保育園へ入園するための活動「保活」は親の人生設計の一つ。「親になった自分たちがどのように過ごしていきたいか」「どのように子育てしていきたいか」-その人生設計によって、保活の動き方が変わります。いつごろから子どもを預けたいか、妊娠中から検討し、準備または心づもりや家族会議も必要です。「保活って何から始めたらいいの?」というママの声にお応えし、岡山市の保育施設の検索ポータルサイト「ほいらく」を運営する大津朱里さんに、保活の基礎知識についてお伺いしました。
保活を決めたらまず以下の4つをやっていきましょう!
①住んでいる自治体の保育制度を知ろう
②保育施設の情報を集めよう
③保育施設に見学に行こう
④保育利用の申請をしよう
※ゆっくり保活したいと思う方は、保育施設に入れたい月の1年前から動くことをおすすめします。
①住んでいる自治体の保育制度を知ろう
まずは、住んでいる地域の市役所または福祉事務所の担当部署に行き、保育利用に関する資料をもらいましょう。ここで知っておきたい保育制度は、3つ。
一、認定制度
保育利用には、1号認定(いわゆる「幼稚園枠」)、2号認定(3歳以上の保育利用)、3号認定(3歳以下の保育利用)があります。施設選び、申請方法、保育料など関わってくるので、理解が必要です。
二、点数
保育利用の優先順位は家庭の点数によって調整されます。自分たちの家庭が何点なのか、計算しておきましょう。(点数制を取り入れていない自治体もあります。)
三、申請
申請方法や必要書類、期日を把握しましょう。
②保育施設の情報を集めよう
自治体が発行する「保育利用ガイド」(名前が異なる場合があります)を確認しましょう。どんな施設がいいのか、優先順位を決めて施設をピックアップすることが決めるコツです。岡山市の保育施設情報は、「ほいらく」でさらに詳しく確認できます。
③保育施設に見学に行こう
施設をピックアップしたら見学予約をします。聞きたいことは事前にリストアップして積極的に質問しましょう。
④保育利用の申請をしよう
施設が決まったら保育利用の申請をしましょう。認可施設の保育利用は自治体へ。認可外など他の施設は直接各施設へ。申請に必要な書類の中には、勤め先の証明書など準備に日数を要するものがあるので、余裕を持って準備しましょう。
-3月現在、2022年4月入園ができないと言われました。どうすればよいのでしょうか?
認可施設に申し込み「利用不可」通知がきた場合、企業主導型保育施設や小規模保育園、認可外保育園を検討しましょう。認可施設の利用調整を受けている間、ほかの施設を利用するのも手段の一つです。一時預かりを実施している施設もあるので問い合わせても良いですね。ただし、新型コロナウイルスの影響で一時預かりを停止している施設もあります。岡山市では1歳6ヶ月以上の子を対象に「緊急的一時預かり事業」があり、対象の施設に空きがあれば、認可施設へ申し込みし続けている限り利用できる可能性があります。
-入園が決まった後、どのような流れになりますか?
ほとんどの施設では「慣らし保育」があります。子どもの負担を軽減するため、3日〜1ヶ月の間で徐々に保育時間を伸ばしていきます。その間は早い時間のお迎えが必要です。また子どもが初めての集団生活の場合、風邪などもらってくることが多いでしょう。呼び出しがあることを職場に理解してもらうことが大切です。そして、呼び出された際、誰が対応するのか事前に決めておきましょう。病児保育やベビーシッター、ファミリーサポートを事前に検討しておくこともおすすめします。
保活は情報収集が大切です!保育施設が決まるまでは子育て支援拠点を利用したり、岡山市や倉敷市が取り入れている「保育コンシェルジュ」に相談してもいいですね。保活は親と子どもの人生設計の一つです。ご家庭でしっかり話し合って、幸せな道となる人生設計を考えてくださいね。
おおつ・あかり(株式会社ほいらく代表取締役)
二児のママ。岡山市の保育施設の検索ポータルサイト「ほいらく」(https://hoiraku.jp/)運営。“保活がラクになる。保育がラクに楽しくなる“よう、保活のストレスを低減し、お母さんお父さんものびのび子育てできる社会を目指す活動を行っている。
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