わからないことだらけの初めての子育て。パパ・ママも自ら考えて子育てしていく中で、子どもたちも自分で考えて成長していける-。そんな環境づくりができたら嬉しいですよね。
連載コラム「自学道のすすめ」では、自分で考えて行動する「自学力」の大切さを伝える自学道Labo代表の安永吉光さんに、自ら学ぶ力の育て方ついてシリーズでお伝えいただきます。
みなさんこんにちは、自学道Laboの安永です。
今回は、いわゆる学習が上手に「できる子」ができている5つの特徴についてお伝えします。
まず、なんと言ってもこれ。
成績が上位の人たちは、総じて自分が使う道具(文房具、テキストなど)を丁寧に扱っています。
もちろん使い込まれた参考書や何度も覚えた単語帳などは次第にボロボロになっていきますが、それでも大切に使っています。
逆に小中学生にありがちなのは、ボールペンやシャーペンを分解して遊んでいたり、練りケシづくりに没頭したり。
この状態の人は、まだまだ成績上位に入れるような学習姿勢にはなっていません。
そして、文房具だけではありません。
カバンや机、椅子など、自分の身の回りのよく使うものを丁寧に扱っています。
学習とは一見関係ないし、信じるか信じないかはあなた次第ですが、私が1800名超の生徒を見てきて明らかに相関性があると感じられるのが、この「丁寧さ」です。
日ごろの丁寧さは学習においてもケアレスミスを防ぎ、じっくりと粘り強く考える力にもつながってくるのではないでしょうか。
普段の生活から丁寧さを意識することは大切ですね。。
続いては、
です。
行動が素早い人は上手くいくにせよ失敗するにせよ、結果が早く出ます。
結果が早く出るので反省も早くできるようになります。
いわゆるPDCAサイクル(Plan=計画、Do=実行、Check=測定・評価、Action=対策・改善)が速く回せるようになると、より多くのことを試すことができるので、次第に成功するパターンを見つけることができるようになります。
このように、結果とは行動の速さに応じて現れる速さが変化するものです。
そして成功という結果=成果を早く出したければ、行動を素早くする必要があります。
「思い立ったが吉日」という言葉通り、ひらめいたことや気づいたことはすぐにやってみる習慣をつけると、次第に望んだ結果が得られるものです。
ぜひ今日から、いや今から素早く行動してみましょう。
続いての特徴は
です。
学習は、
①授業などで習う
②習ったことを使ってやってみる
③習ったことができているか振り返る
という3つの要素で成り立っています。
この3つの中で最も大切なのは、③の振り返りです。
振り返りの質が高いと、次第にミスが減り、学力が高まっていきます。
勉強だけでなく、仕事でも反省の質が高ければ、次に同じような場面でレベルの高いパフォーマンスが期待できるのと同じことです。
勉強に限って言えば、問題を解くことにばかり意識がいって、振り返りである答え合わせが雑になってしまう子が少なくありません。
間違えた問題に対して、「なぜ?」「どうして?」と考えていく力が、高い学力を生み出す原動力です。
決して雑にならず、最後まで丁寧に学びを終える。
この習慣が、良い結果をもたらします。
4つめは
です。
「なんでもできる」-そんな人になれたらそれはとてもすごいことですが、なかなかそうはいかないのが人間。ほとんどの人には得意不得意があるものです。
その得意不得意をしっかりと理解して、まずは得意をしっかりと伸ばしましょう。
得意ができる
↓
安心感ができる
↓
自信が出てくる
↓
不得意にもチャレンジする意欲が沸く
この流れをしっかりと意識しましょう。
人がチャレンジする意欲を持てるためには、「安心感」と「自信」が不可欠です。
安心感に支えられると、チャレンジして失敗しても戻るところがあるから大丈夫と感じ、大胆に取り組むことができるようになります。
あなたのお子さんもあなた自身も、「安心感」と「自信」を持てるためにまずは「得意を作り出す」ことから始めていきましょう。
最後は
です。
人は自分の正しさを否定されると、それを受け入れるのが難しいもの。
まして自分のやり方を他人に指摘をされると、「わかってない!」と反論したくなりますよね。
しかし自分の考えと違う相手の意見は、言い方を変えると「周りから見た客観的な意見」ということになります。
自分のやり方が、周りからどう見えているか、どんな風に感じるかというのは、すべて必要なことではないにせよ、参考にはしたいもの。できる人や伸びる人は、他人の意見に対して、一度素直に受け止める姿勢が持てている人です。
自分の信念は何より大切ですが、同時に周りの意見を一度受け止め、咀嚼してから判断する姿勢は、自分を高めていくためにはとても良い姿勢でもあります。
今回は学習が「できる子」についてお伝えしましたが、この5つは学習に限らず、人として持っているととても人生が豊かになることばかりです。
特に最後の「素直に受け止める」は生きていく中で最も大切な能力ですが、ついつい面倒になってしまったり、思う通りにならないことが重なったりしていく内にだんだんできなくなっていきます。
私たち親は子どもから学ぶことがたくさんあるはずなのに、素直に受け止めたり謝ったりすることができなくなっていることがあります。
親ができていないことは子どももできるはずがありません。
私たち親の方から素直になることが、子どもの健やかな成長には欠かせません。この5つを私たち大人の側が意識して、日々暮らしていきましょう。
やすなが・よしみつ(自学道Labo代表、”成長し続ける親と子の場”自学道場塾長)
塾講師歴20年で延べ1800人以上の生徒を指導し、「自分から学ぶ子」の育て方についてセミナーや教育講演などを開催。プライベートでは一児のパパでもあり、岡山のパパ、ママ、子どもたちからは、親と子どもの間の中立な立場の存在として、相手に寄り添ったアドバイスと穏やかな人柄が支持されています。
↓過去の記事はこちら
・『自学道のすすめ』~自ら学ぶ力の育て方~⑩ 自己肯定感を育てるには
・『自学道のすすめ』~自ら学ぶ力の育て方~⑨ 夏休みに「自学力」を上げる3つのコツ
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