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【プレママのための幸せな出産&育児のススメ⑨】「無痛分娩」

「出産」という言葉を聞いて、皆さんは何をイメージしますか?

痛い・つらい・不安という声をよく耳にしますが、視点を変えれば、母親の体の中で命を育み、生み出すこと。

「出産」はとても素晴らしいことだと思いませんか!?

出産に向けてベビー用品の準備も必要ですが、それ以上に大切なのが、親になるための心の準備です。

そこで、現役助産師のシャノン香織さんに、“妊娠中からのママの心と身体づくり”の方法やポイントを取材。

今回は『無痛分娩』をテーマに、そのメリットやリスク、流れについてお伝えします。

 

*無痛分娩とは?

「できるだけ痛みなく出産したい」―。そんな声をよく耳にします。痛みに非常に敏感だったり、出産に対して不安や恐怖が大きい方は、『無痛分娩』という選択肢もあります。

 

無痛分娩とは、麻酔によって陣痛の痛みを和らげて分娩する方法です。一般的には脊髄(せきずい)近くの硬膜外腔に挿入するカテーテルを通じて麻酔薬を入れる「硬膜外麻酔」を用います。本来、医学的には、母体の心臓疾患や重症妊娠高血圧などの妊産婦を対象にしていますが、無痛分娩の多くは妊婦さん本人の希望によって実施されているのが現状。出産に占める無痛分娩の割合は、日本では6.1%(2016)と諸外国に比べて少ないものの、年々増加傾向にあります。

 

無痛分娩を希望される場合には、そのメリットとリスクを知った上で出産する病院の医師としっかりとコミュニケーションを取るようにしておきましょう。病院のシステムにおいて、無痛分娩の実績や無痛分娩に関する体制が整備されているかどうか、緊急時の対応なども知っておいた方が安心です。

 

 

*無痛分娩のメリットは?

・陣痛の痛みが軽くなる。

・心臓や肺の調子が悪い妊婦さんの呼吸の負担を和らげ、身体の負担を軽くする。

・血圧が高めの妊婦さんの血圧上昇を抑えることができる。

・分娩中に状況が変化し、緊急の帝王切開を行う時は速やかに手術に移行できる。

・痛みを和らげることができ、産後の体力を温存できたと感じることが多いと言われている。

 

 

*無痛分娩のリスクは?

・陣痛が弱くなり、分娩の進行がゆっくりとなる。

・陣痛が弱くなった場合、陣痛促進剤の使用や吸引分娩となる頻度が高くなる。

・足の力が入りにくくなることがある。

・血圧が下がることがある。

・排尿感が弱くなることがある。

・発熱することがある。

・予期せず脊髄クモ膜下腔に麻酔薬が入り、重症の場合には呼吸ができなくなったり、意識を失ったりすることがある。

・血液中の麻酔薬の濃度が高くなり、中毒症状が出ることがある。

・麻酔の針の影響で強い頭痛が起き、場合によっては処置が必要になることがある。

・硬膜外腔や脊髄クモ膜下腔に血の塊や膿(うみ)がたまり、手術が必要になることがある。

 

 

*無痛分娩の流れ(一例として)

①子宮口が3~5㎝、5~10分ごとに有効な陣痛がある場合に麻酔を開始。麻酔を開始するにあたり、赤ちゃんの心拍モニター、母体の血圧や心拍モニターの装着、点滴などの準備が必要です。

 

②麻酔チューブを挿入する処置をして麻酔薬を注入。開始して1時間~1時間半ほどで麻酔が効いてきます。

 

※無痛分娩と呼びますが、実際には全く痛みがないわけではありません。処置を開始してから麻酔が効き始めるまで、ある程度時間が必要です。

 

 

 

無痛分娩を希望しながらも「自然出産の方が望ましい」「痛みに耐えてこそ親子の絆が強まる」といった日本特有の考えによって気持ちを左右される方がいるかもしれません。無痛分娩を選択したからといって母性が育まれないということはなく、分娩中の痛みを和らげることができるので、赤ちゃんに意識を向ける余裕ができます。

 

自然であろうと無痛であろうと、その差はないと言われています。

 

無痛分娩は分娩方法の選択肢のひとつ。どんな出産方法であろうとも自分が選んで出産に主体的に望めば、あなたにとってのいいお産につながっていきますよ。

 

産前産後サロン 助産院あいのわ 助産師

 

シャノン⾹織さん

倉敷市真備町生まれ。2児のママ。倉敷市内の総合病院・個人病院に勤務後、2019年に自宅にて「産前産後サロン 助産院あいのわ」を開業。

 

『ココロオドルほどのしあわせな出産・しあわせな母乳育児をしよう』をコンセプトに、妊娠中からの心づくり&身体づくりで笑顔で産前産後を過ごせるようお手伝いしています。すべてを包み込んでくれる柔らかな笑顔と語り口調に「話すだけで心スッキリ!」「ゆったり安心する」と産前産後のママから大人気の助産師さんです。

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