幸せいっぱいの赤ちゃんとの暮らし、「日中どうやって一緒に過ごそうかな?」「成長発達が気になる」…そんな初めての育児のちょっとした不安や疑問のヒントに!
地域の赤ちゃん親子をサポートする理学療法士ママがご紹介します。
今回より、実際にママさんからいただいた質問に答える新シリーズをお届けします!
「そんなこと気にする?」という方もいらっしゃれば、「とっても気になる!」という方も。
・頭の形を丸く左右差をなくしたいな
・平らな床に置くと泣いちゃう
・赤ちゃんに快適に過ごしてほしい!
など思いは色々ですよね。
赤ちゃんの寝床問題、これはそれぞれ身体の個性や月齢によって変わるかと思います!
平らな床で落ち着く赤ちゃんは良いですが、以下の理由で丸い寝床が落ち着く赤ちゃんもいます。
・赤ちゃんの背骨
赤ちゃんは妊娠中にお腹の中で丸くなって過ごしていたこともあり、新生児は背骨の並び(脊柱)が「C」の形になっています。
首がすわってハイハイ→お座り→つかまり立ち→一人歩きと発達していく中、徐々に私たちと同じ「S」字のカーブに変化するといわれています。
まだ低月齢の間は自然なCカーブを描くよう丸い寝床を作ってあげると赤ちゃんは心地良く過ごせます(絶対ではないですが)。
また急にびくっと動く反射的な運動「モロー反射」が出やすくなかなか落ち着いて寝られない赤ちゃんの場合、丸い寝床が有効なこともあります。
市販品以外にも、大人のタオルケットやバスタオル数枚、授乳クッションなどでできます!
ご家庭でできるアイデアをいくつかご紹介しますね。
①顎が上がらないよう赤ちゃんの頭の下や周りにタオルなどを敷く。また、膝の下にもクッションなどをかませてあげるといいですね。
「頭は分かるけど膝下?」と思った方!赤ちゃんって「がに股」に見えませんか?
床に寝ているのを観察すると、カエルのように股関節と膝が曲がっていますよね(生理的O脚と言います)。
なので、床から浮いている膝の下に何かをかませてあげるとリラックスできる赤ちゃんもいます!
②タオルケットや薄手の布団などをドーナツ形にし、そこに赤ちゃんを置く(体が開きすぎないよう左右に置くのも〇)
③授乳クッションを使う場合、クッションの形や柔らかさ、赤ちゃんの大きさによって、赤ちゃんが沈みすぎてしまうことも。
沈みすぎると呼吸しづらくなかなかリラックスできません。
その場合、授乳クッションの凹みにバスタオルなどを敷いて高さを出し、首が曲がりすぎないよう気をつけてあげましょう!
またクッションと身体の間に大きなタオルを一枚置くと滑りにくくなります。
⇧上の写真はちょっと赤ちゃんがずり落ちている感じですね。
クッションの凹みも身体に対して大きすぎるように見えます。
凹部分に詰め物をして、赤ちゃんをもう少し上にすると良さそうです!
④おくるみやバスタオルで赤ちゃんの身体をくるんであげる
股関節はカエル足、M字になるよう気を付けましょう。
きれいにきっちりおひな巻きができなくても、ふわっと巻いてあげるだけで落ち着く赤ちゃんもいます。
つまり…赤ちゃんがリラックスできる姿勢をとらせてあげることが大切です。
「その姿勢はひとりひとり違う!」→ゆりかごの中に赤ちゃんがいるイメージで!
赤ちゃんによって心地良い姿勢は違いますし、ちょっとした角度や調整具合で変わります。
呼吸が深くできているかなど、どんな格好(姿勢)のときが心地良さそうか観察してあげましょう。
いろいろ試してみてください!
丸くするのは低月齢の間だけでOK。
うつ伏せで身体を反るような動きが活発になったりお座りができたりしてくると、丸くする時期を過ぎてきます(抱っこの姿勢もしかりです!)。
その時期になっても「丸くしているほうが寝つきやすい」「リラックスできる」という場合、丸い姿勢をとってあげても大丈夫です。
ただ、低月齢時も日中起きているときは平らな床で過ごす時間をとってあげましょう。
赤ちゃんにとって、仰向けで平らな床をしっかり背中で感じながら手足をバタバタしたり、おもちゃをじっと見たりすることは必要な経験です。
起きているときは積極的に平らな床と仲良くできるといいですね!
いつのまにか大の字で「でーん!」と気持ちよさそうに寝てくれる日がきますよ!
もし「うまくいかないな…」というときは、周りの支援者を頼ってみてください!
そして一緒にやってみましょう!
「近くに聞く人がいない…」という方は、私にメッセージをお待ちしています。
かけがえのない今の時期、毎日のお世話が少しでもラクに楽しくなりますように★
※本コラムは医学的視点からみた濱田の私見です。様々な考え方がありますので、ご自身が「取り入れてみようかな」と思ったことを試してみてください。
参考・引用文献
「やさしく学ぶからだの発達」/全障研出版部
「イラストで分かる人間発達学」「イラストでわかる小児理学療法/」医歯薬出版株式会社
「0~6歳子どもの発達と保育の本」/学研保育BOOKS
↓過去の記事はこちら↓
・【Let’sコミュ二ケーション!】【「離す」こと(その2)】
・【Let’sコミュ二ケーション!】【「離す」こと(その1)】
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・ママ楽♪おやこの作り置き/かんたん“時産”ごはんのススメ⑨保育園メニューかみかみサラダ
・初めての育児 in 岡山/0~1歳ママ応援特集/一年間の成長過程を追う/11月
濱田由紀(はまだ・ゆき)
気軽にママと赤ちゃんのからだのことを相談できる身近な理学療法士「ままからだっこ」主宰。3子の母で、長子1歳の子育て中に鳥取県から吉備中央町に転居し現在、岡山市在住4年目。
県内各地域の子育て支援センターなどで出張講座や相談業務、岡山市内で発達おやこクラス、抱っこや離乳食などの講座、自宅訪問、親子イベントスタッフなどを行っている。
産前産後ママが主役の子育て専門職との集い場「はれのまほけんしつ」代表。こども摂食アドバイザー、北極しろくま堂アンバサダー、骨盤底筋pfilAtesインストラクター、子育て支援員。
◆ままからだっこ・はまだの予定
〇12月-1月子育てひろばなど出張
岡山市まんなか、うめちゃんち、津山市HELLOBABY、総社市こっこ、備前プレーパーク、吉備中央ゆう、真庭市やまっこ、岡山市ワイズ歯科
〇岡山市内でのおやこクラス、自主講座、イベント
・ちょっと変わった離乳食教室@スペースむすひ
・歩けるまでのおやこクラス【そだち・あそび】
・抱っこひもおんぶひもいろいろ試着会
〇産前産後ママと子育て専門職スタッフの集い場しゃべり場【はれのまほけんしつ】
〇倉敷市ぽっかぽか ひょっこりスタッフ
〇自宅訪問
皆さんにお会いできるのをたのしみにしています!