産後ママの8割は育児に不安や負担感があり、周産期の自殺の原因は産後うつが最も多いという厚生労働省の報告があります。「孤独な子育てをする母親を減らしたい！」－岡山を拠点にそんな想いをもって活動しているのがNPO法人こもれびroomです。こもれびroomではママが助産師や他のママと繋がれるよう、座談会やセミナーを通じた情報提供や交流や助産師によるオンライン母子訪問を行なっています。代表の岸みおさんに立ち上げの経緯や活動内容について伺いました。

立ち上げのきっかけは？

私は助産師として、岡山市内の出産退院後のママたちへ新生児訪問をしていました。ママたちのお話を聞く中で一人で悩んだり迷ったりしている方が多いことを知り、2018年に出張母乳・育児相談専門の助産院 With momsを開業。地域の助産師として支援を行ってきました。しかし一人での活動に限界を感じ、より多くのママを継続的にサポートしたいと賛同者を募集。すると全国の助産師、保育士、理学療法士などの仲間たちが名乗りを上げてくれました。そして産前産後のママが、ママ同士や専門家と繋がれる場所をつくるため2021年6月、NPO法人こもれびroomを設立。すべてのプレママやママが母親として、そして一人の女性として輝き続けられる＝自分らしく生きられる社会を目指しています。そのためにまず孤独な子育てをするママを減らし、ママが自分軸で、笑顔で子育てしていけるようにサポートしていきます。

どんな活動をされていますか？

助産師、保育士、理学療法士などのメンバーで「こもれびサロン」というオンラインサロンを運営しています。コロナ禍で両親学級や離乳食教室が数多く中止になっている中、オンラインで両親学級や離乳食、睡眠など赤ちゃん育児に関するセミナーを開催。専門家がチームになり、お互いの強みを生かすことで、妊娠中〜子育て中の母親へオーダーメイドの母子支援を行っていくことができるのではと考えています。

どんな方が参加できますか？

対象は妊娠中〜3歳までの未就園児をもつ母親です。無料～月額5,500円の4コースの会員登録制で、科学的根拠に基づいた子育て情報を提供したり、各専門家による相談を行ったりしています。また生きがいや社会参画へつながるヒントを見つけるためのサポートも行っています。サロンに参加したい方はホームページやInstagramからお申し込みいただけます。無料登録でも月1回のオンライン座談会やLINEオープンチャットへ参加できます。

ママたちにメッセージをおねがいします！

赤ちゃんが0歳ならママとしてのあなたも0歳。2人目3人目の赤ちゃんが生まれたなら、2人目3人目のママとしてのあなたも0歳。一人で頑張らないで、周りの家族に頼ったり、産前産後の専門家である助産師にお話を聞かせてくださいね。助産師は女性の一生に関わる専門家ですので、いつでもあなたに寄り添います

【取材後記】

初めての育児にママたちは毎日一生懸命。「やっとペースが掴めた！」と思うと、また新たな悩みが生まれる。育児書通りいかず、どうしてよいのかわからない…そんなときそっと寄り添ってくれるのが今回取材した「こもれびroom」。オンラインで対応してくれるのも嬉しいポイントです。陽だまりのような岸さんのお人柄と優しい声のトーンに、心も和らぎ、何でも話したくなります。私自身も取材中、我が子の子育てを思い出して当時感じていた不安や困り事を岸さんにお話しさせてもらう中で、「私たちは専門的な知識や情報を届けますが、一番頑張っているのはママと赤ちゃん。ママは我が子の一番の専門家です。大丈夫！しっかり自信持って子育てしてくださいね！」という言葉をかけていただきました。背中を押され、そしてママとして“自分の足で立っている”という感覚になりました。どんな時も温かく見守ってくれる人がいる。何よりも心強いですね！是非こもれびroomに立ち寄ってみてくださいね！（編集部・T）

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