岡山市出身で在住の菅井竜也王位を冠した将棋大会「第9回菅井竜也杯将棋大会」が、8月11日・12日に岡山市内で開催されました。
初日は小学生~中学生を対象にした子ども大会として、二日目は一般の部として開催されました。最近の将棋ブームで、年々、人気が高まっている同大会ですが、今年は菅井竜也七段が王位となって迎える初の大会でもあり、「子ども大会」は募集を始めて3日程で定員に達したそうです。岡山県をはじめ、香川県、大阪府などから約160人が参加しました。
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菅井王位が見守る中、「竜の子戦」「昇竜戦」「竜王戦」の3つのクラスで競われました。
菅井竜也王位、今泉健司四段による指導対局の時間も設けられ、子ども棋士たちにとって、忘れられない夏の1日となったようです。
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子ども棋士たちが知りたい、素朴な疑問を菅井王位にお伺いしました。
将棋は5歳から始め、その頃からプロを意識していました。小学4年生になって、倉敷市にある「倉敷市大山名人記念館」の将棋教室に通い始め、そこで基本的な戦法を学んだことで勝率もぐっと上がり、自分の将棋に自信が持てるようになりました。
小学生の頃は5時間くらい。学校から帰ってくると将棋盤と向きあう毎日でした。今はだいたい15時間くらいでしょうか。起きている時間はほとんど将棋のことを考えています。将棋が好きだから、対局や仕事へ行く移動中など少しでも時間が空くと、ネット対局をしたり、戦法の研究をしたりしています。
「昇龍」は棋士になってすぐ使い始め、今も書きます。自分の名前に「竜」の文字が入っていることもあり、「龍が空に昇るように」飛躍していきたいという思いを込めています。
「一意専心」は、これからも将棋に集中していきたい、将棋一筋という気持ちをもって書いています。
タイトルを獲って以降は取材やイベント参加などの仕事が増え、最初の半年くらいはペースをつかむのに苦労しました。最近やっと、忙しい毎日に慣れてきたところです。
現在、王位戦の最中ですが、初防衛するよう一局一局大切に取り組んでいきます。二冠も目指したいですね。
将棋は究極の個人プレーであり、他のゲームや団体競技とは一味違うものだと思っています。明確に勝敗がつきますが、相手のことを思いやり、敬意をもって対局に挑んでほしいです。たくさん対局をすることで実力も上がりますし、人間的に成長することもできると思います。
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すがい・たつや 5歳で将棋を始め、倉敷市大山名人記念館の教室で腕を磨く。2003年に小学生の全国大会「倉敷王将戦」を5年生で制し翌年、関西奨励会に入会。10年に四段に昇段し、岡山県出身者として27年ぶりの棋士となった。15年11月に七段。17年8月に当時の王位(将棋の八大タイトルの一つ)保持者、羽生善治氏を破り、初のタイトル「王位」を手にした。岡山県出身棋士のタイトル獲得は34年ぶりの快挙となった。井上慶太九段門下。
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