水・お茶以外の飲み物を頻繁に飲んだり、間食が多かったりすると、お口の中の菌が酸を作ります。
酸によって歯の表面からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す時間が長くなることで、むし歯のリスクは高くなるのです。
「すぐに歯磨きやうがいをすれば大丈夫?」
いいえ、歯磨きは歯垢や食べカスを除去しますが、お口の酸を中和するわけではありません。
うがいで酸を中和するには、10秒間のうがいを15回も繰り返す必要があります。
甘いものを口にするたびにこんなにうがいをするのは難しいですよね。
ただ、適切な回数であれば、むし歯リスクは低く抑えられます。今回は、子どもの歯を守るために知っておきたい、おやつの適切な回数についてお伝えします。
おやつの回数に関する主な研究では、以下のことが明らかになっています。
・4歳児で1週間に30回以上の飲食回数があると、むし歯の本数が多くなる
・5歳児で1日4回以上の場合、むし歯の発症が増加する
・成人で1日4回以下ならむし歯の発症が低い
つまり、むし歯のリスクを低く抑えるためには、1日の飲食回数(甘いものを含む)を4回までにするのがよいでしょう。
むし歯リスクを減らすのに甘いものを減らすことは重要です。
では、糖の量と飲食回数ではどちらがむし歯リスクにより影響を及ぼしているのでしょうか?
70年前に行われた研究では、砂糖の量が多く、かつ間食でも糖を摂取した人はたくさんのむし歯ができました。
でも砂糖の量が多くても飲食回数が1日4回までの場合、むし歯の発症はみられたが増加は緩やかでした。
まずは、回数を抑えて食生活のリズムを整えることが重要。
糖の量の増加がむし歯リスクであることは間違いないので、リズムを整えた後に量の制限に取り組んでみましょう。
今回は、おやつの適切な回数についてお伝えしました。
気を付けてほしいポイントは3つです!
①頻繁に摂取する必要のある水分は、水かお茶にする
②間食は1日1回(15分程度)にする
③糖分を適正量に減らす
医院では、この優先順位で食生活指導のお話をしています。
ぜひこの機会にご家族の食生活のリズムを見直してみてください。
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横道由記子
子どものころ、むし歯だけでなく歯並びに悩んで矯正治療を受けた経験から「予防歯科」という言葉に引かれ、地元岡山大歯学部で学び平成25年和気歯科医院長となる。
むし歯予防だけでなく、噛み合わせにおいても原因を見つけ治療と合わせて予防していく考え方を学び、医院では我が子の子育てで悩み学んだことを生かして小児歯科・小児矯正歯科を担当。
地域の幼・保育園、公民館での子育て支援事業や、企業主催の教室などで健康なお口と心身を育むサポートを積極的に行っている。
授乳、抱っこ、離乳食、むし歯予防、歯並びのことなど、歯医者さんに聞いてみたいことを公式LINEから無料で相談できます。
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