子育て専門カウンセラー&整理収納アドバイザーのLaLa編集部ヘイワース幸子が、子育てママのお悩みや「心」に関する〝心の片付け”のヒントとなるお話をご紹介する本連載。
突然ですが皆さん、心理学で使われる「ニューロ・ロジカル・レベル」をお聞きになったことはありますか?
ニューロ・ロジカル・レベルは、人の意識には6つのレベルがあるという考え方。人の行動様式は各レベルでの意思決定に影響され、どこかに変化があれば他のレベルも変化していきます。
この一番上の「自己認識」は、「私は何者であるか」というレベル。今回は前回の続きとして、こちらの「自己認識」についてお話をしていきますね。
「自分が自分をどう思っているか」-それを自己認識(セルフイメージ、前提。以下、前提と呼びます)といいます。人はその前提という“フィルター”を通して世の中を見ています。
例えば、「ルールは守らなくてはいけない」という前提がある人。自身はもちろんルールを守るのですが、それが度を超すと自分の周りの「ルールを破る人」が許せなくなります。
ピラミッドの一番下、環境の部分に影響していますね。
「遅刻する人」
「ゴミをポイ捨てする人」
「スマホを見ながら自転車に乗ってる人」
など、決められたルールを守らない人を見るとイラっと反応します。
「遅刻してはいけない」
「公共の場所はきれいにするべき」
「社会のルールを守るべき」
などの前提が働いています。
子どもに対してもありますよね。
「宿題はきちんとやるべき」
「勉強するべき」
「学校は行くべき」
「親の言うことは聞くべき」
この前提が強くなると、「悩み」や「問題」になります。
→宿題をしない子どもにイライラする
→学校に行かない子どもにイライラする
→言うことを聞かない子どもを叱ってしまう
→友だちと仲良く遊べない子どもが心配
→親の言うことを全然聞かなくて将来が心配
→片付けができないまま大人になってしまったらどうしよう…など。
同じことでも、イライラや心配をしない人もいますよね。
ではなぜ自分はイライラしてしまうのか?
本当はこんなに怒りたくないのに怒ってしまう。
イライラせずに子どもと過ごしたいのに、どうしてもイライラが止まらない。
話を聞いてあげたいのに聞けない。
「なぜそれができないのか」とご自分を責める方も多いと思います。
他のお母さんと自分を比べて、なんてダメな母親なんだろうって。
それはなぜか?
この「前提」があるからです。
「~しなければいけない」「~するべき」-こんなルールが自分にあるから、そこに反する子どもにイライラするんですね。
このルールは、主に幼少期にできることが多いです。
では、その「前提」は、どこで作られたのでしょうか?それを探してみましょう。
子どもへの心配や問題を、次の質問に当てはめてみてください。
①それをやらなかったら(してしまったら)、子どもがどうなりそうですか?
②そうならないように、子どもはどうするべきですか?
③子どもがそうなったら、「あなたは」どう感じますか?
たくさん出てくると思います。
例えば「子どもが宿題をしないことが問題」なら、
①「宿題をしなかったら」…先生に叱られる、義務教育なんだから宿題は当たり前、勉強が遅れる、子どもに恥ずかしい思いをさせたくない
②「宿題をするように」…きちんと宿題はするべき、怒られないようにするべき、できて当たり前
③「宿題をしなかったら『あなたは』」…親としてダメだと思われたくない、怒られたら子どもがかわいそうだし自分も悲しい、自分も頑張ったんだから同じようにやるべき
どうですか?こんな感じで出てきたでしょうか?
では、次の段階。③で出た気持ち。「親としてダメ」だと思われたくないのは「誰に対して」そう思いますか?
怒られて悲しかったのは「誰が」でしょうか?ご自分も親や先生にそう言われてきましたか?
親としてダメなのではなく、「私が子どもとしてダメだったんじゃないか」と思っていませんか?
ここで出てくる気持ちや場面こそ、「前提が作られたとき」です。
「子どもが辛い思いをしているのを見ると、自分も同じ思いをして悲しかった気持ちを思い出す」
「自分も宿題しなさいと親に言われてきたけど、本当はやりたくなかった」
「本当はやりたくなかったのに、わかってもらえなくて悲しかった」
「親の期待通りにできなかった」
「ダメだと思われたくなくて頑張ってきた」
本当は、こんな気持ちがありませんでしたか?
これが本当の気持ち…「本音」です。
ここを言えなかったがために、そして今でもずっとその気持ちを持ち続けているから、子どもを通して見せられているんです。
それを持ち続けている限り、同じことがずっと起こります。
子どもを見てザワザワしたりイライラしたりするのは、小さな時の自分の「気づいて!この気持ちを終わらせて!」というサインなんです。
涙が出るのは、あなたが泣けなかったから。
イライラするのは、怒れなかったから。
そんな自分に気づいてあげてくださいね。
問題や悩みこそ、自分がどんな前提を持っているかを探るチャンス!
そしてその問題は、悩みは、「べき」「ねば」が強いときほど起こります。
どっちかに偏っているんですね。
それを「反対側」に戻すことで「べき」「ねば」のルールが緩むので、今の問題や悩みが軽くなっていきますよ。
あなたの「前提」は、何でしたか?次回はこの「戻し方」についてお話しますね。
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◎オンライン
日時 11月19日(土)10:00~12:00
定員 6名
参加費 1000円
◎対面
日時 11月28日(月)10:00~12:00
場所 倉敷市内(参加者の方にお知らせします)
定員 6名
参加費 1000円
お申し込みはブログか下記QRコードから、ラインにてお願いします。
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ヘイワース幸子(整理収納アドバイザー、心理カウンセラー)
岡山県倉敷市在住。幼少期からの生きづらさや自己否定、出産・育児による悩みなどから立ち直れた自身の経験から、同様に苦しむ子育て世帯の助けとなるべく心理カウンセラーとして活動中。また一方で2018年整理収納アドバイザー資格を取得し、個人宅の整理収納をはじめ各セミナーなどを通した整理収納レクチャーなども行う。米国籍の夫との間に2児を持つ母。
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