こんにちは!岡山県の子育て支援の現場で「ママの身体」「抱っことおんぶ」「こどものからだ」のアドバイスをしている「ままからだっこ」のはまだです。本コラムでは、運動や身体の使い方を専門とする理学療法士の視点から、赤ちゃんとの暮らしを楽しくラクにするためのヒントを発信していきます。
今回は前回の座り方編に続いて、心地良く日常生活を送るため妊娠中~産後に気を付けたい動作の内、「寝る姿勢」と「起き上がり方」についてです!プレママや産後ママさんだけでなく、腰痛などがある一般の方も参考にしてくださいね(^▽^)
◆寝る姿勢
プレママさんはお腹が大きくなると、なかなか仰向けで寝ることが難しくなってきますよね (妊娠後期は仰臥位低血圧症候群※に注意) 。「痛みで夜中の寝返りがツラくて…」「朝起きた時に固まった感じでなかなか動けんの…」などという声もプレママ・産後ママさんからよくお聞きします。
※仰臥位低血圧症候群…妊娠後期などに、仰向けで寝ることによりお腹の重みで下大静脈という大きな血管が圧迫され血流が低下することで、低血圧やめまい、顔面蒼白など気分がすぐれない症状が出ることがあります。
以前のコラムにも書いたように、産前は大きなお腹で姿勢が変化し、産後は分娩によるダメージと赤ちゃんのお世話で身体に負担がかかります。また、産前産後を通じて関節を緩くするホルモンが出ているため、ママたちはあちこちに痛みが出やすい状況になっています。
だから、そんな時は!
○仰向けの場合…膝の下にクッションや座布団などをかますと腰もラクになることがあります。
(リラックスしやすく腰の反り具合が変わるため。私も妊娠初期はこうやってました!)
○横向きの場合…図1のような「シムスの肢位」はオススメ!左下が良いと言われていますが(図は右下)、痛みや違和感を感じるときはラクな方向で!クッションを抱っこするようにして下側になる足は伸ばし、上側になる股関節と膝を曲げます。抱き枕でもいいですね。お腹を保護してあげるような体勢でもあります。
シムス位がしっくりこない方は、膝の間にクッションなんかを挟むだけでもラクになることもありますよ。(図2)
図1 図2
いずれにせよ、人によって心地良く感じる姿勢は異なります。クッションの厚みや置く位置でも変わりますのでいろいろ試してみてください!(バスタオルやお布団など、とりあえず家にあるものでOKです!)
◆寝返り・起き上がり方
仰向けからまっすぐ上向きのまま起き上がっていませんか?両足を上げた反動を使って起き上がる動作も腰への負担が大きく、急激な痛みの原因になりかねます。負担が少ない方法は、両膝を横に倒して一度横向きになります。そこから肘や手の平で床を押して起き上がるようにしましょう。左右対称にお腹をねじらない様に気を付けられるといいですね(図3、図4)。
図3 図4
このとき、呼吸を止めて力んで起き上がるのではなく、ゆっくり息を吐きながら起き上がります。普段どんな起き上がり方になっているかな?キーワードは「リラックス!」です☆
日常のちょっとしたことですが、この「ちょっと」が快適な生活への第一歩です!お腹の中の赤ちゃんと自分の身体の声に耳を澄ませながら心地良い生活が送れますように。人の身体は個人差もありますので、痛みのある方や気になる方は専門家にアドバイスを。
お読みいただきありがとうございます。次回は何のおはなしにしましょうか、考え中です( ´艸`)
濱田由紀(はまだ・ゆき、理学療法士)
鳥取県出身、岡山市在住。一般病院への勤務を経て、現在は気軽にママと赤ちゃんがからだのことを相談できる身近な理学療法士を目指し、岡山県内各地域の子育て支援センターや母子サロンなどで出張講座、自宅訪問などを行っている。ままからだっこ主宰。骨盤底筋pfilAtesインストラクター、北極しろくま堂アンバサダー、子育て支援員。
Instagram→instagram.com.hamayuki.mamakaradacco
HP→https://mamakaradacco-hamada.amebaownd.com
ママと赤ちゃんのサポーター療法士 ままからだっこ
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