子どもはもちろん、ママもパパも家族みんな毎日元気に過ごしたいですよね。そのためにはちょっとした生活習慣の見直しや改善が必要になることも。そこで、フリーランス看護師の若林紗也子さんに、すぐに役立つ健康情報を取材。シリーズでお伝えします♪
早いもので2021年も残り1カ月となりました。寒くなるとインフルエンザや胃腸炎などの風邪が流行します。日本感染症学会は今シーズンのインフルエンザについて「大きな流行を起こす可能性もある」と予測しています。今回はインフルエンザの症状と対策について聞きました。
・急激に症状が悪化する
・38℃以上の高熱が出る
・悪寒、頭痛、関節痛、倦怠(けんたい)感が強く出る
◆インフルエンザと風邪の違いは?
インフルエンザは普通の風邪に比べて感染力が強く、症状も重いことから区別されています。また、普通の風邪の症状は、喉の痛み、鼻水、くしゃみや咳などが中心で、熱も37~38℃ほどであり、ひどい全身症状を伴うことはありません。
◆年齢別の症状について
【乳幼児】
発熱および鼻水・咳などの呼吸器症状が中心となり、症状はさまざまです。
【小児】
発熱および鼻水・咳などの呼吸器症状の他に、吐き気・腹痛・下痢などの腹部症状、けいれん・意識障害などの神経症状、中耳炎、筋炎を伴う例が成人に比べて多く、気管支炎の原因にもなります。また経過中に一度インフルエンザが治癒したかのように解熱し、半日から1日で再び高熱を認める場合もあります。
【成人】
突然の高熱から始まり、咽頭痛、頭痛、関節痛、倦怠感など、強い全身症状が現れます。発症後2~3日で解熱しますが、鼻水・咳など呼吸器症状が目立ってきます。
次のような症状が出たらすぐに医療機関を受診しましょう!
【子どもの場合】
・けいれんしたり呼び掛けに応えない
・呼吸が速い、苦しそう
・顔色が悪い(青白)
・嘔吐や下痢が続いている
・症状が長引いて悪化してきた
【大人の場合】
・呼吸困難、または息切れがある
・胸の痛みが続いている
・嘔吐や下痢が続いている
・症状が長引いて悪化してきた
園や学校へ連絡しましょう。発症後5日経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)経過するまで出席停止です。登園再開には医師が発行する治癒証明書が必要となります。
※発症した日、解熱した日は0日とカウントします。
感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」です。感染した人のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出されます。別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染が起こります。また、ウイルスが付着した手を目や鼻、口などに無意識に持っていくことにより、粘膜からウイルスが侵入します。
ウイルスは乾燥した環境の中では長時間生き続けることができるので、感染者が使用した電話やドアノブ、食器、交通機関のつり革などにウイルスが付着し、後からそれを触った人に感染が起こり、広がることがあります。
対策のために、適切な手洗いとうがい、マスク着用を心掛けましょう。
インフルエンザの予防接種は、発症する可能性を減らす効果と、発症した場合に重症化するのを防ぐ効果があると言われています。例年、そのシーズンに流行しそうなウイルス株をピックアップして作られていて、予防接種後、抗体ができるまでには2週間かかります。
接種の際は、逆算して計画的に打てると良さそうですね。
インフルエンザワクチンは接種してから6カ月ほど有効とされています。効果を長持ちさせ確実にするために、小児は2回接種が勧められています。
冬は日照時間が短くなるため、気分を安定させるセロトニンが低下し、気分の落ち込みや、ストレスがたまりやすい季節です。“冬バテ”という言葉もあるように、自律神経の変調が起こりやすいのです。
パパ、ママの皆さんは「ちょっと頑張りすぎてはいないかな?」と自分自身へ問い掛けながら、家族みんなで穏やかに年末年始を過ごしていただけるとうれしいです。
若林紗也子さん
1991年岡山生まれ。看護師として急性期病棟、小児科を経てフリーランス看護師に転身。現在は病院、訪問看護、保育園などで勤務。小児科勤務時代に子育てに不安や孤独を感じるママが多いことに気付き、子ども、ママも含めた家族支援の必要性を感じ胎内記憶教育や子育て数秘を学び、ママや家族のカウンセリングも実施。また、‟そよ風のように そっと包み込む 優しさを”をモットーにSNSなどで思いを発信しています。
ブログ:https://ameblo.jp/mah358alo/
Instagram:https://www.instagram.com/say385ako/
【参考サイト】
・NIID 国立感染症研究所「インフルエンザとは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/219-about-flu.html
・厚生労働省「インフルエンザ」
・大塚製薬「インフルエンザウイルス 病原体・臨床症状」
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/quick-tests-for-infectious-diseases/influenza/symptoms/