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『自学道のすすめ』~自ら学ぶ力の育て方~⑧ 自学道8つの心得とは/後編

 

わからないことだらけの初めての子育て。パパ・ママも自ら考えて子育てしていく中で、子どもたちも自分で考えて成長していける-。そんな環境づくりができたら嬉しいですよね。連載コラム「自学道のすすめ」では、自分で考えて行動する「自学力」の大切さを伝える自学道Labo代表の安永吉光さんに、自ら学ぶ力の育て方ついてシリーズでお伝えいただきます。

     

みなさんこんにちは、自学道Laboの安永です。ジメジメした季節がやってきましたね。前回に続き、自学道場の塾生たちが毎日の授業前に唱和している「8つの心得」を見ていきましょう。この8つの心得は子どもたちだけでなく、大人も含めて人が学ぶときに心がけておくとよい8項目となっています。

 

今回はこの8つの心得の後半4つについて解説していきます。

 

◎心得その5 自分で考え、自分から学ぼう


これは学びの効果を最大限に得るために最も重要な心得です。どれだけ有名なカリスマ講師が、どれだけすばらしい参考書や問題集を使い、どれだけ上手い授業をしたとしても、受け手である自分が学ぼうとしなければ何一つ得ることがありません。

人が学びの効果を得るのは、自分の中の疑問が解消された時です。そのためには、疑問を持ち、それを解決するために何が必要なのかを考える(=自分で考える)ことが前提となってくるのです。そして、その疑問解消を求めること(=自分から学ぶ)が合わさったとき、学びの効果が最大になります。

 

これだけではありません。自分から「学びを得よう」と意識を向けることは、集中力や暗記力の向上につながります。例えば漢字の書き取り一つとっても、「覚えよう」と思って練習するのとそうでないのでは、覚えるために要する時間が変わってきます。あまり勉強しなくても良い成績がとれる人は、勉強するときに「得よう」と意識を向けて、集中しているのです。

 

勉強するときにはいつも「今からこれを習得しよう」という意識を持ってあたるように心がけたいものです。

 

◎心得その6 学ぶことは楽しむこと


本来、学ぶことは楽しいことです。「学ぶ」というと、どうしても国語、数学、理科、社会、英語といった教科をイメージすることが多いと思います。そして「これを勉強して何の意味があるの?」と考える人もいるでしょう。

学びは学校に限らず、どこにでも転がっているものです。「遊んでいるとき」「買い物をしているとき」「ご飯を食べているとき」-身の回りのどんな場面にも学びは存在しています。遊んでいるとき「なぜ楽しいのか?」と考えたらそれは哲学となり、買い物をしているとき「これはどこで作られているのだろう?」と考えればそれは地理になります。

 

このように、あなたの身の回りには学びがあふれています。しかし、多くの人がそのことに気づいていません。身の回りの学びに気づき、興味を持っている人だけが、楽しんでその学びを得ているのです。

 

こういった学びを得ている人と得ていない人では、人間性において大きな差を生むことになります。人間性は、将来の幸福に直結していくとても重要な力です。学びを楽しみ、豊かな人間性を養っていきましょう。

 

◎心得その5 間違いは成長の宝物


習ったことをそのままやってみて、すぐにできるときは特に問題は起こりません。ところが内容が複雑になり、知識を組み合わせて思考する必要がある問題は、そう簡単に解けないことも多いのではないでしょう。

実は、その「簡単に解けないこと」が学びにとってはとても大切で、苦労したことや深く考えた経験があるからこそ、次に似たような問題があらわれたときに対応が取れるのです。

 

実社会ではたくさんの失敗の積み重ねから生まれる成功があることは誰から見ても分かることだと思います。逆に成功しか知らない人は、いざ失敗したときに対応が取れず、取り返しのつかない失敗となります。

 

失敗自体がいけないことなのではなく、失敗を受け止められず、次へチャレンジできなくなることが本当の失敗なのではないでしょうか。そう考えてみると、必要な失敗をして、失敗を失敗のまま終わらせず、失敗を糧にして成功へ向けてチャレンジする心を育てることが何より大切なことです。

 

失敗こそ成功への大チャンス!失敗した自分に「おめでとう!」と思えるくらいの強い心を育て、あきらめずにチャレンジし続けていきましょう。

 

◎心得その8 相手と自分にありがとう

「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになることはないでしょう。「ありがとう」と言う回数、「ありがとう」と言われる回数が多い人ほど幸福になると言われることもありますが、感謝の気持ちを表すことはとても大切です。


そしてここではもう一歩踏み込んで、「感謝の方向性」というお話をしたいと思います。普通「ありがとう」という言葉は、何かをしてくれた相手に使うものですが、実は自分にも「ありがとう」という気持ちを持つことが大切です。何気なく過ごしている毎日ですが、それを支えているのは他でもない自分の肉体です。

 

私たちは無意識のうちに目や耳で物事をとらえ、手足を使って行動しています。もちろん、手足だけでなく、心臓を動かす筋肉や思考を巡らす脳も無意識のうちに動いてくれています。「当たり前じゃん」と思うことではありますが、こうして日常を送れているのは周りの人たちの助けや働きがあって成り立つことはもちろん、自分自身も正常に動いている状態=自然な状態であることが大切なのです。

 

そう考えると、相手にも、自分にも、当たり前なことが当たり前であることに毎日感謝をすることがとても大切なのです。感謝の心を持ち、表せる人になることで、自分自身も幸せになりましょう。

 

◎8つの心得を活かして、学び続ける親子に!

2回にわたって、8つの心得をご紹介してまいりましたが、この8つの心得はお子さんが大きくなってからも、大人、子どもを問わず使える大切な心得です。ぜひ、常に心の片隅に入れて、学び多き親子となってくださいね。

 

自学道子育てマスター基礎講座では、お子さんとのかかわりを変えることで、親子関係が良好にするためのヒントをご紹介しています。ぜひ、下のリンクよりご参加くださいね。

 

<自学道子育てマスター基礎講座のご案内>

7/9(土)にオンラインで自学道子育てマスター基礎講座を開催します。当日のご参加が難しい方は後日の配信受講も可能です。詳しくはリンクをご参照ください。

https://jigakudo-seminar20220709.peatix.com/

 

やすなが・よしみつ(自学道Labo代表、”成長し続ける親と子の場”自学道場塾長)

塾講師歴20年で延べ1800人以上の生徒を指導し、「自分から学ぶ子」の育て方についてセミナーや教育講演などを開催。プライベートでは一児のパパでもあり、岡山のパパ、ママ、子どもたちからは、親と子どもの間の中立な立場の存在として、相手に寄り添ったアドバイスと穏やかな人柄が支持されています。

 

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『自学道のすすめ』~自ら学ぶ力の育て方~⑦ 自学道8つの心得とは/前編

『自学道のすすめ』~自ら学ぶ力の育て方~⑥ 自主性を高める方法とは

 

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