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心と繋がるセラピー~お母さんの心が楽になるお話②あなたは必要なときにちゃんと甘えることができますか??

より良い親子関係の築き方やコミュニケーションのヒントについてお伝えしていくこのコラム。

2回目は「あなたは必要なときにちゃんと甘えることができますか??困ったとき誰かに頼ったり、助けを求めることかできますか??」をテーマにお話しします。

 

甘えたり頼ったりすることに抵抗を感じる

人は誰しも、大人になるにつれ素直に甘えることが難しくなっていきます。

それは成長していく過程で自然なことかもしれません。

しかし子どものころ、

  • しっかりした「良い子」を求められてきた
  • 親の期待に応えなければならなかった
  • 決められたレールを外れることを許されなかった

あるいは大人になってからでも、

  • 社会的地位や立場、守るべきものがある人

このような方は、自分の務めや社会の役割を果たすために覚悟を持っておられ、自然と責任感が強くなる傾向にあります。

ですからなおさら、甘えたり頼ったりすることに抵抗を感じる方が多いと思います。

 

生まれ順にも関係があります。

特に第一子である長男長女は、下の兄弟姉妹の面倒を見るよう言われてきたり、育った環境からどうしても甘えを許されないことが多く、より甘えたり頼ることを苦手に感じる方が多いでしょう。

 

素直な欲求を抑圧

責任感が強いのは長所でもあるのですが、強くなればなるほど自分の弱い所を人に見せられなくなります。

辛く苦しい必要なときであっても、素直に頼ったり甘えたりすることができなくなってしまうのです。

 

例えば、「仕事ができる人」「テキパキ動いている人」「実績を出している人」「しっかりしている人」を見たとき、焦りや不安、自分の足りなさを感じることはありませんか??

 

あるいは、「すぐ『できない』と言う人」「できるのにやろうとしない人」「すぐ人に頼ろうとする人」(子どもさんをイメージすると分かりやすいと思います)を見たとき、嫌悪や苛立ちを感じることはありませんか??

 

焦りや不安、自分の足りなさを感じるのは、「もっと頑張らないと認められない」と思い込んでいる自分がいるから。

そして人が甘えようとしている姿を見て嫌悪や苛立ちを感じるのは、「甘えたい気持ちを無意識に我慢している」から。

 

できる人を目の前にすると「完璧でなければならない」と自分の足りなさが疼く、本当は甘えたくてたまらない素直な欲求を「甘えてはいけない」と抑圧しているため人に嫌悪を感じる-という原理です。

 

生きていく上で最も大切な感覚

「人に甘えること」「頼ること」「助けを求めること」はダメなことではありませんし、そうする自分は「弱い自分」「ダメな自分」「価値のない自分」になるわけではけしてありません。

「甘えたいのに甘えられない」「助けてほしいのに頼れない」のは、それだけあなたが今までどんなときも、たった一人で、頑張って生きてきたということ。

本当はそれがどれだけ心細くて、どれだけ孤独だったか。

人は皆、甘えさせてくれる相手に安心感を覚え、助けてもらえると「大切に扱われた」という感覚になるものです。

これはとても自然なことで、「自分の存在自体を肯定してもらえた」「存在価値が認めてもらえた」-そのような感覚になるのでしょう。

その感覚こそが「自己肯定感」であり、人が生きていく上で最も大切な心の安心感とも言えます。

 

心の中の自分に気付いてあげる

甘えるのが苦手と感じる方は、頼られるのには慣れているけれど、そもそも自分が人に頼る・甘えることに慣れていません。

そのため「どのくらいが自分の限界なのか」さえ分からず、どの程度人に甘えて良いのかも分かないかもしれません。

本当は助けてほしくても、甘えたくても、「もし助けてくれなかったら‥」「嫌だと言われたら‥」と相手から拒絶されることに敏感に反応し、不安を感じる方もいるかもしれません。

そのような場合、無理に甘えようとしなくてよいのです。甘えられなくてもよいのです。

甘えられない自分を責めるのではなく、「本当は私が一番甘えたかったんだ」「私は甘えたかったけど我慢してきたんだ」という思いを持つ自分がいることに気付いてあげてください。

 

本来の輝きや生命エネルギーを取り戻すために

甘えの欲求を抑圧していると、「甘えたい」気持ちがストレートに表現されずひねくれたり、人をひがんだり恨んだりするようになってしまいます。

人に抱く嫌悪感は、無意識にネガティブな感情を相手に向けているのと同じで、自覚がなくても自ら人との対立を作ってしまうことになります。

そうなると、結果的に人と繋がれず孤立してしまい、自分で自分のことを苦しめてしまうことになりかねません。

甘えたい欲求は「生まれながらに備わっている生存本能的欲求」だと私は考えています。

甘えたい欲求を我慢してきたということは、生命エネルギーや本来のあなたの輝きさえも抑え込んできたことと同じことを意味します。

甘えられなかった過去を人のせいにせず、「誰でもない自分自身が甘えたい気持ちを抑圧してきたこと」を認める。

そして「本当はずっと甘えたかった」というあなたの中にある欲求の存在を認め、これらに気付いてあげること。

そうすることで、甘えることへの抵抗感が少しづつ減っていき、自分を苦しめる習慣から抜け出すことができます。

本来のあなたの輝きや生命エネルギーを取り戻していくことができるでしょう。

 

↓前回のコラムはこちら↓

①「人に意見を言われただけなのに、なぜか責められている気がしませんか?」

 

↓平野さんの過去のコラムはこちら↓

気軽に子育てしませんか?~先輩ママに聞く「知ると育児が楽になる知識&活用術」/「子どももママも大事にする心理セラピー」

 

平野桂子(ひらの・けいこ)

岡山市在住。3人(高2、中2、年長)の子どもを育てるママ。自身の子育てと介護職に20年間従事した経験から親子関係の大切さに気づく。子育てに悩んだ経験から、同じように子育てで悩むお母さんの力になるべく、現在は心理セラピストとして子育て相談やインナーチャイルド療法、前世療法などに取り組み、より良い親子関係のためのコミュニケーション講座を開催している。2024年春、子どもさんとお母さんの心が楽に、ありのままの笑顔でいられる場所『みんなの家』をオープン。親子で自然と触れ合う参加型の活動を行っている。

【Instagram】心と繋がるセラピー

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(子育てでの気付きやヒントなど書いています)

【Instagram】子どもさんがありのままの笑顔で、お母さんの心が楽でいられる『みんなの家』

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