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[ 特集 ]

市長に聞く!
待機児童の現状と対策①

保育施設に入れない待機児童問題。
各自治体は解消に向けてさまざまな対策を進めていますが、
都市部を中心に依然として深刻な状況が続いています。
自分が住む自治体のリアルな情報を知りたいママも多いはず。
そこで、岡山県内で人口が多い9市において、
各市長に現状や課題、対策などをうかがいました。

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≪岡山市≫


岡山市長 大森雅夫氏(64歳)

【現状と課題について】

一昨年、待機児童の定義を市民の生活実態に沿って見直したところ、長い間存在しないとしてきた待機児童数が、実際には全国ワースト2位であることが明らかとなりました。併せて、育児休業退園制度の廃止や保育料の減額など、安心して子どもを生み育てることができる社会の実現に向けてさまざまな施策を講じてきたところですが、一方で、こうした取り組みが多くの潜在ニーズを喚起する結果ともなりました。
こうした保育ニーズの伸びは、女性の活躍を応援する立場として喜ばしく思いつつも、寄せられる期待に十分に応えられていないことを本当に申し訳なく感じています。保護者の方々にとって差し迫った問題であることから、今後ともあらゆる手段を講じて保育の受け皿拡大を図るとともに、現実に今お困りの保護者一人ひとりに寄り添う支援を行ってまいります。

【今後の対策】

この待機児童問題を市政の最重要課題の一つととらえ、平成31年度末までの解消に向けて全力を尽くします。
本年4月に向けた新たな受け皿として1105人分を確保しましたが、引き続き、さらなる受け皿拡大を図るとともに、メールマガジンやホームページ等を活用したきめ細かい情報提供に努め、保育コンシェルジュを中心に保護者一人ひとりのニーズに応じた丁寧な入園相談支援を行ってまいります。
また、31年4月までに新たに820人分の私立認可保育園等を整備するほか、子どもが1歳になってからでも保育園に預けやすくすることで、育児休業を取得する保護者の方に安心して0歳児と過ごしてもらえるよう、待機児童が特に多い1・2歳児と、いわゆる「3歳の壁」が存在する3歳児の受け入れを拡充する園に補助を行います。併せて、障害児の受け入れ拡大やアレルギー児への対応など、幅広く子育て環境の充実に取り組んでまいります。

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≪倉敷市≫


倉敷市長 伊東香織氏

【現状と課題について】

倉敷市は、「子育てするなら倉敷で」と言われるまちを目指してさまざまな子育て支援に取り組んでおり、この結果、平成28年の合計特殊出生率は過去15年間で最高の1.64となりました。一方、待機児童対策として保育所の新設・増築等により、平成29年度は20年度と比較して1523人の定員増としましたが,残念ながら解消に至っておりません。待機児童数は20年4月の24人から、27年の国待機児童定義変更で求職活動中も含めたため、29年4月では186人となりました。
課題としましては、保育需要が特定の地域に集中していること、0~2歳の利用希望が増え、保育の受け皿整備を上回る需要増などがあります。また、全国的な働き手不足で保育士の確保も非常に困難な状況であり、保育士の確保が待機児童の解消の重要なポイントになっていくと考えております。

【今後の対策】

待機児童解消につきましては、保育所の新設・増築や公立幼稚園での3歳児保育・朝8時から夕方6時まで利用できる預かり保育の実施等に取り組んでまいりました。また、特に待機児童が多い0~2歳を対象とした小規模保育事業等を実施するとともに、平成28年度から国制度として開始された企業主導型保育事業も積極的に企業の方々に情報提供しております。30年4月に向けては保育所と認定こども園を1カ所ずつ新設、保育所2カ所を増改築し、251人の定員増を予定しております。
保育士確保の取り組みとしては、保育士・保育所支援センターを立ち上げ、保育士の掘り起こしや離職防止などに力を入れているところです。また、29年度には保育士宿舎借上げに対する助成を開始したところです。今後も施設整備と保育士確保の取り組みを進め、待機児童の解消を図ってまいります。

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≪津山市≫


津山市長 谷口圭三氏(54歳)

【現状と課題について】

核家族化や共働き世帯の増加、保育士不足などの要因から、待機児童は全国的に大きな問題となっています。津山市においても、平成19年度から23年度にかけて毎年10人前後の待機児童が発生していました。待機児童の解消に向けて、保育園(所)の総定員数の拡大や公立幼稚園における預かり保育の実施などに取り組んだ結果、24年度には待機児童が解消され、これ以降は待機児童ゼロを維持しています。
 現在の津山市は、子どもの数は減少傾向にありますが、女性の就業機会の増加などから保育利用児童数はむしろ増加傾向にあり、待機児童こそ発生していないものの、希望する園に入園できない、兄弟姉妹で別々の園に通わなければならない等のケースも毎年度生じている状況です。このような中、今後も多様化する家庭の状況や子育て支援への需要を正確に見極め、保育環境のさらなる充実と各家庭へのきめ細かなサポートに一層積極的に取り組んでまいります。

【待機児童ゼロを実現できた秘訣】

津山市は保育施設に占める民間事業者の割合が非常に高く、平成30年1月現在、公立の保育所・認定こども園は5園、私立保育園・認定こども園は24園あります。待機児童を解消できた大きな要因としては、民間保育園が保育士の処遇を改善して保育士を確保したり、安全・快適性に配慮した保育を実施するための整備を進めたこと、公立保育所においては施設の建て替えや認定こども園への移行等、地域の需要に応えた保育環境を整えたことにより受け入れ体制を強化してきたことが挙げられます。
また、津山市では、原則として新規で保育を利用されるすべてのご家庭との面接を実施しており、各家庭の状況をお聞きし、さまざまな疑問にお答えする中でできる限りご要望に添った入園(所)先を見つけられるよう、細やかな調整を行っていることも特徴として挙げられます。
今後も民間事業者と密接に連携を取りながら待機児童ゼロを継続させるとともに、市全体の教育・保育の質の向上と子育て支援サービスの充実に努め、多くの方々に「子育てするなら津山」と感じていただけるように取り組みます。


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