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【倉敷・食育】 江戸時代初期の循環農法を受け継ぐ『石原農園』

 

温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、多様な農作物が栽培される岡山県。
せっかくなら、私たちと同じ風土で育った旬野菜を使って料理したいところ。
でも、「『これぞ』という農家を探すのは難しいのでは」と思っていませんか!?
倉敷市にある「石原農園」では、気軽に農園体験しながら、旬野菜の調理法を教えてもらうことができます。
LaLa編集部では、ちょうど秋野菜が実り始めたこのタイミングに、作り手と使い手の楽しいコミュニケーションを大切にされている石原農園を取材しました。

  

*江戸時代と21世紀をつなぐ「循環農法」

石原農園は23代続く農家。現在は、22代目の石原嘉明さん(かめさん)、鳴美さんご夫妻、息子で23代目の克彦さん(かっちゃん)の3人で、江戸時代初期の「循環農法」を実践しています。

「循環農法」では農薬や化学肥料をいっさい使いません。とても重要な役割を果たしているのが、土の中の微生物です。この風土に育まれた自家製のぬか、わら、もみ殻などを土に混ぜることで、微生物の動きが活発化。その土に種をまき、野菜を丁寧に育てます。つまり、大地をコントロールするのではなく、ただそっと寄り添い、風土と植物の循環を繰り返すのです。

  

★ヒト、モノ、コトの循環

地域の最小単位は、岡山県南部。グローバルに広げれば、県全域、広島県、香川県、兵庫県の一部の古代日本の吉備国と呼ばれる地域。これらの地域間で、お金や農作物をはじめ、知識、経験、情報や感謝の環を循環させていくこと。地域というと、町内単位で考えていまいがちですが、「古代吉備国」という地域の単位に、なんだか夢とロマンを感じます。そして、この地域の単位ならば、「ヒト、モノ、コト」の循環は、私たちママにも実現できそうですよね。

 

*土づくりから食すまで、農業のイロハを体験できる農園

昨今、子どもたちに限らず、親世代の私たちも土に触れる機会が少なく、「野菜や魚の本来の姿形が分からない」「種から植物が育っていく過程も、旬野菜も分からない」という声も聞かれます。石原農園では四季のイベントを通じ、種まきや苗植え、収穫、食べる楽しさを体験することができます。月替わりイベント(11月は稲刈り、12月は餅つきなど)は石原農園のSNSで確認してください。

発見や学びが多いのは、子どもたちより、親世代だとか。また、米の苗植え体験で、参加した子どもが苗植えをせず、川遊びや虫とりに没頭しても、ここではそれも自然体験の一つととらえ、喜んでもらえますよ。

貸し農園もあるので、「自分で土づくりや野菜作りをしたい」という方はぜひ挑戦してみてください。分からないことがあれば、師匠の石原さんに気軽かつ、すぐに聞くこともできます。甘やかさず、先回りしない、野菜の成長する力に寄り添う丁寧な野菜作りに、子育てのヒントが見つかるかもしれませんよ。

 

*会話を大切にする石原農園の思い

野菜の配達はもちろん、料理に使う野菜をママ自ら収穫することもできます。家族のカラダをつくる食材だからこそ、石原農園では野菜の育ちにおける透明性を大切にしています。気になることは質問してOK!何でも快く答えてくれます。単に「オーガニックだから買うべき」ではなく、農園を訪れたり、石原さんご家族と話をしたりし、野菜の良しあしを確認・納得して購入するのが、「石原農園流」。石原さんご家族の話は野菜に限らず多岐にわたり、実に興味深いですよ。

  

*お父さんのための簡単料理教室

 

ママたちとの日々のコミュニケーションをきっかけに、ママたちに少しでものんびりと休んでもらおうと、「お父さんが料理を作る!お父さんのための簡単料理教室!」を企画。2020年春に開催される予定です。22代目のかめさんは料理人だったこともあり、大船に乗ったつもりでパパたちを石原さんに託し、料理にトライしてもらいましょう♪菜園に興味があったり、子育てを通じて新たなパパ友の輪を求めていたり、そんなパパにとっても良い機会になり、また、ママたちはのんびりしながら食事が出てくるのを待つだけでいいなんて、嬉しい限りですね。

 

 

■石原農園

住所:倉敷市西坂119-1

TEL:090-2869-0390

営業時間:要確認

HP:http://ishihara-nouen.com(宅配、旬野菜のリストなどの詳細あり)

※その他、イベントなどの最新情報はfacebook、LINE にて随時案内中。

【編集後記】

石原農園の野菜は、頑張って味付けする必要もない“時短野菜”。大地の栄養をしっかり吸収した野菜は本来の味がしっかりするので、シンプルな調味料で十分おかずになります。取材中、「昆布などのだしを使わないで、野菜だけでおみそ汁を作る」という話で大盛り上がり(笑)。忙しいママでも料理に追われないで済むシンプルな料理術が、おいしい野菜や自家製調味料にはたくさん秘められているんだなと思いました。ちなみに、イベント参加時に出していただいた羽釡ご飯は、何杯でも食べられる絶品でした!!!

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