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【プレママのための幸せな出産&育児のススメ⑪】「妊娠中に築いておきたい夫婦のパートナーシップについて」

「出産」という言葉を聞いて、皆さんは何をイメージしますか?

痛い・つらい・不安という声をよく耳にしますが、視点を変えれば、母親の体の中で命を育み、生み出すこと。

「出産」はとても素晴らしいことだと思いませんか!?

出産に向けてベビー用品の準備も必要ですが、それ以上に大切なのが、親になるための心の準備です。

そこで、現役助産師のシャノン香織さんに、“妊娠中からのママの心と身体づくり”の方法やポイントを取材。

今回は『夫婦のパートナーシップ』をテーマに、妊娠中から夫婦で思いを話し合うことの大切さや、確認し合ってほしい項目などをお伝えします。子育て期の働き方、暮らし方を見つめ直すきっかけにもなるはずです♪

*気持ちのズレによる関係悪化

出産や産後の生活について、妊娠中から夫婦で話をしていますか?出産準備というと、「出産や育児の物品は何を買おうか」「子どもの名前は何にしようか」といった話題はたくさん出てくると思います。では、『パートナーのこと』となるとどうでしょうか?慌ただしい毎日、お互いにゆっくり話す時間もなく、実際のところは思いを話し合ったりしていないのが現状ではないでしょうか?

 

出産すると、その瞬間から「妻」から「お母さん」、「夫」から「お父さん」へと役割が変化していきます。「私」だけが頑張るのではなく、夫婦2人で協力しながら子育てをしていくことによって、ゆっくりと「親」になっていきます。出産の喜びを感じる一方で、産後は毎日が目まぐるしく過ぎていきます。夫婦でゆっくりと話す時間を持つことが難しくなるために、気持ちのズレも生じやすくなってしまいがち。日々の中で「夫が気持ちを察してくれない」「妻がなんでイライラしているのか分からない」といった感じで、以前に比べてささいなことで喧嘩になる場面もあると思います。こういった積み重ねにより、産後のホルモンの変動による「マタニティーブルー」とも相まって「産後クライシス(※)」といった状況になることも考えられます。

 

※産後クライシス…出産後から2~3年の間に夫婦関係が悪化すること。

 

 

*妊娠中に夫婦で確認し合ってほしいこと

妊娠期間は産後のための準備期間でもあります。妊娠中のうちにお互いの思いを話したり、気持ちのすり合わせなどしておくことをおすすめしています。ママ自身してほしいこと、してほしくないこと、パートナー(夫)がしてあげたいこと、できること、できないこと、それぞれにあると思います。「今の現状がどんな感じで、では、どうしたらいいかな?」を話してみましょう。

 

例えば…

 

自分たちについて

・どんな親になりたい?

・どんな母親(父親)でありたい?

家事について

・家事分担やその方法、いつどれくらいの頻度でやる?

子育てについて

・赤ちゃんの日々の世話や子育ての方針、保育園はどうする?

仕事について

・産休育休、いつどれくらい取る?定時で帰って来られる?

・仕事復帰はいつにする?

・働き方について考えてみる。

産後のサポートについて

・サポートしてくれる人はいる?

・誰に、どこに、何をサポート依頼する?

お金について

・子どもにかけるお金や自分にかけるお金のこと。

自由時間や2の時間について

・息抜きの仕方や夫婦の時間の過ごし方。

 

―など。話していると、「どうしてそんなことを言うの?」と思うこともあると思います。生まれ育った環境も違う2人、それぞれに価値観の違いはありますよね。「そんなふうに思うんだね~」と、いったんその気持ちを受け止めてから、「どうしてそう思うの?」と少しずつ相手に関心を寄せて話をするようにしてみましょう。

 

このように夫婦で話をしておくことは、産後の生活だけではなく、その後の人生にも役立ってきます。ぜひ、妊娠中にしっかり話をしてお互いのことを知り、夫婦のパートナーシップを築いてくださいね。

 

*パートナーシップの話をする前に

最後に、産後のパートナーシップの話をする時にお伝えしていることを少し紹介しておきます。

 

【パパになる人へ】

  • 自分のことは自分でしよう。
  • 名もなき家事も含め、家事ができるようにしておこう。
  • 仕事から帰ってきたら、まずは妻をねぎらおう。
  • 妻の話は黙って聴こう。
  • 仕事はできるだけ定時で帰ってきてくれると助かります。
  • 「手伝うよ」ではなく、率先して育児に参加しよう。

 

【妊婦さんへ】

  • お互いに育児初心者であることを知っておこう。
  • 相手に過度の期待はしないでおこう。
  • 「察してよ」よりも言葉で伝えることをしよう。
  • 1人で頑張らない、周りに頼ることをしよう。
  • ありがとうの言葉をたくさん伝えよう。
  • 母乳の時間以外はどんどん育児に参加してもらおう。

 

これらのことを心に留めていると、気持ちが少し楽になるのではないかと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

産前産後サロン 助産院あいのわ 助産師

シャノン⾹織さん

倉敷市真備町生まれ。2児のママ。倉敷市内の総合病院・個人病院に勤務後、2019年に自宅にて「産前産後サロン 助産院あいのわ」を開業。

 

『ココロオドルほどのしあわせな出産・しあわせな母乳育児をしよう』をコンセプトに、妊娠中からの心づくり&身体づくりで笑顔で産前産後を過ごせるようお手伝いしています。すべてを包み込んでくれる柔らかな笑顔と語り口調に「話すだけで心スッキリ!」「ゆったり安心する」と産前産後のママから大人気の助産師さんです。

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