した場合は「予防接種ストレス関連反応」と呼ばれます)。
ですので、機能性身体症状をお持ちのお子さんは、HPVワクチンに限らず、採血や注射など痛みや緊張を伴う処置の際には注意が必要です。
ワクチンの薬液の成分が原因で発症するわけではありませんので、その点はご安心ください。
HPVワクチンの主な副反応は、接種部位が痛い、接種後に腫れるなど軽微なものであり、ごく稀にアレルギーやアナフィラキシーが起こるという、これまで受けてきた他の予防接種と何ら変わりません。

 

接種を逃した方のための「キャッチアップ接種」開始

現在では、HPVワクチンは安全性・有効性が確立したワクチンであるということが再認識され、接種勧奨が再開されたこともあり、多くの中高生がHPVワクチンを受けに来てくれています。
ワクチンをきっかけに初めて産婦人科を受診される方も多く、上記のような思春期特有の体調不良、生理の悩みなどを相談していただくよい機会となっています。
また今年4月からは、本来の定期接種期間を過ぎた1997(平成9)年4月2日~2006(同18)年4月1日生まれの方に対しても、無料のキャッチアップ接種が始まりました。
現在20代前半の方は、ちょうど中学生の頃が副反応の過熱報道があった時期で、接種できなかった方も多いと思います。ぜひ無料の期間内に接種にお越しください。

 

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