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【医師監修】熱中症は日ごろの対策から | ママが子どものためにできる予防法と対処法徹底解説

・子どもの熱中症の特徴

・ママだからこそできる熱中症対策って?

・「熱中症かも?」と思ったら・・・

梅雨時期から秋口まで対策が必要な熱中症。
子どもの熱中症を防ぐのはママ。
もし発症したら、どうしたら良いんだろう?
対策・予防できることはどんなこと?
など、倉敷成人病センターの天野医師に聞いてきました!

 

Q:子どもの熱中症とは?

A.天野医師
そもそも熱中症とは、体温が高い状態(うつ熱状態)で、熱がこもった状態です。
身体の塩分や水分が失われ、体温調節ができなくなります。

特に、ベビーカーに乗った状態では地表からの熱を直接受けます。また、子どもは背が低く、頭の位置が地表から低いため、大人よりも熱中症にかかりやすいです。
だいたい子どもが感じる温度は大人に比べて3度ほど高いと言われています。
さらに、体温調節機能が未熟で、自律神経も整っていないため、体温調節がしにくい特徴があります。
また、大人よりも体の水分量が多く、身長と体重に比べて対表面積(体の面積)が大きいため熱が奪われやすくなります。つまり、大人よりも熱中症にかかりやすいということです。

 

Q:子どもの熱中症を防ぐためにママができる対策はありますか?

A.
1、こまめな水分補給です。日頃から、水やお茶を少しずつ飲ませてください。

2、規則正しい生活。十分な睡眠を心がけましょう。

3、体の冷却。屋外遊びでは日陰の確保をし、濡れたタオルで体を拭くなどして体温を上げすぎないようにしましょう。

未就園児の場合は、ママと一緒に過ごす時間が多いため、ママが気をつけてあげられます。また、幼稚園や保育園でも、同じような対策は万全であると思います。でも、小学生や中学生になると、運動量が増えたり、スポ少や部活など外で過ごす時間が増えたりします。また、大人の目が届きにくくなるため、子ども自身で気をつけるしかありません。そのためにも、日頃から、こまめな水分補給を習慣づけることが理想ですね。

Q:「熱中症かも?」思ったらどのような対応をすれば良いでしょうか?

A.
熱中症は、本人自身も周りの人も気づかないうちに発症します。また、症状もめまい、吐き気、喉が渇くなど一見何が原因なのか分かりにくいことが多いです。
既往症や個人差があるため、一概には言えませんが、暑がるのに、汗があまり出ず、顔が赤くなる。そのような症状が出た場合は、熱中症を疑ってください。体は脱水状態にあり、体内の水分を外に出さないようにするため汗が出ず、血管が収縮しています。咳、鼻汁など、他に症状がないのに体温だけが高い場合は、熱中症かも!と思って対応しましょう。もし、熱中症でなかったとしても、体温を下げるための処置は同じですので、発症したら、

1、まず日陰や風通しの良い場所へ移動しましょう。

2、水分補給をしましょう。汗とともにミネラルも減少しているため、できればイオン水が良いでしょう。

3、冷たいタオルで体を拭いたり、冷却スプレーを利用したりして、とにかく体温を下げましょう。太い血管のある、首、脇、鼠径部などを冷やすのも効果的です。

さらに重症化し、意識がおかしい、目がうつろ、視線が合わないなどの症状がある場合は、早めの受診をお勧めします。病院での対応は、意識状態を確認し、水分補給のため点滴により血管に直接水分を届けます。肝臓腎臓機能を血液検査により確認します。重症化していなければ水分を補給しながら、様子を見ていただければ良いと思います。

 

編集後記

子どもが大きくなるにつれ、運動量が増え自宅での屋内遊びだけでは足りず、外遊びをする機会も増えてきます。また、小学生になると自分の足で外に出るようになり、親の目が行き届かなくもなってきます。子どもが幼い頃から自分自身で水分補給するように習慣づけることの必要性を感じました。
また、子どもの健康を守るためにも、ママ自身が熱中症にならないように心がける必要があると思いました。大人がかかってしまったら、復活するまでに時間がかかりその間子どものフォローもできなくなってしまいますので、ついつい削りがちな睡眠と水分補給には十分気をつけたいです。

 

一般財団法人 倉敷成人病センター
〒710-8522 岡山県倉敷市白楽町250
TEL:086-422-2111(代表)
FAX:086-422-4150(代表)
※ご質問やお問い合わせ、資料請求は上記の電話またはFAXまでお願いいたします。

 


天野医師

 

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