GWも終わり、親子ともに新しい生活スタイルに少し慣れてきたころと思います。
さて今月は、子どもの行動の裏に隠された仕組みについて、「片付け」を例に3つのポイントをお伝えしようと思います。
GWが過ぎて新生活に慣れたころ、子どもたちは物の扱いが雑になることがあります。要因はさまざまと思いますが、まずはその中の二つに焦点を当ててお話ししたいと思います。
一つ目は、片付けできないお子さまに多く見られる「物事に興味関心が高い」という共通点、二つ目は「物の片付け方が複雑、もしくは物の定位置が決まっていない(お子さまが把握できていない)」という点についてお伝えしていきます。
まず一つ目の「物事に興味関心の高いお子さま」ですが、このパターンは今している事を完結する前に頭の中でもう次の物事がスタートしているような状態が見受けられます。
「次、コレやりたい!!」の気持ちが先立ち、片付けはそっちのけに…。そして「物事の完了」=「片付け」が結びついていないパターンもあります。
さて、こうなると次は何が起こるか…皆さまお気づきですね!
そう、「お母さん!僕の筆箱がないー!」「体操服どこ??」という月曜日の朝を迎えます(笑)
ここで、とても心にゆとりがある素敵なお母さんは「ここにあるよ♡はいどうぞ(#^^#)」なんてこともあるかもしれませんが、これが毎週ともなると次第に「なんで片付けとかないのーーー!!!」「言ったでしょ、もう知らんよ!」「いるものは前の日に用意しなさい!!って言ってるでしょ(怒)」なんてことに(;^ω^)
皆さん穏やかな月曜の朝を迎えたいのに、こうなると中々そうもいきませんよね。
そしてもう一つの「片付け方が複雑、もしくは定位置が決まっていない」ですが、これは例えばお母さんが一人で頑張って収納スペースを作ってしまって、家族がその場所を認識できていないということがあります。
よく子どもの片付けは2アクションまでと言われています。
「扉を開けてその中にある引き出しを引っ張って、中にあるハサミを出す」
これで2アクションです。
これ以上になると片付けの苦手な子にはとてもハードルが高く感じるようです。
ではどうしていくかですが、お片付けの一歩目としては「お子さまの動線上に片付けられる場所を作る」こと。例えば玄関に散らかしてしまうタイプのお子さまであれば、玄関に大きめのボックスを一つ用意してあげてください。リビングに置くお子さまはそこでもいいです。
「自分の物を一つの場所に戻す」という感覚を自覚するところからスタートです。「もう小学生なのにそんなレベルから???」と感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、その子によって成長のスピードはさまざま。「大人になったとき自分の物の管理ができるようになればOK」くらいで大きく構えていてください。
そしてこのとき大切なのは、自分の思考の癖をお子さま自身が理解することです。「どんな方法の片付けだったら苦手とせずスムーズにできるのか」-練習しながら自分の癖を知っていく感じですね。
子どもの行動の裏を紐解く際の二つ目のポイントは、「相手を見るときは心を、自分を見るときは言動をみよう」です。
相手が言った事や行動だけでなく、その奥にある心がどういう状態になっているからその発言に繋がるのか。
先ほどの事例でもお話ししましたが、「片付けしない」=「横着だ!」「いい加減だ!」と思い込んでしまわず、「どうして物をここに置くのだろう」「もしかしたらここが片付ける場所だと思っているのかも知れない」「もしかしたら片付けできないくらい何か次に楽しい事があるのかも知れない」など、いろんな背景があるかと思います。
お子さまをぜひ観察してみてください(黙って見るだけですよ(^^)/)。するとお子さまの行動ルーティンやちょっとした心の変化に気付くと思います♡
そうすると声掛けするタイミングも分かってきて、最小限のエネルギーで最大限の効果を発揮しやすくなります。
そして自分を見るときは先ほどと反対で「心でなく言動を!」。ちょっと厳しく難しいことですが、相手に伝わる確率が高いのはやはり表立って見えやすい言動だからです。
これでは自分に不利だとか不公平だとか思う方もいらっしゃるかも知れません。例えばお子さまに対してキツイ言動が出てしまうこともありませんか。そんなときは、実はお母さんお父さんご自身が満たされていないときなのです。
「自分も、自分自身を癒やす時間が必要なところまできている!」と立ち返ってみてください。子どもにイラっとした=自分で自分のご機嫌を取る時間(*´▽`*)です。
自分が満たされるとイライラの回数は徐々に減少していきます。お母さん、お父さんだけ我慢して頑張らなくていいんです(*^^*)
さて、最後は「自分が大好きでいられる人に♡」です。
「自分が大好き」=「ナルシストに…」とか「わがままに」などと言っている訳ではなく、出来事や物事の結果を通して自分を嫌いになったり、自己嫌悪で我を責めすぎないでくださいね!という意味です。
もし失敗してしまったなら、どうして失敗に繋がったのか分析し、行動を見つめ直すだけでいいのです。自分自身の心と自分がした行動を分けて考える感じですね。これは大人も子どもも同じです!
自分の周りの人の幸せは、まず自分から♡そのためにもご自身を癒やしてあげてくださいね(*^^*)
山本 真結子(やまもと まいこ)塾講師・セミナー講師
電器店勤務、エステティシャン・ネイリスト経験を経て8年前に教育業界へ転身。転身後、コーチングによる学習塾を開くというオーナーと出会い、「学習=一方通行で教えこまれる物」という概念から目が開かれる感覚を味わう。開校後みるみる楽しそうに力を伸ばしていく生徒たちを目の当たりにし、「今後はこれが主流になる、そして生徒の幸せにつながる」と実感。以来すっかり教育業界に魅せられ、自身も成長の日々を送る。専門学校1年と高校2年の2児の母。
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