Home>育てる

[ 育てる ]

身体も心も軽やかに! ママの身体を守る抱っこ紐の使い方

 

抱っこ紐に“快適な使い方”があることをご存知ですか?子育てママの必需品・抱っこ紐。抱っこしながら作業したり、べビーカーでは難しい場所へも行くことができる便利な育児グッズです。でも、「使っているうちに肩こりや腰痛になってしまった」-そんなママの声もよく聞きます。今回は、4歳と1歳の2児のママで、Instagramで「身体だけでなく、心まで軽やかになる」抱っこ紐の使い方を発信されている理学療法士の木村聡美さんに、「ママの身体を守る抱っこ紐の使い方」について、エピソードも交えてお伝えいただきました。

ベビーウェアリングとの出合い

核家族化が進む現代の子育てでは、昔に比べて実家の援助や近所のサポートが十分に得られにくいケースが増えています。また、両親が近くに住んでいても、高齢化や就労など様々な事情で十分な支援を得られずに子育てをしている方もおられます。

私自身も実家が遠方で、いわゆる「ワンオペ育児」に近い産後を過ごしてきました。ご飯を作る時間や洗濯を干す間など、ほんの少しの間でもだれかが赤ちゃんを見ていてくれたら助かるのだけど…。核家族での子育ては、それが叶わないこともしばしば。第1子はよく泣く子で、毎日抱っこ紐で家の中や近所をうろうろしていました。

理学療法士として、患者さんに「どのように荷物を持てば身体への負担が軽減するか」を指導してきました。「抱っこしている赤ちゃん=荷物」と仮定し、抱っこ紐を付ける時の身体の動かし方にも気を付けていましたが、気付けば腰痛と肩こりになってしまいました。当時は、子どもに抱っことせがまれるのが苦痛なくらい疲れ切っていたと思います。

自由に動けず、家事も思うようにはかどらず、妊娠前とあまりにも変わってしまった生活にストレスを感じ、漠然とした不安を抱きながら過ごしていました。そこで2人目の出産を機に、身体に優しい抱っこ紐を探しました。その中で1枚の布で抱っこやおんぶする方法を見つけ、「ベビーウェアリング」という考え方に出合いました。

ベビーウェアリングとは、

Baby Wearing=赤ちゃんを身につけること

という意味です。

単に抱っこ紐を「赤ちゃんを運ぶ」ためだけに使うのではなく、「赤ちゃんと一体になる」ことを大切にします。ベビーウェアリングを知り実践することで、行動範囲を制限されることのないより自由な日常生活を手にできただけでなく、身体への負担が軽減されることを身をもって体感しました。

何より驚いたのは、ママにとって快適な抱っこは、抱えられる赤ちゃんに自分で動ける環境を提供し、赤ちゃん自身の「育つ力」を引き出すことにもつながっていたのです。ママの心地良さが赤ちゃんの心地良さにもつながり、親子双方にとって良質な時間を過ごすことができます。

 

ママの身体を守る抱っこ紐の使い方

ベビーウェアリングは、赤ちゃんが自然な姿勢を保ちながら大人と密着できる抱っこ紐があれば、だれでも実践できます。メーカーや種類が変わっても、基本の姿勢はすべて共通。ママの身体を守りながら快適に抱っこするポイントをご紹介します。

引用:ベビーウェアリング協会HP

 

【抱っこするポイント】

・赤ちゃんのお尻は大人のおへそより上に

・膝はお尻より高くM字開脚

・大人に寄り掛かるようぴったり密着

・手は上にバンザイ

・赤ちゃんの顔が見える

 

【仕上がりのチェックポイント】

・深く座っているか

・背中は「し」の字の緩やかなカーブになっているか

・脚は自由に動くか

・手を添えてお辞儀してもぐらつかず安定しているか

大人の体格や赤ちゃんの大きさに合わせて、抱っこ紐がきちんと身体に合うよう調整することがポイント。調整できない抱っこ紐については、購入時のサイズ選びが重要となります。これから買う方は是非ポイントを確認し、実際に試着して購入されることをおすすめしています。すでにお持ちの方は一度、取扱説明書やメーカーHPなどで正しい装着方法をご確認いただければと思います。ポイントを少し押さえるだけで、身体が楽になるかもしれません。密着抱っこで赤ちゃんの温かさや匂いを感じながら、ほっこり癒されてみてください。「何が自分に合うのか決められない」「説明書を読んでも使い方がわからない」「説明書を読む時間や余裕がない」「抱っこ紐がしっくりこない」という方は、専門家を頼ってくださいね。

抱っこが親子にとって幸せな時間となりますように!

 

木村聡美さん 理学療法士 ・ベビーウェアリングアドバイザー 4歳、1歳の2児のママ

Instagram

 

 

>一覧に戻る

ログインして「コメントを書く」

Access Ranking

Present

プレゼント