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子育てママのための健やかアロマライフ①/「幸せの根っこを作る♩アロママッサージ」

副作用が少なく、免疫力や自然治癒力を育ててくれると言われるアロマテラピー。お子さまのけがや皮膚トラブル、体調不良など、薬に頼る前の治療として自然療法のアロマテラピーで対処できることがたくさんあります。今回から月1回、ご自身も二児のママで、岡山市でハーブとアロマの温活サロンを営む日本アロマ環境協会アロマテラピーインストラクターの千原亜希さんに、お子さまやご家族、そしてママが毎日を元気で健やかに過ごせるアロマテラピーの知識を連載していただきます。

スキンシップは重要

幼少期は一生を左右する心の土台を作る大切な時期です。特に出産直後~生後1年くらいまでは、親からの触れ合いがとても重要。また、親子の愛情関係を築く大事な時期は2歳くらいまでとも言われています。赤ちゃんの時の記憶の痕跡はしっかり残ります。赤ちゃんは心地良いか不快か、愛されてるかいないかなどを全身で受け止め、感じ取っています。この感じ取る脳の成長を促すのがスキンシップであり、お肌に優しく触れるタッチケアやアロママッサージなのです。

アロママッサージとは

アロママッサージは、キャリアオイルに精油をブレンドしたものを使用したマッサージで、マッサージを受ける子どもはもちろん、マッサージをしているお母さんも「オキシトシン」という愛情ホルモンが分泌されます。オキシトシンが多く分泌されると、親子の絆を深めたり、自己肯定感が高くなったり、ストレスに強くなったりと豊かな心の育成に影響を及ぼします。

また、マッサージにアロマテラピーの「香り」が加わることでさらに脳を刺激します。ローズやネロリ、ラベンダーなどの香りを嗅ぐと、オキシトシンのほか“幸せホルモン”と呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。香りは記憶や感情と深く関わりがあると言われ、過去に体験した香りは感情と結び付き、大きくなってからも香りとともに幸せな記憶が蘇ります。お母さんの匂いは安心感や幸福感とともに記憶されるため、心地良いマッサージと一緒に嗅いだ香りの数が多いほど幸福感も増えると言えますね。

マッサージのポイント

・温かいだけで気持ち良さが倍増するので、手は温めておく

・肌にピッタリと手を密着させ、流れを止めることなくマッサージする

・ニコニコ笑顔で子どもの目を見て話し掛けながらマッサージする

小さいお子さんには「おててマッサージしようね〜」などと話し掛けながら、小学生以上なら学校やお友だちのことなど会話しながらマッサージしてみるのもおすすめです。

【赤ちゃんにアロマを使う時の注意点】

・3歳未満の乳幼児には芳香浴以外行わないこと

・3歳以上でも大人の使用量の10分の1程度から始め、多くても2分の1程度までを限度とする(日本アロマ環境協会〈AEAJ〉ホームページより)

まだ精油を使えないうちは、精油より濃度が薄く刺激が少ない「ハーブウォーター」がおすすめ。3歳未満でもきちんとアロマテラピーの特性を理解した上、自己責任において使用できる場合も多々あります。その場合、使用前に必ずパッチテストを行ってください。

※パッチテスト…クリームやジェルを塗布した絆創膏を二の腕の内側などに貼り、48時間様子を見ます。異常がなかったら使用しましょう。

【アロマを購入する際の注意点】

◆皮膚に直接付けるスプレーやクリーム、オイルを作る場合はできるだけオーガニックのものを選びましょう。

◆「100%天然の精油かどうか?」「人工の香料が混ざっていないか?」などを確認してもらえたらと思います。正式名称は「精油」または「エッセンシャルオイル」です。「アロマオイル」という呼称は香りのついた液体なら広く使われるので、人工や100%天然でないものもあります。品質には充分気を付けてください。

“ありのまま”を受け入れる

私自身、ベビーマッサージの教室に通ったり、子どもが小さな頃からアロママッサージを日常に取り入れてきました。長女はアトピー気味で皮膚が乾燥するととてもかゆがったので、毎晩寝る前にアロマオイルを塗ってあげていました。小学5年になった今も、寝る前に「なでなでして〜!」とおねだりしてきます。今の時代は自分に自信がなかったり、自己肯定感が低かったり、幸福感を感じにくかったりする子が増えていると言われています。アロママッサージは子どもの今の身体の状態を知り、ありのままを感じられる時間。子どもさんにとっても、パパやママに“ありのまま”を受け入れてもらえる時間を過ごせることは、心の安定だけでなく「できてもできなくても大丈夫!」とどんな自分も認めることができる、幸福感にあふれた人格形成につながるのではないでしょうか?

親子のコミュニケーションツールとして

「赤ちゃんの頃や幼少期はあまりかまってあげられなかった」と過去のこととして振り返る方もいるかもしれませんが、アロママッサージを始める時期は何歳からでも遅くありません。今からでもぜひ、タッチケアやアロママッサージを始めてみませんか?より良い親子関係を築くきっかけになってくれることと思います。ハンドマッサージの講座を受講し、「普段はほとんど会話がないけれど、マッサージの時は学校や友達のことを話してくれる」と報告してくださった方が何人もいます。良い香りを嗅ぎながら、誰よりも信頼しているママから心地良いマッサージを受けると、心も緩みいろいろな話をしたくなるのでしょう。思春期のお子さまとのコミュニケーションツールとしてもおすすめです。お子さまの幸せのため、また自分自身の幸せのためにも、優しく撫でるマッサージやハグなど、お子さまと触れ合う機会をぜひ増やしてみてくだいね。

千原亜希(Martine Aroma 〜マルティーヌアロマ〜代表)

アロマテラピーのサロンにセラピストとして5年勤務した後、妊娠出産を機に独立しフリーランスとして活動を開始。2020年11月、岡山市北区内山下にアロマとハーブの温活サロンをオープン。子育て中にアロマテラピーやナチュラルケアのすばらしさを実感し、子育て世代にその大切さを伝えるほか、自身の不妊治療の体験から妊活サポートも行なっている。講座の開講や講師活動、イベント出展、企業内ワークショップなど多数開催。

HP:https://martine-aroma.localinfo.jp/

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