「出産」という言葉を聞いて、皆さんは何をイメージしますか？

痛い・つらい・不安という声をよく耳にしますが、視点を変えれば、母親の体の中で命を育み、生み出すこと。

「出産」はとても素晴らしいことだと思いませんか!?

出産に向けてベビー用品の準備も必要ですが、それ以上に大切なのが、親になるための心の準備です。

これまで現役助産師のシャノン香織さんに“妊娠中からのママの心と身体づくり”の方法やポイントを取材し、お伝えしてきた【プレママのための幸せな出産＆育児のススメ】は、今回がラストとなります。

最後はパパになる方に向けたメッセージをお届けします。

＊「パパになる」ということ

「パパになる」―。あなたはどんなイメージを持っていますか？

パートナーの妊娠を知った時、どんな気持ちだったでしょう。

そして妊娠期間中、どんな気持ちで過ごしていますか？

 

いつもは妊婦さんに向けてメッセージを書いていますが、今回はパパになる方と一緒に読んでいただけるとうれしいです。妊娠は自分の身体で起こっていることではないため、理解しづらかったり、感情の変化を目の当たりにし、戸惑っていることもあるでしょう。

 

あなたはパパになることについて考えたことはありますか？

心の準備はどれくらいできていますか？

どんなことが嬉しくて、どんなことが心配で、その思いを話したことがありますか？

そして、パパになることをサポートしてくれる人はいますか？

相談できる人はいますか？

 

妊娠中から産後まで、子育てに参加したいのに、「何をしたらいいのか分からない」「悩みを相談できたり、話す相手がいなくて大変だった」といったパパの悩みを聞くこともあります。子育ては大変ですが、パパが参加するメリットはたくさん!!!だからこそ楽しんでほしいと思っています。

 

 

＊パパが子育てに参加するメリット

パパが子育てに参加することは、パパ自身はもちろん、パートナーや子ども、仕事にもメリットがあります。

◆子どもにとって

・子どもはパパとママの愛情を受けて健やかに育つことができる

・パパとママの良い関係は、親と子どもの良い関係が築かれるベースになる

 

◆ママにとって

・ひとりで子育ての不安やストレスを抱え込むことがなくなる

・家事や子育ての負担解消により、ママに余裕ができる

・ママに余裕ができれば、夫婦関係ももっと良くなる

・ママも仕事を続けやすくなる

 

◆企業人としてのあなたにとって

・時間意識が高まり、仕事の生産性が向上する

・休暇取得に備えて、チーム内での情報の共有化や仕事の可視化などに気を配れるようになる

・職場での理解や支援を得るために、チームワーク、相互支援に対する意識が高まる

・子育てを通じて視野が広がり、新たなアイデアや企画力が磨かれる

・計画通りにいかない子育ての経験を通じて、状況判断力、瞬発力、危機管理能力が向上する

 

◆あなた自身の生活や人生にとって

・子育てを通じて、自分の住む地域に友達やネットワークができる

・自分が住む地域での活動範囲が広がり、自分自身のよりどころが増える

 

※出典／厚生労働省「父親の仕事と育児両立読本～ワーク・ライフ・バランス　ガイド～」

 

 

＊始めてみませんか？今日からできること

◆妊娠中にできること

 

・妊婦健診に一緒に通う

・入院物品の買い物に一緒に行く

・妊娠・出産・産後の生活や子育てについて学ぶ（両親学級など）

・家事を手伝うスタンスではなく積極的にする

・パートナーの体調を気遣い、話をただひたすら聴く

・おなかの赤ちゃんに話し掛けるなど、コミュニケーションをとる

・産後に得られる支援の情報を積極的に得る

・上の子がいる場合は、上の子の世話をできるようにする

 

 

働き盛りと子育ての時期が重なり、大変なこともあるでしょう。

今はママもパパも働きながら子育てをする時代になってきています。

自分たちが思うように進まない時もあると思います。

いろいろな時があって大丈夫！それでいいんです！

夫婦で良い関係を築きながら親になるためにも、妊娠中からよく話し合い、産後への備えをしていきましょうね。

産前産後サロン 助産院あいのわ 助産師

シャノン⾹織さん

倉敷市真備町生まれ。2児のママ。倉敷市内の総合病院・個人病院に勤務後、2019年に自宅にて「産前産後サロン 助産院あいのわ」を開業。

 

『ココロオドルほどのしあわせな出産・しあわせな母乳育児をしよう』をコンセプトに、妊娠中からの心づくり＆身体づくりで笑顔で産前産後を過ごせるようお手伝いしています。すべてを包み込んでくれる柔らかな笑顔と語り口調に「話すだけで心スッキリ！」「ゆったり安心する」と産前産後のママから大人気の助産師さんです。