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どんなお母さんもいとおしい! “子育ち”の喜びを分かち合える『陽だまり~赤ちゃんサロン~』

待望のわが子を出産して幸せな毎日。でも、初めての子育ては思い描いていた通りにはいかず、分からないことだらけ。時にはくじけそうになったり、イライラしてしまったり、そんな自分自身に涙することはありませんか?ママの「子育ての悩み」が「“子育ち”の楽しみ」に変換できるような穏やかな場があれば、心が安らぎますよね。そこで、LaLa編集部は、「陽だまり~赤ちゃんサロン~」を主宰し、赤ちゃんの育ちを分かち合える居心地の良い場づくりに取り組んでいる助産師の小川華奈江さん=倉敷市=を取材。活動内容や思いなどを聞きました。

 

*近所の小川さん

「陽だまり~赤ちゃんサロン~(以下、サロンと表記)」を主宰する助産師の小川華奈江さん(以下、華奈江さん)は、5児(11歳、9歳、6歳、3歳、1歳)の“子育ち”中のママ。ママと赤ちゃん、家族が、幸せな時間を過ごせるよう出産や産前産後のお手伝いをする「おがわ助産院」の院長でもあります。

 

そんな華奈江さんがサロンを始めたきっかけは、赤ちゃん対象の集いの場が身近に無かったこと。回を重ねた今では、サロンはライフワークに。「どの赤ちゃんもみんなかわいい。ママたちがどれだけ懸命に大切な命と向き合おうとしているのかが、ママたちの悩みを通して見えてきます。そんなママたちがみんないとおしい」と話す華奈江さん。サロンの時間は、華奈江さん自身が幸せで満たされる時間になっているのだとか。「助産師として、何かを助言するという立場ではなく、共に育ちを分かち合い、気軽に話せる“近所の小川さん”でありたい」 と明るくほほ笑みます。

 

「ママなんだから!しっかりね!」など、つらい時の誰かの厳しい激励はへこみますよね。でも、陽だまりのように温かい「近所の小川さん」とのオープンハートな時間は、ママが自分自身に「大丈夫だよ」と寛容になれるきっかけになるかもしれませんよ♡

 

 

*陽だまり~赤ちゃんサロン~

サロンは、2019年にスタート。当初は茶話会をする会としての活動でしたが、華奈江さんが2020年に5児目を出産してからは、「わらべ歌」「自力でできる骨盤ケア」「がんばりすぎない離乳食」「臨床心理士に聞く子育て」などとテーマを決めて月1回、お山の会(子育てサークル)とコラボ開催しています。講師となる方は、子育て真っ最中の専門職のママ。専門家としての知識と実際の子育てには、時折大きなギャップがあります。でも、ママだからこそ経験できるそのギャップこそが、専門家として厚みを増す絶好のチャンスのようです。そんな専門家兼ママからのライブ感たっぷりの話は、思わずうなずくことが多く、貴重ですよ♪

 

ママたちの得意を引き出して、その知識と経験をつなげ、ママたち同士が学び育み合う機会を次々に生み出している華奈江さん。サロンに参加しているママからは「日々、子どもと2人なので気分転換になればと参加しました。ママたちの悩みにとても共感!月齢の早いお子さんを育てるママの話からはこれからのヒントも得ています。何より、参加しているみなさんが、悩みながらも明るくすてきな感じがするので、何だかうれしくなり参加しています」といった声も聞かれます。サロン終了後も参加ママたちが帰るのを惜しむようにニコニコと笑顔で話していたのが、とても印象的でした。

 

現在、9月までの魅力的な企画が予定されています。気になる方は、ぜひ参加してみてくださいね。

6月:ママの手をアロマでハンドマッサージ(待ち時間は赤ちゃんを見守り合いながら、おしゃべりタイム)

7月:天然素材のスイーツと茶話会

8月:0歳の性の話

9月:産前産後・自力でできる骨盤ケア

 

 

*ママの心の声に変化

取材した当日は、「子どもの気持ちを考えよう」というテーマで、臨床心理士としてスクールカウンセラーの経験があるママからの学びの会でした。「子どもの行動には必ず意味がある」ということや「幼児期と学童期の意識の違いや変化」について事例を織り交ぜたレクチャーはとても分かりやすく、実生活に生かせるヒントがたくさんありました。話の後は、参加ママたちとのQ&A。例えば、離乳食中期以降の食事の際の行動や好き嫌い、外食の際の困りごとや子どもとの約束の守り方についての質問もありました。

 

学びの中には、子育て中のママ・パパに関係なく、多くの大人に共通する印象的な話も。例えば、「怒らないから正直に言ってごらん」と子どもに語り掛けておきながら、子どもが正直に話した途端、それを良くないこととして子どもを怒る/「○○しないなら、○○あげない」などと罰を与える―といった内容です。大人の正義のような当たり前のこれらの言動が、まるで、子どもに裏切り方を教えているかのようでハッとしました。子どもの年齢によっては罰のような駆け引きは理解できないので、単に大人からいじわるをされている気持ちしか残らないこともあるそうですよ。大人の私たちが子どもの正直さを尊び、優しい言葉を選んで対話していくことを心掛けたいですね。

 

そして、Q&Aが終わり、学びの最後に1人のママが発してくれた大切な言葉。「ここに来るまでは、どんな“怒り方”をしたら良いのか考えていましたが、みなさんと話していたら、怒ることよりも子どもたちに“笑顔”でいたいと思えるようになりました。家では、大らかな表情をしていなかったかもしれない」…。ママに限らず、子どもたちに関わるたくさんの大人にも届けたいメッセージのようでした。

 

 

*つながる広がる子育ちの環

「子育ては楽しいです!お母さんは赤ちゃんが泣いていることが、大変なわけじゃないですよね。助けの手があれば大変ではないはずです。子育て中は人の手を借りることを学ぶ絶好のチャンス!今まで自分独りで頑張れたことも、家族が増えると今まで通りにはいかないものです。ママ独りがMAXまで頑張る前に、支えてほしい時に、人の手を借りて良い時期です。パパや周りの人の手を借りた方が断然気が楽になりますよ」

 

第1子出産を経て、さまざまな経験を重ねながら5児の育ちを支える華奈江さんの言葉には説得力がありますよね。今後は、妊婦さんの会も企画する予定なんだとか。妊婦さんの会に参加したママたちが出産後、サロンで赤ちゃん連れで再会できるようなつながりも大切にしていきたいそうです。また、サロンを共催している「お山の会」は、五感を使った母子で楽しめる活動や自主保育、子どもが活躍できるマルシェなども開催しているので、0歳から幼児期まで、母と子が生き生きとしたつながりを楽しめるような道筋づくりもしていきたいそうです。

                                                     

                                (All photos byお山の会)

 

 

■陽だまり~赤ちゃんサロン~

主宰:小川 華奈江

時間:10:00~11:30

場所:駕龍寺の客殿(本堂左側にある平屋の建物)、倉敷市二日市600

※寺はサロンの活動と一切関係がないため、寺への問い合わせなどはお控えください。

対象:妊婦、親子(0歳~室内で過ごせる子)

参加費:300円

連絡先:090-4899-5833

※日程や企画の案内などは、陽だまり赤ちゃんサロンのFacebookでご確認ください。

 

■お山の会

過去の記事(LaLa Okayama2019年6月12日掲載)はこちら

※最新情報は、お山の会 okayamaのFacebookでご確認ください。

 

 

【編集後記】

ニコニコと穏やかに人を受け入れる「近所の小川さん」に、とても癒やされた取材でした。第1子を必死で育てようとするママの努力も、家族が増えていく喜びも、人の手を借りることの大切さも、いろいろ経験し続けている華奈江さん。お子さんのお友達が数人お泊りに来ても、困るどころか、幸せそうに子どもたちと過ごす頼もしさも兼ねそなえているところが、また魅力なのではないかと思いました。赤ちゃん連れの外出は「大変だなぁ」と思うこともありますが、ピーンと来たタイミングで、近所の小川さんに会いに行ってみてくださいね。(LaLa編集部・T)

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