歯並びが悪くなる原因は遺伝も関係していますが、生活習慣や無意識のうちの癖が、顎やお口の発達を妨げることが明らかになっています。
歯の大きさは遺伝が主ですが、顎の大きさや形は遺伝+生活習慣の影響を受けます。また、噛み合わせや歯並びは生活習慣の影響を大きく受けています。
今回は、どんな生活習慣によって歯並びが悪くなるのかみていきましょう。
①口呼吸
上顎に舌がピッタリおさまっていると、舌の筋力が上顎に加わり、成長を促します。
口呼吸をしている時は、舌と上顎の間の隙間を空気が通るので、呼吸している間上顎に舌の筋力が働きません。その結果、上顎の成長を支える力がなくなり顎の成長不足となってしまいます。
それに対して、歯の大きさは生活習慣の影響が少ないので歯が並ぶスペースが不足して歯並びが悪くなってしまいます。
鼻の通りが悪い時は、耳鼻科に相談して、鼻呼吸ができる環境を整えることが大切です。
②よく噛まずに流し込むように食べる
食べる時は、前歯で一口サイズをかじり取り、小臼歯で食べ物を引き裂き、大臼歯ですり潰したり、細かくして飲み込みます。
前歯 → 小臼歯 → 大臼歯へと運んでいるのは舌や頬などです。しっかりと噛むことでお口の周りの筋肉をバランスよく育てることができるのです。
もし、お口に大量に放り込んで、あまりよく噛まず、流し込むように食べてしまうと、こうした刺激がなくなり、育ちにくくなってしまいます。
それぞれの歯をしっかり使うことで適切な量を食べ、消化することができるのはもちろん、使うことで噛む力が顎に伝わり、血流が良くなり、神経を通して脳に刺激が届き、成長を促します。
③くちびるや舌の癖
くちびるがカサカサに乾燥していたり、くちびる縁の色が濃くなっていたり、舌に歯形がついていたりしませんか?
口呼吸でくちびるが乾燥することもあります。それ以外にも、くちびるを巻き込む癖やくちびるを噛む癖、くちびるを吸い込む癖によって歯並びが押しつぶされれて変形することがあります。
また、舌を歯と歯の間に挟んだり、舌で歯を押したりする癖はありませんか?舌の力で隙間が大きくなったり、歯が前に出てしまったりすることもあります。
くちびるは、優しく閉じて、舌は上顎の歯列の中にピッタリおさめるのが健康な状態です。
④頬杖や横向き寝、うつ伏せ寝
頬杖をついたり、腕枕でうたた寝したり、横向き寝、うつ伏せ寝をしていませんか?
頭の重さは大人では5k gくらい子供でも3k gくらいあります。その重さが頬や顎に大きな力となって伝わると歯列を押しつぶして歯並びが悪くなってしまいます。
また、顎関節に悪影響を及ぼすこともあります。
頭は、背骨の上に乗せて良い姿勢で過ごすいこと、バランスよく体を動かして寝る姿勢が偏らないように工夫することが大切です。
遺伝だけではなく、生活の中に潜む様々な原因についてお話ししました。
歯並びが悪くなる原因を見つけて、改善する参考になれば嬉しいです。
個別の相談は、ハピリスキッズクラブ 公式LINEより無料で受け付けています。ぜひ登録してお気軽にご相談ください。
横道由記子
子どもの頃にむし歯だけでなく、歯並びに悩んで矯正治療を受けた経験から、予防歯科という言葉にひかれ、地元岡山大学の歯学部で学び、平成25年に和気歯科医院院長となる。
むし歯の予防だけでなく、噛み合わせにおいても、原因を見つけ治療とあわせて予防していく考え方を学び、我が子の子育てで悩み、学んだことをいかして、医院では小児歯科・小児矯正歯科を担当している。
地域の保育園、幼稚園、公民館など子育て支援事業や企業主催の健康教室などで健康なお口と心身を育むサポートを積極的に行っている。
授乳、抱っこ、離乳食、むし歯予防、歯並びのことなど歯医者さんに聞いてみたいことを公式LINEから無料で相談できます。
↓↓ハピリスキッズクラブが生まれた和気歯科・小児歯科のサイトはこちら
☟過去の記事はこちら
[歯科医師ママの健康教室] 歯並びが良くなる習慣
[歯科医師ママの健康教室] 乳幼児のむし歯予防とおやつ
☟「育てる」のほかの記事はこちら
【ぶきっちょさんでもOK!】かんたん♪こどものおべんとうづくり②節分♪おにさんおべんとう
忙しいママに!元保育園の給食の先生が提案する「季節の野菜を取り入れた簡単!離乳食レシピ」⑫ブロッコリー
オトナが見えているようで見えていない!子どもの本当のキモチ/①知らず知らずのうちに子どもたちはこんなに影響を受けている!大人が「当たり前」と感じている日々の生活の影響とは?
ママ楽♪おやこの作り置き/かんたん“時産”ごはんのススメ⑥あっさり♪火を使わない春雨サラダ
オトナが見えているようで見えていない!子どもの本当のキモチ/⑧兄弟ゲンカが社会で役立つ学びの場に変化!?/子どものコミュニケーションスキルが上がる方法とは?
理学療法士ママの「赤ちゃんの成長発達で大切にしたいこと」①【Let’sコミュ二ケーション!】「見ること」
理学療法士ママの「赤ちゃんの成長発達で大切にしたいこと」④【Let’sコミュ二ケーション!】【触れること(その2)】